ジェニファー・ローレンスやケイト・アプトンらのセレブたちのiCloudをハッキングし、プライベート画像を流失させた犯人がついに逮捕された。
2014年に女性セレブたちのプライベート写真がネットに流出する事件が起きたが、この件でライアン・コリンズ(36)容疑者は最高5年間の懲役刑に科されることになる。
しかし、コリンズ容疑者は、コンピューターへの不正アクセスの容疑については罪を認めているが、セレブたちの写真をネット上へ流失した罪には問われていないようだ。
米ゴシップサイト・TMZによると、コリンズ容疑者は2012年11月1日から2014年9月2日までの間に18人のセレブたちを含む多くの人々のアップルiCloudやGメールアカウントをハッキングしていたという。
コリンズ容疑者には5年間の懲役刑が科される可能性はあるものの、有罪答弁により18か月の懲役になると予測されている。
ジェニファーは2014年の事件当時、匿名掲示板4Chanに自身のヌード写真が掲載される事態にまで発展してしまったことを受け、そのハッキングを「性犯罪」と表現して怒りをあらわにしていた。
「これはスキャンダルではなくて、性犯罪よ。性的な暴力なの。最悪よ」
「法律を変える必要があるし、私たちも変わる必要があるわ。ウェブサイトは責任があることなのよ」
「誰かが性的に悪用されたり、冒涜されたりする事実があって、まず最初に考えることはそれから利益を得ようということなのよね」
「本当に私の想像を超えているわ。人間らしさからそこまでかけ離れることがただ想像できないの。配慮がなくて、軽率で、からっぽな考えでいることがわからないのよ」
そのほか、スカーレット・ヨハンソン、キルスティン・ダンスト、ガブリエル・ユニオン、ジェシカ・アルバらも同様にプライバシーの侵害となるハッキング被害に遭っていた。
[引用/参照/全文:http://www.narinari.com/Nd/20160336678.html]
単純すぎるその手口!
事件は、容量を気にせずにネットワーク上のサーバーに大量のデータを保存できることから当時急速に普及していたクラウドサービスから情報が流出したため、大きな衝撃を与えた。
これに対し、アップルはアイクラウド自体のセキュリティーが破られたわけではないと否定。セレブたちのパスワードをランダムに推測し大量の不正アクセスを仕掛ける「標的型攻撃」との見方を示していた。
また、スマートフォンをハッキングしパスワードを盗み出した可能性も指摘されていた。
発覚当初は高度なハッキング事件として大騒ぎになったが、その手口は偽メールを送り付けパスワードを聞き出す単純な「フィッシング」という単純な手法だったことが判明した。
発覚当初からネット上に私的な写真を保存していた軽率さを指摘する声があったが、パスワードを不用意に知らせてしまったことも流出につながったわけだ。
訴追資料などによると、コリンズ容疑者は12年11月から14年9月にかけて、アップルやグーグルからの発信を装ったメールを利用者に送り、ユーザー名とパスワードを知らせるよう要請し少なくともアップルで50件、グーグルで72件の情報を入手。
利用者になりすましてiCloudなどにアクセスし保存されていた写真や動画を盗み出したとしている。被害者については「少なくとも18人の著名人を含む」とした。
司法取引で大幅に減刑
捜査は難航し容疑者に罪を認めさせる代わりに司法取引により、求刑は本来の禁錮5年から1年6月に大幅に減刑された。不用意な面はあったとはいえ、心に深い傷を負った女性たちにとっては泣き寝入りともいえる状況だ。
ローレンスさんら被害者が「卑劣な性犯罪」と非難し、世界中の女性とネットユーザーを震撼(しんかん)させた事件としては、「軽すぎる罰」となった。
ただ、FBIは今回の訴追は「継続的な捜査の一環」としており、さらに逮捕者が出る可能性を示唆している。
FBIのボーディック氏は改めてこう警告した。
「パスワードの管理の強化に努めるとともに、個人情報を求めるメールは疑ってかかってほしい」
[引用/参照/全文:http://www.sankeibiz.jp/express/news/160317/exh1603170000001-n1.htm]