今年8月に急逝した、元セクシー女優の紅音ほたる(享年32)。8日に『クローズアップ現代+』(NHK)にて彼女の引退後の活動が紹介され、感動の声が広がっている。
あなたの演技が誤解を与える
この日の放送では「アジアが泣いた あるAV女優の死」と題し、あまり知られていない彼女の活動がフォーカスされた。
もともとトップ女優だった彼女だが、あるファンから「あなたの演技が誤解を与え、若い人を傷つけている」という意見をもらったことで、「AVが間違った性知識を広げてしまっている」ということに気づく。
彼女は自分の仕事に誇りを持っていたそうだが、だからこそ大きなショックだったのだろうか。
そして、引退後に正しい性知識を伝える活動を開始。社団法人を立ち上げ、傷ついた女性の悩みに乗るようになった。
女性専用のWebサイトを作り、性に関する相談を受ける。ときには直接会いに行くこともあったという。
番組内では彼女に救われた女性たちが多数出演。感謝の言葉を述べるとともに、別れを惜しむ姿が見られた。わかっているだけで、彼女が相談に乗っていた女性は5000人もいるそうだ。
これらのエピソードに、リアルタイムで視聴していた人たちからは感動の声があがることとなった。
15000人以上にコンドームを配布
彼女の活動は、驚くほど地道だ。渋谷の街頭に立って、引退後から亡くなるまでの8年間で15000人以上の若者にコンドームを手渡してきたという。イベントなどにも数多く出演し、正しい性知識を広めようと尽力した。
そして、一方では男性の誤った性知識に振り回される女性の相談にも乗り続けた。彼女自身、不安定な時期があったからこその行動だった。
今から今年最初のコンドーム配布! pic.twitter.com/EfbFhBpq7R
— 紅音ほたるの つけなアカンプロジェクト (@TsukenaAkanPJ) February 4, 2016
AVから誤った性知識
番組内では「アダルトビデオから性知識を得る若者の割合」や「インターネットから性知識を得る若者」の割合なども紹介されていた。
たとえば性行為経験者1070名を対象にした「アダルトビデオを実際の行為のお手本にしたことがあるか」という調査においては、男性の該当率は非常に高かった。
とくに20代男性は6割弱が参考にしているという。しかし、パフォーマンスとして作られているものを模倣するのは、女性の心身を傷つけてしまうことも多いのだ。
「いつでも話を聞くよ」「えらいね、頑張ったね」……その人の存在そのものを肯定する、紅音さんの言葉の数々はとても優しく、そして強い。
彼女が亡くなってしまった今でも、その姿勢から学べるものは間違いなく多いはず。そう感じさせる放送だった。
[via:https://news.nifty.com/article/item/neta/12189-20161040438/]
そんなセックス本当はない
影響は教育の現場にも及んでいる。ほたるさんが文を寄せた冊子「中高生からのライフ&セックス サバイバルガイド」は、中高校の先生たちに広く読まれている。「セックスをタブーにすべきではない」「真正面から向き合って」「そんなセックス、本当はないんだよ」
女性限定のサイトにはこうある。「女の子の悩みに答え、少しでも悩みが軽くなるように、悩みを共有するサイトです」。開設と同時に口コミで広がって、相談が殺到した。
イベントなどで出会えば、連絡先を渡して「辛くなったら、連絡してよ」という。
[via:https://news.nifty.com/article/item/neta/12189-20161040438/]