2月16日から公開される映画『リバーズ・エッジ』で、主演の二階堂ふみがサラッと乳首を見せている。出す必然性はない、出さなくてもいいけどあえてサラッと乳首が見える、この「どちらでもいい」感じに好感を持った。
映画『リバーズ・エッジ』は岡崎京子の漫画原作に忠実な作品だった。1993~1994年にファッション誌「CUTiE」(宝島社)で連載された原作は、その時代を生きる高校生たちのヘンな日常を淡々と描写している。
二階堂ふみが演じる若草ハルナは飄々とした少女で、元カレの観音崎はロン毛の不良、ヤリマンのルミちん、いじめられっ子でハルナと仲良くなる山田、山田のストーカーでハルナを憎むカンナ、高校生モデルのこずえ。
行定勲監督は90年代に漂っていた閉塞的な空気感をそのまま映画でも再現しようとしたようだ。
ハルナ(二階堂ふみ)は元カレ・観音崎くん(上杉柊平)から復縁を迫られており、なんとなくまたセックスに応じる。
その“濡れ場”を熱演……なんてことは全然なく、事後に裸でうろうろするシーンで、下着をつけていない上半身が映される。
あえてそうした演出にしているのだろう、気負いのなさがすごい(ちなみに、大きめのバストサイズにそぐわない小さな乳輪で明日花キララかと思った)。
二階堂ふみはまだ23歳と若いが、出演映画作品ではよく裸になってきた女優だ。
『私の男』(2014)、『この国の空』(2015)、『蜜のあわれ』(2016)、『SCOOP!』(2016)などの主演・ヒロイン作品では、セックスシーンを演じたり、一糸纏わぬ裸のバックショットがあったりした。
その都度、エロいぞ二階堂ふみ、と週刊誌だったりネットだったりでそこそこ騒がれたものだ。今回もまた、「ついに乳首見せた!」と歓喜の声が……溢れるのかもしれない。
しかし「ついに乳首見せた」感はないのだ。“濡れ場”も全然エロティックな演出がなく、乾いている。「抜く用」に作っていない。
そもそも原作は、サブカル界隈では男女の別なく金字塔的作品だとはいえ、ティーン女子向けファッション誌に連載された、おしゃれ少女マンガ。
「少女コミック」(小学館)的なエロくて気持ちよくて最高に楽しくてせつないセックスとは対照的で、なんでもないこととしてセックスを描いている。
だからこそ二階堂ふみも「どうせ乳首を映すならこれで」と選んだのかもしれない。推測でしかないが。そういえば沢尻エリカも岡崎京子の作品『ヘルタースケルター』で乳首を見せた。
ちなみに『リバーズ・エッジ』では二階堂ふみよりもヤリマンのルミちん(土居志央梨)がガンガンおっぱいも出してヤリまくっているが、それもエロいものかどうかと言われれば全然違う。
二階堂ふみも沢尻エリカも、女優の仕事上で裸体を隠すことにそれほど執着がないように見える。それを「覚悟」とか「女優魂」というのは精確ではないように思う。
出し惜しみする理由がないし、出したことで大騒ぎされてもそれこそ「別に」なのではないだろうか。
[via:http://mess-y.com/archives/61245]
ビッチ女にビンタして服を破ってやりたい