お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が、処女作「火花」(文藝春秋)で、いきなり芥川賞を受賞した。
お笑い芸人としては初の快挙で、累計発行部数は100万部を突破。又吉の印税収入は1億3,500万円に上り、関連商品などを含めると100億円の経済効果があるという。
「部数減少が止まらない出版業界だけに、デキレースの感もありますが、それでも彼の存在が業界に好影響を与えることは間違いない。救世主ですよ」とは雑誌編集者。
一方で、マスコミ業界、中でも芸能スキャンダルを狙う週刊誌にとっては「大先生」となった又吉は頭の痛い存在にもなりえそうだ。
「吉本興業の高笑いが聞こえてきますよ。これから又吉さんには、大手出版社がこぞってオファーをかけることは確実。そうなれば、週刊誌は又吉さんのスキャンダルはおろか、所属する吉本興業のことも書きづらくなる」(週刊誌デスク)
いわゆる「文壇タブー」というやつだ。別の週刊誌関係者も
「人気の作家さんともなると、その影響力は絶大。2011年に講談社が発行する『週刊現代』でグリコ森永事件の特集記事を掲載し、ある作家先生を“犯人扱い”したところ、その先生と交流のある某人気作家X氏が激怒。
講談社のトップにファックスで抗議書を送りつけてきたんです。X氏は同社で何冊もベストセラーを書いている。幹部がすぐにX氏のもとに謝罪に行き、続報記事が中止になったことは有名な話です」と明かす。
又吉をめぐっても、これと同じような状況が生まれる可能性はある。
「まず『火花』を発行する文藝春秋社、つまり週刊文春はしばらく吉本興業のスキャンダルは扱えないでしょうね。吉本にしてみたら、うるさい週刊誌をだまらせる最強の武器を手に入れたとの一緒ですよ」(同)。
又吉の芥川賞受賞は、マスコミ業界にも大きな影響を与えそうだ。
[引用/参照:http://www.cyzo.com/2015/07/post_22997.html]