取材現場は毎回、トラブルの連続だった--。
テレビ東京で、2001~2008年に放送された深夜番組『給与明細』(2014年には続編も放送)。テリー伊藤氏が企画・監修を務めた同番組の人気企画が、新聞の三行広告や怪しい求人雑誌の広告を検証するシリーズだ。
同番組のディレクターだった、制作会社「ロコモーション」の田中健氏が語る。
「最初は夕刊紙の広告って怪しくて面白いよね、という話から始まったんです。スタッフで広告欄を見ていたら男性向けの求人で“がっちり系求む”とだけしか書いてないものがあった。その面接に、若いスタッフにカメラを持たせて行かせた。
結果は男性が絡み合うビデオの出演者募集。面接で“君の身体が見たい”といわれスッポンポンにされちゃった。怯えて帰ってきましたよ。彼には悪いことをしましたが、その映像が本当に刺激的だった(笑い)」
収録はガチンコのドキュメンタリー。「怖くなったらすぐ帰れ」が合言葉だった。
しかも潜入調査員は駆け出しの女性タレント。スタッフは近くに停めた車で待機し、ワイヤレスマイクの音声だけを聞いてトラブルに備えていた。調査員はトイレで隠しカメラのテープチェンジをしていたそうだ。
「当時の三行広告では、『高級会員制レディー』は愛人、『個室サロン』はソープランドなど、隠語が多く、広告を見ただけでは職種がわからず大変でした」
田中氏が数ある取材のなかでも強く印象に残っていると話すのが、ブレイク前のMEGUMIが潜入取材に挑んだ「パーツモデル募集」の広告だ。
実は後日わかったことだが、これは面接に来た女性をいいくるめ、アダルトビデオの撮影に持ち込むことだったという。
最初は足だけの撮影の約束だったが、「それだけじゃお金にならないでしょ? 胸は見せられない?」などと面接官の要求がエスカレート。
しまいにキレたMEGUMIは「ちょっとすいません、今日はもう」といって、面接を中断して部屋を飛び出した。
「面接のやり取りは非常にスリリングで、2週にわたって放送しました。MEGUMIさんが気の強い人だったから途中退出できましたが、危ない面接でした。彼女はよほど悔しかったのか、その後はあまり出演してくれませんでしたが……」
お蔵入りしそうになった収録や、取材相手からの抗議は日常茶飯事。
「番組で内実を暴露された闇金業者から、“数百万円の被害が出た”とクレームが入ったこともありました。本当にヒリヒリするような取材ばかり。いまでは放送するのは難しいでしょうね」
[引用/参照:http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20151105/enn1511051540017-n1.htm]
【関連画像】
ボンデージモデル編
https://www.youtube.com/watch?v=QPtCOr-MLD0
水着モデル編
https://www.youtube.com/watch?v=xKCAuBFenn0