今や世界中で飲むことのできる、コカ・コーラ。
そんな中、アメリカのコークマニアの間で本場アメリカのコーラより、メキシコ産のコーラが断然おいしいと評判になっています。
その理由は甘味料の違いです。
アメリカのレギュラーコーラ(ダイエットなどではないクラッシック)の甘みはとうもろこし由来の果糖ブドウ糖液糖が使われています。
一方、メキシコ産のコーラは、さとうきびからできる純粋な砂糖が原料です。
この甘味料の違いがコーラマニアがメキシコ産のコーラに熱くなる理由です。
アメリカ産コーラの甘味料、果糖ブドウ糖液糖は現在アメリカで最も使用される甘味料です。
砂糖は輸入に頼っているため価格が高いのに対し、とうもろこし栽培が政府によって奨励されていることもあり、とうもろこしの価格は安く、コカ・コーラのような大企業は安価な果糖ブドウ糖液糖を商品に使用するのです。
今や砂糖が入っている食品はないのではないかという程、アメリカでは使用されている甘味料の代表格となっています。
しかしこの果糖ブドウ糖液糖、健康には決してよいものではなく糖尿病発症リスクを増加させるなどとして、専門家は過剰摂取に警笛を鳴らしているのものの、大企業は安価な原料ゆえにその使用を控えることはしません。
そしてその味も砂糖に比べて癖があるということもあり、アメリカの食通の間では嫌われる原材料の第一位といってもよいでしょう。
実はこの「アンチ果糖ブドウ糖液糖」の傾向がアメリカ国内では広がっており、食品業界もこれを新たなマーケットと見ているようです。
例えばライバルのペプシは期間限定で砂糖を使用した「ペプシ・スロウバック」という商品を発売したり、「本当の砂糖で甘みをつけました!」といったキャッチフレーズがついた商品が増えているのです。
そのような理由からいえばこの「メキシコ産のコーラがおいしい」というメキシコ産コカ・コーラ信仰は、決して消費者の気のせいとは言えないようです。
でもそんなに味が違うのでしょうか?編集部ではこのメキシコ産コーラとアメリカ産のコーラで目隠しテストを実施。
本当にメキシコ産コーラがおいしいのかをテストしてみました。
日本にも進出しているアメリカ系スーパー、コストコは数少ないメキシコ産コカ・コーラを販売している店舗のひとつ。
そこで24本入りパックを購入しました。
メキシコ産コーラとアメリカ産コーラの大きな違いはパッケージングです。
メキシコ産は昔ながらの瓶ボトルに入っています。
一方アメリカ産はプラスチックのペットボトル。
すでに何となく瓶のほうがおいしそうに感じてしまいます。
実際消費者テストでも瓶ボトルのほうがおいしく感じると言う結果テストがあるため、同じ時間冷蔵庫に冷やした2種類のコーラを、全く同じグラスに入れて飲むことにしました。
実際試飲してみると試飲した3人のうち、2人がメキシコ産のコーラをおいしいと返答しました。
(残りの1人はどちらも同じという返答でした。
)その理由は後味です。
記者もメキシコ産コーラをおいしいと感じましたが、後味がメキシコ産のコーラのほうがすっきりしているように感じ、小さい頃に飲んだコーラを思い出させる味でした。
一方アメリカ産コーラは甘さが口の中に残るように感じられました。
コーラを日常的には飲まない記者でも違いを感じたのですからコカ・コーラマニアの間で熱狂的なファンがいるのは当然なのかもしれません。
尚、日本のコーラは甘味料に砂糖とこの果糖ぶどう糖液糖のミックスを使用しています。