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【第90回アカデミー賞】オスカー受賞の辻一弘ってどんな人?日本人初メイク・ヘアスタイリング賞

第90回アカデミー賞授賞式が現地時間3月4日(日本時間3月5日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で主演ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当した日本人アーティストの辻一弘が、3度目10年ぶりのノミネートにしてメイク・ヘアスタイリング賞を初受賞した。日本人が同部門を受賞するのはこれが初めて。

本作は第2次世界大戦下のヨーロッパを舞台に、苦渋の選択を迫られるウィンストン・チャーチルの英国首相就任からダンケルクの戦いまでの27日間を描いた歴史ドラマ。

『もしも昨日が選べたら』(2006)、『マッド・ファット・ワイフ』(2007)で2年連続の同部門ノミネートを経験していた辻だが、2012年に映画界を引退し、現代美術の分野へと転向していた。

しかし、主演のゲイリーが辻なしではチャーチル役を引き受けられないと直々にオファーしたことで、映画界に復帰した。

ゲイリーからの絶大な信頼を得ていた辻は、毎日およそ3時間半かかったという特殊メイクで、素顔ではチャーチルに似ても似つかないゲイリーを、丸顔でふくよかな体型のチャーチルに見事変身させた。

その技量を高く評価され、辻は本作のメイクアップチームのデビッド・マリノフスキ&ルーシー・シビックとともに、2018年メイクアップアーティスト&ヘアスタイリスト組合賞など数多くの賞に輝いており、オスカー獲得も確実とされていた。

[via:シネマトゥデイ]
http://news.livedoor.com/article/detail/14387535/


辻一弘氏のスピーチ

辻氏は、登壇すると念願のオスカー像を手に「眼鏡を忘れてしまいました」と言い、慌てて眼鏡をかけてスピーチを読んだ。

辻氏 (主演のゲイリー)オールドマンに感謝したい。素晴らしい旅にご一緒できて、うれしく思った。素晴らしい役者でアーティストで友人…感謝しています。キャスト、スタッフと友人になれた。全員にとって夢がかなえられました。

辻氏はゲイリー・オールドマンから直接、オファーを受けた。

辻氏がメークを担当することが出演の条件だとまで書かれた熱烈なメールに快諾し、主人公のチャーチル英首相のメークに挑戦。

楕円(だえん)形の顔で両目の距離が近いオールドマンと、丸顔で目が離れたチャーチル英首相と顔の形状は正反対だったが、開発と試作に6カ月、合計200時間以上かけて、毛穴や毛細血管まで手で細かく描いた特殊メークを作り上げた。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201803050000343.html

G・オールドマン辻一弘を語る


ゲイリー・オールドマン&辻氏

「いい脚本だし、監督はジョー・ライトだ。心地よく演じられると思ったよ。チャーチルという役をね。すべての要素が私にとって最高だったから、崖から飛び降りるつもりで、オファーを引き受けた」

「私はこれまでの現場で、ある優れた特殊メイクアーティストと知り合う機会があった。彼の名前は辻一弘だ。それで映画の仕事をやめて彫刻家に変身した彼に連絡した。

幸運にも彼のスケジュールが空いていて、彼自身も興味を持ってくれた。私をチャーチルに似せる挑戦にね。チャーチルの肉体的な本質を捉えるという挑戦だ」

と本作でオスカー候補に選出された辻氏への信頼を語っている。

[via:映画.com]
http://eiga.com/news/20180304/4/

辻一弘 プロフィール

(つじ かずひろ、1969年5月25日 – )は、アメリカで活躍する日本人特殊メイク・アーティスト。京都府京都市出身。ロサンゼルス在住。

子供の頃に『スター・ウォーズ』を見て映画に興味を持った。

京都・平安高校時代、地元の洋書店で手に入れた映画雑誌で、俳優ハル・ホルブルックがディック・スミスによる特殊メイクでリンカーン大統領そっくりに演じる様子が紹介されているのを見て、メイクを志した。

自分の顔でリンカーンのメイクを試すとともに、雑誌に載っていたディックの住所に手紙を送ると「独学が一番だ」との返信が来て、特殊メイクを学び始めた。

代々木アニメーション学院で講師を務めたり、江川悦子の工房で邦画『スウィートホーム』のメイクに携わったりした後に1996年、単身渡米。

ディック・スミスに師事し、その後に兄弟子リック・ベイカーの工房「シノベーションスタジオ」に所属して『メン・イン・ブラック』『PLANET OF THE APES/猿の惑星』などに携わった。

2000年には『グリンチ』で、リック・ベイカーらと共に英国アカデミー賞メイクアップ&ヘアー賞を受賞した。

2006年公開のアメリカ映画『もしも昨日が選べたら』で特殊メイクを担当。第79回アカデミー賞で、ビル・コルソと共にメイクアップ賞にノミネートされたが、受賞はならなかった。

第80回アカデミー賞でもアメリカ映画『マッド・ファット・ワイフ』でリック・ベイカーと共に2年連続でメイクアップ賞にノミネートされる(授賞はならず)。

その後は現代美術の分野に転向し、2013年にアンディ・ウォーホルの壮年期・晩年の2倍サイズの頭像を制作。ニューヨークの美術展に出品している。

2017年の映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で特殊メイクを担当し、第90回アカデミー賞においてメイクアップ&ヘアスタイリング賞を日本人として初めて受賞した。

[via:https://ja.wikipedia.org/wiki/辻一弘]


ディック・スミス

辻氏は10代から独学で特殊メークを学び、1987年(昭62)に米国の巨匠ディック・スミス(享年92)の住所を雑誌で知って、文通を通して師弟となった。

その後、黒沢明監督の「八月の狂詩曲」(91年)、伊丹十三監督の「ミンボーの女」(92年)、米映画「メン・イン・ブラック」(97年)、「PLANET OF THE APES/猿の惑星」(01年)などの製作に関わった。

そして07年「もしも昨日が選べたら」、08年「マッド・ファット・ワイフ」でメーキャップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされており、今回が10年ぶり3度目のノミネートだった。

辻さんはロスに在住し、12年以降は美術彫刻に専念し、現代美術家としても活動している。

また「ウィンストン・チャーチル-」以外にも、作品賞、監督賞と脚本賞、主演女優賞など最多13部門にノミネートされた米映画「シェイプ・オブ・ウォーター」(ギレルモ・デル・トロ監督)に登場する、不思議な異星物の目のデザインも手がけている。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201803050000343.html

ハリウッドを離れたわけ

いろいろあるんですけど、ひとつには、何人かのわがままな役者さんと仕事をしたこと。役者さんの、周りの人々の扱いがひどくて、こんな役者さんのためにどうして自分は一生懸命やっているんだろうと感じ始めたんです。それで映画の仕事自体に魅力を感じなくなっていったんですね。

そんなうちに、人生がんばって仕事をしてもあと40年、このまま続けても幸せになれるのかなとも思い始めて。あとは、ディック(・スミス)さん。

彼が引退して、人生を振り返っていろいろ話をしたんですけど、あの人も後悔が多かったんです。結果的にはすごいことをやった人ですけど。それで、やっぱり自分の本当にやりたいことをやるべきだと思ったんです。

ディック(・スミス)さんのポートレートを作って、ディックさんがそれを見て感動してくれた時に、こういうことがやりたいんだと思ってはいました。

でも、どうしたら良いかわからなかったんですね。ファインアートだけで食べていけるのかなと悩んで。でも結局2012年に、もうこのままだったら生きていないのと一緒だと思い、(映画の仕事を)やめたんです。

[via:https://news.yahoo.co.jp/byline/saruwatariyuki/20180123-00080629/]

言葉や思考より先に動くべし[2015.10.16]

辻さんは年に一度、日本で特殊メイクに関するワークショップを開いている。日本の若者たちに接して思うのは「熱意の無さ」だ。

「なりたいものや、やりたいことは、みんなそれなりにあるし、口では言うんです。いまは情報社会だけに、知識も持っている。でも、それを実際の努力に結び付けていないという感じがします」

さらに、「人前で講義を行っている自分が言うのもなんですが」と前置きをして、続ける。

「極論を言えば、自分の話を聞きに学校に来ている時点でダメかもしれないですよね。本当に海外で仕事がしたいと思っているなら、自分なりの方法を見つけてすでに飛び出しているはず。

目標と熱意があって、なおかつ言葉や思考より先に行動しちゃうような人でないと、海外ではつぶされてしまう可能性が大きいと思います」

熱意の有無は、「単にそれが好き」なのか、それとも「好きで好きでしょうがない」のかの違いなのだと、辻さんは言う。

「単に好きなだけの場合は、どこかに所属して、人に使われる身で終わる可能性が高い。好きで好きでしょうがない場合は、体が勝手に動いて、自分に最適な居場所を見つける行動に出ているような気がします」

[via:nikkei BPnet]
http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/ngg/101300007/

ネットの反応

・ゲイリーオールドマン嬉しそうだった
・まあ、受賞は妥当だな 予想通り
・日本の糞役者どもと違って裏方は凄いよね
・ゲイリーオールドマンと友人ってだけですげえ
・日本のきっしょいアニメはもう獲れなくなったんだな
・オールドマン直々の指名と承諾の話ホンマやったんか
・へーこんな分野でも世界進出してんだな
 マッドジョージくらいしか知らんかったわ
・美容とかメイク関連は日本強いよな
・裏方だとかつて石岡瑛子とかワダエミが受賞してたな
・日本アカデミー賞とかいうハッタリではなく本物のアカデミー賞で戴冠とか凄過ぎる
・こうなると余計にゲイリー・オールドマンにもオスカー獲ってほしいね
・スゴいのは辻さんだから「日本スゴい」は止めて恥ずかしいから
・勘違いしてる奴多いけど これ辻が授賞じゃなくて映画が授賞したんだぞw
・師匠のディックスミスって日本映画にも参加してるんだよね
 昔は東映もアカデミー賞とるような人アメリカから呼べるくらい金あったんだな
・タイトルの『ヒトラーから世界を救った男』ってのが凄い違和感
・メイクの概念飛び越えてる変装とか怪人21面相レベルやん
・メイクに見えないほどリアルフェイス

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