歴代興行収入1位はおあずけ!?
15日、東宝が「2021年東宝配給作品ラインナップ発表」の会見を行い、その席で歴代興行収入ランキング1位の「千と千尋の神隠し」の興行収入を308億円から316.8億円に差し替えると発表しました。
発表によると、新型コロナの感染拡大が続いた今年6月から8月にかけて「一生に一度は、映画館でジブリを。」というコンセプトのもと、ジブリの4作品が全国でリバイバル上映され、その結果「千と千尋の神隠し」の興行収入が8.8億円を記録したということです。
「千と千尋の神隠し」超えを期待される「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の興行収入は現在302億円。2作品の差は14億円に広がりました。
[via:日本テレビ系(NNN)]
https://news.yahoo.co.jp/articles/fcb79f72a7b74b6e69259b4941be69cffa7aa27b
最新の歴代興行収入ランキング
※2020年12月現在
1位「千と千尋の神隠し」316億8000万円
2位「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」302億8000万円
3位「タイタニック」262億円
4位「アナと雪の女王」255億円
5位「君の名は。」250億3000万円
6位「ハリー・ポッターと賢者の石」203億円
7位「もののけ姫」201億8000万円
8位「ハウルの動く城」196億円
9位「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」173億5000万円
10位「ハリー・ポッターと秘密の部屋」173億円
大ヒットでも原作者には雀の涙?
10月16日に公開されたアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の最新の興行収入が14日に発表され、初日から59日間で観客動員2253万9385人、興行収入302億8930万7700円を記録した。
興収300億円超えは2002年3月下旬(253日目)に突破した『千と千尋の神隠し』(2001年7月20日公開)以来、約18年ぶりの快挙。
劇場版がこれだけ社会現象化する大ヒットを飛ばしていれば、この映画で原作者・吾峠呼世晴氏の懐に入ってくる収入もさぞかし高額だろう――と考える方もいるだろうが、漫画を実写化した際、原作者はどれくらい収入を得られるのだろうか。
『鬼滅の刃』と同じく「週刊少年ジャンプ」で連載の中で、映画化した『銀魂』の原作者・空知英秋氏は、同作単行本の質問コーナーで映画『劇場版 銀魂』がヒットしていることに読者から触れられると、次のように回答している。
「生々しい話をしますと、映画というのはどれだけ観客が入ろうと どれだけ興収をあげようと 作家の懐には何も入ってきません 最初に原作使用料というものが支払われるのみです 全体の興収からいえばハナクソみたいな額ですね」
これは空知英秋氏なりのブラックジョークという見方ができるため、『銀魂』ファンもそこまで深刻に受け止めてはいないだろうし、そもそも真偽のほどは不明である。
そこで今回は漫画原作の映画化の仕組みに詳しい、映画ライターの杉本穂高氏に解説してもらった。
原作使用料は数百万円
「原作者・吾峠呼世晴先生が、映画化の“原作使用料”として受け取る額は、興行収入300億円以上という数字から考えれば、“雀の涙程度”と表現しても差し支えない額でしょう。
原作使用料は、映画制作会社が出版社に支払いますが、その上限は日本文藝家協会の『著作物使用料規定』によって1000万円と定められています。
相場は200万円から400万円ほどと言われており、そのうちの何割かが、出版社から原作者に支払われる、という流れが漫画原作映画の一般的なカネまわりの仕組みになっています。
そして、メガヒットを打ち出したとはいえ、原作者・吾峠呼世晴先生は本作が初連載作。出版社にとっては、まだまだ新人作家です。
また、『鬼滅の刃』映画化のオファーが出たのが昨年のアニメ放送中の時期だったそうで、『鬼滅の刃』自体がアニメ化によって爆発的ヒット作へと変わりましたから、作家と出版社の契約内容によりますが、そういった状況を鑑みると原作使用料自体もそこまで高額だったとは考えにくいです。
つまり、今回の映画がどんなにすごい大記録を打ち立てても、原作使用料自体は、映画公開前に額が決まっているものなので、吾峠呼世晴先生が受け取る原作使用料は数百万円だと思います」(杉本氏)
仮に吾峠呼世晴氏が受け取る額が200万円だとしたら、興行収入の1万分の1以下ということになるわけだ。
では、たとえば興行収入の数%を出版社が受け取るといった、興行収入に応じた歩合制報酬という形式で映画製作会社と契約し、原作者のもとにより多くの収入が入るようにはできないのだろうか。
「そのような契約を結ぶのは、不可能ではないでしょう。というのも、出版社自体は映画の興行収入に応じて収入を得ている場合もあるからです」(杉本氏)
興行収入の不思議な配分の仕組み
契約次第で原作者も歩合制報酬をもらえるということか。では順を追って、話の前提となる映画製作の内情を教えていただこう。
「まず、当然ですが映画をつくるには莫大な資金が必要です。よって、今日ではさまざまな会社が制作費を出資しあって、製作委員会というものを設けているのが一般的。
上映して得られた利益は、その出資の比率に応じて製作委員会を構成する各社に分配される、という仕組みです。
そして、最近では出版社も製作委員会に参加しているケースが多いんです。その場合、出版社自体が映画の売り上げに応じて利益を得られるため、出版社と原作者の間で“映画の利益に応じて歩合制で支払う”という契約を結ぶことは不可能ではありません。
ただし、そういった契約はできれば結びたくないというのが出版社の本音でしょう。出版社はなるべく多くの分配金をもらいたいでしょうからね」(杉本氏)
なるほど。では『劇場版「鬼滅の刃」』は制作委員会を設けていて、そこに出版元の集英社は加わっているのだろうか。
「集英社も加わっています。エンドクレジットの製作委員会に記載されている会社は、集英社とアニプレックスとアニメを制作したufotableの3社。
ちなみにこれはメジャー映画の製作委員会としては、参加社数が非常に少ない例です。一般的な製作委員会はテレビ局や映画会社、さらにはJRのような鉄道会社やLINEのようなIT企業が参加することもあり、10社ほどが名を連ねるような作品も珍しくありません。
これだけの大ヒット作品の利益を3社で分配できるので、3社ともかなり儲かることになるでしょう」(杉本氏)
それでも漫画の映画化があくどい商売ではない理由
それでは、製作委員会に名を連ねた映画制作会社や出版社だけが儲けを独占しているのかというと、必ずしもそういうわけではないらしい。
「映画化によって原作使用料が生じるのとはまた別に、DVD・ブルーレイなどの二次使用料は、売上に応じた歩合制報酬が原作者に支払われるのが通例です。
その原作者に支払われるDVD・ブルーレイの二次使用料の比率は、ソフト本体価格の1.75%×出荷枚数が一般的な相場。最近は少なくなりましたが、レンタルの場合は3.35%が原作者の取り分です。
つまり、本作の原作使用料が数百万円だったとしても、これだけ映画が大ヒットしていればDVD・ブルーレイも売れるでしょうし、そうなれば原作者のもとにも多額の報酬が入ることが予想できます。
また、世間的認知度が上がって原作漫画の重版がかかり印税収入が増えることが作者にとっては一番の恩恵です。ですから出版社はそういったメリットを原作者に説明することで、映画化の説得を図っているのでしょう」(杉本氏)
興行収入が約250億円だった『君の名は。』のブルーレイ・DVDは、発売初週だけで60万枚以上売れていた。仮に『鬼滅の刃』のブルーレイ・DVDが4000円で100万枚出荷され、1.75%を吾峠呼世晴氏が受け取るとすると、その額は7000万円。まずまずの額を受け取れることになる。
しかしブルーレイ・DVDの収入を踏まえても、映画の興行収入がこれだけ伸びても原作者の懐に入る額がやはり少なすぎると感じ、映画製作会社などがあくどい商法をしていると断じるファンもいることだろう。
「それには少し思い込みと誤解も含まれているかもしれません。最初に支払われる原作使用料の額が取りざたされたことは過去にもありましたが、それは原作者が受け取る全額ではなく、一部にすぎません。
ブルーレイ・DVDの他、テレビ放送、ネット配信によっても原作者に支払いが発生しますし、グッズの収益配分もあります。重要なのは、総合的に原作者にいくらお金が入ってくるかでしょう。
また、映画は巨額の製作費が必要なうえに失敗するリスクも大きいビジネスです。たとえば、仮に映画が全く売れず赤字だったとしても、原作使用料は支払われますし、二次使用料の利益も分配されるという点では、原作者にとって悪い話ではないはずです。
原作者と出版社と制作会社は、前述した通り基本的にはwin-winの関係にあります。アニメや映画の製作会社などが叩かれがちですが、契約の仕組みやお金の流れを把握していない方が、そういった悪いイメージを膨らませてしまっているのかなと感じます。
それでも、悪印象が拭い切れないというファンの方は、映画館に行った際にはグッズを買うなどするといいかもしれません。グッズの収益は原作者が歩合で受け取れるケースが大半ですからね。
原作者からしてみれば、ファンが『映画化しても原作者にはあまりお金が入らないんでしょう』としらけてしまうことは、本望ではないと思いますので、あまり穿った見方はせず、好意的に捉えてほしいものです」(杉本氏)
ファンたちが「どんなに映画が大ヒットしても原作者にはほとんどお金は入らないらしい」といった噂話を耳にして、原作者が割を食っているのではと心配する気持ちはわからなくもない。
しかし、実際はビジネスとして良好なバランスを保っているとも言えるようだ。不要な心配はせずに、純粋に映画を楽しんでいただければ幸いだ。
[via:Business Journal]
https://biz-journal.jp/2020/11/post_192878.html
お金の配分の仕組みを解説
《興行収入350億円の場合》
最初に押さえておきたいのは、映画の上映においては、主に「配給会社」、「興行会社(映画館)」、「製作委員会」が直接、利益を得られます。
まず、基本的には興行収入(チケット代)の半分が映画館に行きます。
もし「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の興行収入が350億円になるまで大ヒットしたとしましょう。
そうなると、175億円が全国の映画館の売り上げになるわけです。《中略》
今回メガヒットした「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、窮地に陥っていた全国の映画館にとって救世主的な作品だったと言えると思います。
ちなみに、こういうメガヒット作品が出た時には、その作品の配給会社がどこであろうと、東宝や松竹、東映などの決算報告書に載ることになります。
これはどういうことかと言うと、要は東宝や松竹、東映などは興行会社(シネコンチェーン)も持っているので、自社が配給に関与していなくても、そのメガヒット作品を自社系列の映画館で上映することによって利益を得ることができているためなのです。
つまり、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」のメガヒットによって、東宝だけではなく、松竹、東映なども利益を上げることができるわけです。
では、興行収入350億円のうち、残りの175億円はどうなるのでしょうか?
ここで「配給会社」が出てきます。
まず「配給会社」が175億円のうち20%の35億円を受け取ります。
さらに、今回の配給は、東宝とアニプレックスの共同配給なので、通常は半々となり、その場合は東宝の取り分は17.5億円、アニプレックスの取り分は17.5億となります。
つまり、もし「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が興行収入350億円のメガヒットをしたとしても、冒頭の記事のように東宝が大儲けするわけではなく、あくまで(TOHOシネマズを除くと)東宝の取り分はここまでになるのです。
それでは、残りの140億円はどうなるのでしょう?
ここで「製作委員会」が出てきます。
「製作委員会」とは、作品を作るときに出資をした会社の集合体で、映画がコケてしまえば損失を抱えることになりますが、逆に映画がヒットすれば利益が出ることになるのです。
今回の「製作委員会」は、アニプレックス、集英社、ufotableの3社となっています。
大まかに言うと、この3社で140億円を分けるのですが、その前に、支出となっている「映画を作った制作費」、「映画を宣伝するための広告費」の清算が必要になります。
「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、非常に作品のクオリティーが高いので、あくまで想像ですが、制作費は5億円程度と想定されます。また、広告費は2億円程度と想定されます。
その場合は、利益が133億円となります。(制作費は、アニメーション制作をしたufotableに入ることになります)
さらに、利益の10%にあたる13億円が「制作成功報酬」としてufotableに入ると想定すると、残った利益120億円を製作委員会の出資比率に応じて分けるわけです。
出資比率は、あくまで想像ですが、おそらくアニプレックス45%、集英社45%、ufotable10%と想定されます。その場合は、アニプレックス54憶円、集英社54億円、ufotable12億円となります。《後略》
[via:映画.com]
https://eiga.com/extra/hosono/99/
ネットの反応
・映画なんて宣伝みたいなもんだろ
・基本的に「俺らが映画化してお前のマンガ宣伝してやるよ」のスタンスだからな
・漫画家の収入ででかいのは単行本とグッズ。ほかは広告宣伝費と思って割り切るしかない。
・掲載時の契約だから仕方がない。
・鬼滅の原作料ととんかつDJの原作料が一緒だったら、そりゃ納得いかねえわなあw
・さすがに集英社からボーナス的にナンボか回るやろ~出なんだらそれこそ鬼やわw
・あくまで映像化の原作使用料の話だからな
・もう山ほど稼いだろ
・基本映画製作って失敗作の屍の上に稀なヒット作があるんだから映画界にお金が流れるなら良しとしなきゃ
・映画は失敗すると億の損失 そのリスクを負わずにたまたま儲けたら金寄越せは乞食やろ
・原作料以外にこれからグッズに配信に円盤も全ての印税が入ってくるから全然夢あるよ
・ワンピースの作者も勝手にグッズが作られて金が入ると言ってたな
・少し前にテルマエ・ロマエの原作者が映画化でも少ししかもらってませんとか言って同情誘ってたけど
>テルマエなんかはまあ映画化で原作が重版かかって売れたくらいだけだろうけど、鬼滅とかのキャラ物は映像化に伴うグッズ展開やゲーム化なんかの収入が半端ないからな
・テルマエとかで色々騒がれたのが浸透した結果、今回の鬼滅ではインセンティブな良心的な契約になってたと聞いたが
・グッズ展開も販売部数も多いワンピより遊戯王の作者のが確か儲かってんだよな。理由はカードで絵が使われてるから。
・ライブなんもチケット収入だけだと赤字でグッズ売れてなんとか利益出してるみたいだね
・製作委員会が3社だけなのか、広告代理店が入っていないのは珍しいな
・新海誠は監督と制作をしてるが、売上に応じてパーセンテージが決まる契約だったらしい。それでも250億稼いだのに家のローン払えた程度と発言。その程度しか貰えてないのか、かなり貰ったけど謙虚に言ったのか知らないが。
・テルマエロマエ騒動があって業界内も少しずつ良くなったと記事が以前出ていた。勝手に出版社が動いて、後でこうなりました原作使用料はこれですのパターンもある話も聞いた事あるし、映画以前に出版社と原作者の契約内容も絡んでる気がする。
・「進撃」の作者は単行本の印税、コラボなどの使用料で100億円以上も得ており、梅農家を営んでいた実家は版権管理会社になって節税をしているという。
・アニメ関係の金一円も貰えなかったとしてもそれ以上の恩恵あっただろ。むしろ作者がアニメ会社に謝礼渡さなきゃいけないレベル。
・やっぱ出資者にならんとな
・ユーフォ出資までしてたのかよ めっちゃ儲かったろ
・鬼滅はアニメが無かったら売れなかったと思うぞ ufotableに足向けて寝れないくらい感謝してると思うわ
・まあ、漫画家は当たればデカいが、吹かず飛ばずで終わるケースが多いので別に良いではないか。ドリーマーがいなければバクチのような作家になりたい者などいなくなる。
上映した映画館のが取り分多いんちゃうんか
映画ヒット≦マンガ売れる≦(単行本)印税
決して他人事って訳でもない
アニプレックスとufotableって空の境界(2007年の頃)から
この両者で作品作ってる時は+原作しか制作委員会に入れてなくて
テレビ局なんかから出資受けてないって割と有名な話だよね
制作現場に少しでもいいから還元してやってくれ。
年収200万とかでやっとるぞ?寝れずに。
次回作ギャラ倍でもいい。作る人をないがしろにしたら終わるぞ
金儲けしか考えてないからなこんな奴ら
>>4
アホ丸出しのニートかね?
制作現場は請負なんだから関係ねえだろ。