いま、出会い系サイトやテレクラなどに代わる素人売春の温床となっているのが、「出会い系カフェ」だ。そのシステムはどうなっているのか。
店内はマジックミラーで仕切られており、男性側からは女性の姿が見える、というところが多い。
店側としては演出するのはあくまでも出会いの場、その後は売春しようが何しようが一切関知しない、という主張だが、実際は女性も男性も売春の窓口として利用していることは明白で、店側もそれを匂わせながら集客している。
これは当然露骨にやれば売春防止法違反(周旋)に当たる。今年9月1日には大阪市淀川区の出会い系カフェ「出逢い空間えんじぇるはーと西中島店」店長ら3人が逮捕され、全国で3例目の出会い系カフェの摘発となった。
キャバクラでも風俗店でもなく、出会い系サイトでもない。こういった店にわざわざ出向く女のコはいったいどういうコなのか。
「やっぱりズレたコもそこそこいますけど、大半は普通の女の子ですよ。20代くらいの若い、イマドキって感じのコが多いね。
中には顔もスタイルもいい上玉もいたりして。他にもっと本気で稼ごうと思えば稼げるところに行けそうだけど、バイト感覚だからいいってコが多いですね。
キャバクラとか風俗だとノルマとかがあって面倒くさいとか。楽して稼ぎたいんでしょうね。ガツガツはしてないんですがうまい話にはカンタンに食いつきそうというか、無防備な女のコが多いような気がしますね」(風俗通男性33歳)
9月24日には私立大学4年生の吉原麻実さん(22)が、出会い系カフェで知り合った紺野正美容疑者(29)に東京都豊島区のラブホテルで首を絞め殺されるという事件が起こった。
紺野容疑者は出頭に付き添った知人男性に「財布にあるはずの現金がなくなり、女性とトラブルになった、気付いたら首を絞めていた」と説明したという。
「出会い系カフェ」は客との交渉はすべて女性が単独で行うため、交渉次第では風俗よりも割がいい。
また、条件のいい男性がいれば定期的に会う「愛人契約」をして比較的安定した収入を確保することも可能だ。
こうした敷居の低さと短時間での高収入に魅かれ、名門女子大生までもがお小遣い欲しさに手を出すことも少なくない。
しかし、よく知らない男性と密室で2人きりになるということは、基本的に非常に危険なことなのだ。一度大丈夫だったからといって次も無事に済むという保証はない。
本当に恐ろしいのは、自分自身の危機意識の退化ではないだろうか。[MEN'S CYZO]
□ 上智大3年生ミキ(21)「1回5万円もらえるなら」
東京・池袋のラブホテルで女子大生が無職男に首を絞められて殺された。2人が出会った「出会い系カフェ」には、事件翌日の27日も「割り切り」という名の売春に手を染める若い女性が集まっていた。出会い系カフェで繰り広げられる「個人売春」の実態とは-。「今日、来ようか迷ったんだ…。あのラブホも行ったことあるし」
JR池袋駅東口近くの出会い系カフェ。薄暗い店内でミキ(21)は不安げにつぶやいた。
前夜、店のすぐ近くのラブホテルで、都内の私立女子大生、吉原麻実さん(22)=板橋区小豆沢=が遺体で発見された。発見から7時間後の27日、無職の紺野正美容疑者(29)が警視庁渋谷署に出頭。吉原さん殺害を自供した。
「紺野と吉原さんはカフェで知り合い、ホテルに入った。ところが、性交渉の対価をめぐって争いとなったようです」(捜査関係者)
店の入会金と入場料は3000円。金を払うとマジックミラーで仕切られた場所に通される。ミラーの向こう側には20代ぐらいの若い女性が退屈そうに座っている。
「希望の子がいれば指名して10分間、個室で話ができます。条件が合えば連れ出しOK。女性と出る際には退出料として2000円を払ってもらいます」(同店従業員)
店にいた女性は5人。その中にいたのが茶髪にカラーコンタクトを付けたミキだった。上智大3年生で、都内の家賃10万5000円のマンションに1人暮らし。
店には1年ほど前から1カ月に1度来店している。「外でお茶するだけで5000円稼げる。1回5万円もらえるなら『割り切り』もアリ」。「割り切り」とは売春のことだ。
ミキはカフェで出会った2人と「愛人契約している」。都内に住む親からは十分な仕送りをもらっているが、それでも足りない。「おしゃれが好きで、稼いだお金はほとんど洋服に消える」という。
「店に来る女の子のほとんどは『割り切り』が目的で、1回2万円が相場」とミキは言うが、店側は「出会いの場を提供するだけ」との立場だ。
「客との交渉はすべて女性が単独で行う。店による中間搾取がないから交渉次第では風俗よりも稼げる。
ただ、店外に出れば店は一切関知しないため、以後はすべて自己責任。こうしたリスクを理解せず、安易に売春に走る素人女性が増えている」(風俗ライター)悲劇は繰り返されそうだ。[ZAKZAK]
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