水戸黄門
思えば、近年は、『JIN-仁-』などの変化球的時代劇がヒットしているものの、いわゆる正統派の時代劇は再放送ばかり。『水戸黄門』はやはり、もう時代に合わないのか。番組終了に関し、番組に携わっていたあるスタッフは言う。
「スタッフの中では番組への危機感が2年ほど前からあり、この数年の番組のテコ入れも、方向性として良いのかどうかという声もありました。ただ、視聴率をタテにとられると、やむを得ないところがあります」
"視聴率低迷"の背景には、放送枠の異動や、間にやっている現代劇の視聴者層狙いなどのズレが影響している部分もある。
DVDやビデオ、再放送で過去の時代劇が見られる今、わざわざ毎週チャンネルを合わせなくても自分の好きなものだけ選べば良いという時代の流れも、もちろんある。
「一番の問題はやっぱり、予算が足りなくなってきたことです。かつては大名行列に100人のエキストラを使っていたところ、今は50人をうまく画作りで使いまわすなどになっていますが、どうしても画がヘタってしまってくる。また、(水戸黄門役の)里見浩太朗さんが高齢だから、早く出番を終わらせてあげようという配慮も現場的にはありました。もっとも、これまでも東野(英治郎)さんが高齢で動けなくなってきた際など、動けないときなりの本づくりはあったのですが、今は時代劇をかける脚本家が減ってしまっているんですよね」(前出のスタッフ)
また、水戸黄門は、「勧善懲悪」という大きな柱のもと、「○分ごろに由美かおるの入浴シーンがあって、○分ごろに印籠が......」という流れまで含めて「ワンパターン」という指摘は昔から多い。そして、「ワンパターンだからこそ良い」という声も多かった。
「確かに長年ワンパターンと言われていますが、その中でも回によって、人情話があったり、ローマの休日のような話があったり、地方性もたくさん盛り込まれていて、いろいろなバランスがありました。ところが、近年は"視聴率"ばかりが重視され、『人情話がウケる』となると、毎回人情話ばかりになっている。かつてはワンパターンと言われるなかにいろいろな色合いがあったけれど、今はワンパターンじゃないのに、かえってワンパターンに見えてしまうという結果です」(同)
水戸黄門
「個人的には、水戸黄門は"大人の戦隊"だと思うんです。かつては『水戸黄門』や大河ドラマという王道があったからこそ、対極にある『必殺~』シリーズなどが魅力的でした。でも、今は『必殺~』シリーズなどと同じ側『JIN-仁-』などがあるだけ。対極のドラマが輝くためにも、やっぱり王道として『水戸黄門』は、残すべきだったと思っています」
時代劇の王道が、長い歴史にピリオドを打つことになるが、せめて最後は華々しく終わってほしいものである。
[cyzo]
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いそっちがいない
パナソニックが単独スポンサーをやめるらしいけど。やっぱ金がないと何もできないな。自分はCSで観てる。本放送を観てないから新番組と同じ。俳優も知らない人だと役名で感情移入しやすい。水戸黄門は好きだったけど今の助さん格さんは嫌。なぜ代えたのかと思った。
日本の映像を担ってきた撮影所の空気感も風前のともしびか…しかし何でもかんでも視聴率かい。別に視聴率関係なく残す文化が有っても良いと思うけど、まあ出演者の吟味は必要だが