西尾市吉良町という人口2万人ほどの小さな町のお祭りだ。出店は町民および姉妹都市のものに限られ、客も大半が町民。地元感たっぷりのイベントである。B-1グランプリで8位入賞した「高浜とりめし」もここでは並ばずに購入することができた。
目玉のコーナーは、地方営業で引っ張りだこと言われるお笑いコンビのテツandトモ。登場前になると、ステージ前は部分的にB-1グランプリ状態の混雑になった。僕と同じようにテツandトモ目当てで来た客も多かったのだろう。
テツandトモ
客いじりも決して下品にならず、素朴な子どもたちからは合いの手が入る。風船芸の途中で風船が二度も割れるというアクシデントがあっても慌てず、無理のない笑いに変える。終始、安心して見ていられた。特に家族連れの客が満足そうにしている。地方営業で大人気なのもうなずけた。
テツandトモはコンビ結成15周年だという。確かにテレビではあまり見かけなくなったが、「旬が過ぎた」という印象はまったく受けなかった。むしろ伸び伸びとしていて、芸への自信と真摯さを同時に感じる。今は地方営業が彼らの主戦場なのかもしれない。
客数や客層、ライブか否か、都会なのか地方なのか。様々な要件によって活躍できる人は微妙に異なっていると思う。キー局でレギュラー番組を複数本持っている芸能人ばかりが成功者なのではない。実際、ライブではちっともウケていない人もいる。人気商売なのだからテレビなどで一時的に顔を売る必要はあるかもしれないが、その後は自分の得意な環境で力を発揮すればいいのだ。
テツandトモのように輝ける環境を獲得するにはどうすればいいのか。スキル面では運と努力に委ねるしかない。「このポジションが空いているからこのようにアピールしよう」などと工夫しても狙い通りにはいかない。一方で、精神面ではテツandトモに学ぶことがある。いじけない、だ。
地方営業で彼らが「なんでこんな小さな町でライブしているのか」という気の抜けた雰囲気をかすかにでも漂わせたら、客との一体感は決して得られなかっただろう。僕のように「テツandトモに大満足!」と言いふらす人もいなくなり、別の自治体などから声がかかることも少なくなっていくはずだ。
テツandトモは、いじけるどころか元気いっぱいだった。サービス精神に溢れていた。目の前のお客さんにきっちり向き合うと次につながる可能性が高まることを体験的に知っている人たちだ。その積み重ねによって、地方営業の分野において確固たる地位を得ることができたのだろう。
今日の仕事が自分にとって揺るぎない現実であり主戦場なのだ、と腹にすえて働けるか。唯一無二のプロフェッショナルとして安定的に稼げるようになれるか否かの分かれ道だと思う。
[yahoo]
http://bylines.news.yahoo.co.jp/toyoomiya/20131111-00029680/
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>>4さん
立川談志さんに言われたんじゃなかった?あれ可哀想だったな…正論だったけど、ガチ怒られで。
クソ芸人。なにが面白いのかわからん。
昔、談志に言われてたよね。
お前らの舞台はM-1じゃないって。
それから気持ち変えたんだろうね。
俺は好きだから応援するよ。