ジャニーズ所属のタレントが、日本アカデミー賞を受賞するのは今回初。2006年にSMAP木村拓哉(42)が「武士の一分」で優秀主演男優賞を辞退したようにジャニーズ事務所の方針で賞レースを避けていた。
前出の映画関係者は「これまでのジャニーズは『優秀賞にノミネートされながら最優秀賞をゲットできないのはカッコ悪い』と考えていたのでは。キムタクは演技力の評価は低くて最優秀賞は厳しいから、優秀賞を辞退したとも言われている」と言う。
にもかかわらず、今年は岡田の優秀賞のノミネートを受け入れたばかりか、最優秀賞2冠をさらうという事態に至った。映画関係者が引っかかるとしているのは、東映の岡田会長が北野武監督に反論した件があるからだ。
「一番ひどいのは日本アカデミー賞。最優秀賞は松竹、東宝、東映、たまに日活。大手以外の作品が取ったことはほとんどない。全部持ち回り」
「誰が選ぶといえば日本アカデミー賞の会員が選ぶんだって。アカデミー賞の会員なんていない。汚いことばっかやっているから、日本の映画がダメになる。それに声を上げないメディアもダメ」
これに対して、日本アカデミー賞協会会長である東映・岡田祐介代表取締役会長が、1月14日の「第38回日本アカデミー賞優秀賞発表記者会見」で反論。
「これほど厳正な投票で行われている賞はない。会員の投票によって行われている。東映、東宝、松竹が会員に占める割合は数%」と論じたのだ。
そうはいっても、今年の優秀作品賞も、東宝2、松竹2、東映1と大手が独占したラインナップだった。
「だいぶ前から『日本アカデミー賞は大手しか取れない』というのは映画業界の常識だった。会員の比率はともかく、大手映画会社の意向が強く反映されている」(宣伝会社スタッフ)
そんな中での岡田2冠は、どのような意味を持っているのだろうか。
「岡田会長が北野監督に反論した優秀賞発表記者会見では、ジャニーズのコメントも発表された。
『岡田はこれまで弊社最多の20本の映画に出させていただいており、映画に育てられた俳優と言っても過言ではございません。
当日(授賞式)の調整もつきましたので、受賞させていただきます』
ここまでされたら『最優秀賞も取らせなきゃ』との意向が働いた可能性は高い。最近の映画会社は、芸能プロの言いなりで頭が上がらない面がありますからね」(同)
一方、最優秀主演女優賞を受賞した「紙の月」の宮沢りえは、授賞式の序盤にだけ顔を見せ、すぐに退席し、受賞者発表のときにはいなかった。
「仕事の都合とはいえ、北野監督が審査委員長を務める東スポ映画大賞授賞式には出席したのに日本アカデミー賞では晴れがましい受賞シーンなしというのは皮肉でしたね」(同)
日本アカデミー賞での選考過程に関しては、ますます疑惑が深まりそうだ。
[引用/参照:http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/372227/]
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