勢いが続かない。
ツアー前戦で今季最高の準優勝を果たして乗り込んだ国内ツアー最終戦。
それでも、「浅草ペア」はまたもちぐはぐさを露呈し、初戦で敗れた。
「サーブカットが課題。サイドアウトを切れなかった…」。
浅尾は言葉少なにうつむいた。
試合は最終セットまでもつれこんだが、7-8と1点差に迫ったところで浅尾のサーブレシーブのミスなどで4連続失点して、万事休す。
試合中、浅草ペアが声を掛け合うことはまれで、得点するたびに抱き合う相手ペアとは対照的だった。
関係には、“秋風"が吹く。
9月のツアー第4戦後、草野の口から浅尾の技術批判が飛び出し、ペア解消騒動にまで発展した。
ツアー前戦で準Vした際も、浅尾は笑顔ではしゃいだが、草野は「大舞台で力を発揮できない。(このペアでは)優勝は遠い」と斬り捨てた。
周囲にも解散やむなしのムードが流れる。
JBV・瀬戸山理事長は私見としながらも、「浅尾は同い年だと気をつかう。力を出すなら年上か年下と組むのがいい」と分析し、31歳の「かおる姫」菅山をプッシュ。
現在は浅尾がブロック、菅山がレシーブを担当するため、ポジションにも問題はない。
また、同理事長はバレーボール元女子日本代表の大山加奈さん(26)の妹で、今季ビーチに転向した大山未希(25)=グランディア=も推す。
東レ時代には07-08年シーズンからプレミアリーグ3連覇に貢献した。
学年は浅尾と同じだが、ビーチの経験では浅尾が“先輩"にあたり、「チームのバランスとしては悪くない」とみる。
菅山のチーム関係者は「来季のペアは白紙」とし、大山も来季のツアー本格参戦に向け、ペアを熟慮中。
“砂上の妖精"浅尾は、だれの肩に止まる?
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