早大自慢の“ドラ1トリオ”が慶大に轟沈し、早大・応武篤良監督(52)がドラフト会議と六大学連盟に八つ当たりだ。
1日、早大は東京六大学野球秋季リーグの慶大戦(神宮)に1-7で惨敗。
早慶戦で1つ勝てば4季ぶりの優勝が決まる有利な立場で連敗し、両校の勝ち点が「4」で並び、3日の優勝決定戦で激突することになった。
早大は広島から1位指名を受けた福井優也投手(22)が先発し、3回4失点でKOされると、西武に1位指名された2番手の大石達也投手(22)も2ランを被弾。
1-6でリードされた5回には、なんと前日に7回を投げた日本ハムから1位指名の斎藤佑樹投手(22)もブルペンで投球練習を開始。
まさかの連投かと思われたが、さすがに出番はなかった。
よもやの連敗に応武監督は「心配していたとおり。
昨日の斎藤も大石もドラフト1位がいいところを見せようと思ったんでしょう。
全然(実力を)出せてない。
今までのリーグ戦と違った。
(慶大と)どっちがドラフト1位かわからない」と憮然。
早大とは対照的に、慶大はドラフト指名が1人もいないのだから、これでは立つ瀬がない。
10月28日のドラフト会議後に「早慶戦に集中したい」と応武監督は指名された選手の会見を拒否。
ところが連敗してしまい、早大OBからは「ファンはみんな斎藤の会見を見たがっているのに、やらなかったからバチが当たったんだ」という過激な意見まで飛び出す始末だ。
しかも台風での順延と、優勝決定戦で日本ハムから1位指名を受けた会見は延び延びとなり、ついに最短でも4日と、ドラフトから1週間後になってしまう展開に。
応武監督は「ドラフト会議もそうなんですけど、数日前から(連盟から)『決定戦は3日でいいか』とか、そんなことばかり聞かれて。
(早大が)負けることばかり予想してるのかなと。
ネガティブになった」と、ドラフトと六大学連盟に八つ当たり。
「東大戦の1敗が嫌だと思っていた。
勝率になったら、この1敗は大きいぞと。
思ったとおりになってしまった」と、10月2日に斎藤が東大相手に取りこぼしたことを、決定戦までもつれ込んだ要因に挙げた。
同リーグ戦の優勝決定戦は1990年秋の立大vs法大以来20年ぶり。
早慶の対決では2度の引き分けを挟んだ伝説の「早慶6連戦」として知られる60年秋以来50年ぶりとなるが、「ぼくも決定戦は初めてなんで。
相撲ではよく見るんですけど」と最後はジョークも滑ってしまった応武監督。
ドラフト1位を3人も輩出するのは史上初の快挙となったが、これでV逸となればタダでは済みそうもない。
【伝説の「早慶6連戦」】 50年前は慶大が早慶戦で勝ち点を取れば優勝という状況だったが、1勝2敗で追い付かれた。
優勝決定戦は2度も延長11回引き分けとなり、再々試合を早大が3-1で制した。
6連戦中は5試合に完投した早大・安藤の鉄腕ぶり、本塁上の激しいクロスプレーや好返球による憤死、土壇場に追い込まれてからの同点打など語り継がれる場面が続出し、神宮球場も連日6万人以上の観衆で埋まった。
優勝決定戦をものにしたのは早大が4度(39年春、48年春、51年春、60年秋)で、慶大は39年秋の1度だけ。
[ZAKZAK]
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