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真相が明かされない全日レスラー暴行事件

5月29日の試合後に倒れ、急性硬膜下血腫で意識不明になった全日本プロレスのスーパーヘイトこと平井伸和が、いまだ元気な姿を見せていない。

スーパーヘイト平井伸和試合中に頭を打つ場面はなかったが、後に試合前の控え室で同僚レスラーのTARUから暴行を受けていたことが分かり、刑事事件に発展する可能性も残していたが、平井本人の証言がないため、いまだ五里霧中のままだ。

刑事事件に発展か?
刑事事件に発展か?

ただ、全日本関係者によると「意識は回復したが、記憶が戻っていない」という話も聞こえる。

「この件については団体内でもタブーとなっているような空気があって、どの程度の症状かまでは聞いてはいません。事故当時のことをほとんど覚えていないらしく、そういった症状がある以上はプロレスラーとしての復帰はかなり難しいと思います」(同関係者)

他にも関係者をあたってみたが、この件のことになると一様に取材には応じてもらえず、中には「話すと立場が危ないので」と漏らす現役選手もいた。

「この問題でスポンサーが離れてしまい、怒った武藤(敬司=前社長)さんが、目撃証言をしたレフェリーの和田京平さんを解雇したほどですから......」(同)

問題の現場では暴行があった直前、TARUがMAZADAら他のレスラーとともにイスに座った平井を取り囲み「分かってんのか!」と問い詰めていたことが目撃されている。

しかし、激昂したTARUが殴打したため、周囲のレスラーが制止。平井は抵抗せず顔面を血まみれにしていたため、関係者に促されて顔を洗いに行って事を終えたという。

TARU

全日本に参戦したことのある他団体のレスラーによれば、「キャリアでは平井の方が上なんだけど、地方興行でチケットをかなり売ることでTARUが幅を利かせていた。前に平井がリストラ寸前だったところをTARUが救ってやったこともあって、上下関係が逆転していた感じだった」という。

本来、これだけの事態であれば、もっと明確に何が起こったのか、平井の回復状況も含めて伝わってきてもいいはずだが、専門誌のライターは「プロレスは選手関係者がみんなで秘密を守る特殊な閉鎖社会。

三沢光晴

ノアの三沢光晴さんが亡くなったときも、事前に決められたプロレスの試合展開についても触れなきゃいけなくなるので、みんな口が重かった。もし平井さんが回復したとしても彼自身が何も話さないかもしれない」という。

平井と親交のある関係者によると「入院先に業界の人間はほとんど見舞いに来ていない様子」だというが、派手に見える舞台の裏をのぞけば、何か異様な空気が漂っている世界という印象だ。

[cyzo]

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