メジャーでは契約最終年を迎えた主力選手に対し、そのシーズン途中で再契約を交わす。本人の移籍志望が強い、あるいは、「チームが高額年俸を払ってまで引き止める必要はない」と判断した場合は別だが、マリナーズとイチローの友好な関係とこれまでの実績を考えれば、『残留=シーズン途中での契約更新』は間違いないだろう。
「年間200本安打の連続記録がストップしたイチローの評価は簡単ではありません。昨季は打率2割7分2厘と不振でしたが、今季は復調しています。昇給での契約更新になると思われます」(現地特派員の1人)
そのイチローの契約には、日米間の野球格差も隠されている...。
08年から今季までのマ軍との5年契約では、イチローの年俸は1800万ドル(約21億円9000万円/更新当時のレート)と伝えられていたが、実際は違う(5年総額9000万ドル)。本当は「毎年1200万ドルずつ」が支払われ、残りの「9000万ドル-(1200万ドル×5年)=3000万ドル」は、5%の利息を付けて、2013年から2032年までの20年間に渡って、分割払いされる契約になっていた。
「3000万ドル÷20年=150万ドル」。つまり、「150万ドル×年利5%」ずつが、イチローが59歳になる2032年まで支払われる計算だ。
150万ドルは今日のレートでも1億1250万円。イチローは当然、2013年の来季以降も現役を続けるはずだから、「新年俸+150万ドル」が支給される。メジャーでは年俸を満額支給せず、一部を分割払いにする契約は珍しくないそうだ。
また、メジャーリーグの年金制度だが、「1年」を172日間(登録日数)で計算し、10年で受給資格を得られるシステムになっている。経済状況によって若干の変動はあるそうだが、現時点で45歳からの支給を選択すれば、「毎年13万5000ドルずつ」(約1000万円)。
62歳からの支給なら、「17万5000ドルずつ」となる(16万5000ドルで推移していた時期もある)。日本人プレーヤーで『10年の年金支給資格者』は野茂英雄、イチローの2人。
松井秀喜は2011年シーズン終了時に「あと1年」となったが、3A以下は日数にカウントされない。ステータスとして、松井にも年金支給資格を得てもいたいが...。
詳細は省くが、たとえ1日でもメジャーでプレーすれば、僅かではあるが年金支給対象者となる。10年に到達しないで引退したメジャーリーガーたちは、その在籍年数に応じての金額が支払われるという。しかも、その掛け金は全額球団負担というから、興味深い。
これに対し、日本のプロ野球界は一、二軍を問わず、「10年以上在籍すれば受給資格者になれる」とされ、15年以上在籍で『満額』。国民年金と適格退職年金の併用だったころ、満額で「一律・毎年142万円」だった。
確定給付企業年金法の改正により、適格退職年金は事実上なくなっており、選手会は新しい枠組作りを目指している。10年以下の年数で引退する選手は、その年数に応じた「一時金」が支払われる。日本円で2000万円近くが支給されるメジャーとの格差は、あまりにも大きすぎる...。イチローとマ軍が契約を更新したとき、NPBとプロ野球選手会・労組はどんな未来像を考えるのだろうか。
※メジャーリーグの年金支給額は経済状況によって変動しており、2012年以降に定められる数値とも異なる可能性があります。
[リアルライブ]
http://npn.co.jp/article/detail/46107078/
【関連商品】
ツイート
話題の記事&画像
【関連記事】
- 「三塁打を打ってくれよ」最終戦でジーターの有終の美に華を添えたイチロー
- イチローは移籍するのか!?厳しい現実と引退の花道を画策する2球団の存在
- 【Baseball America誌】2014ベストピッチャーで田中将大が2位!!2000年以降の最高選手にイチローが輝く!!
- ハッキング被害の極秘文書流出で発覚!!今季開幕前にイチロー約2億円で売りに出されていた!!
- 世界で活躍する日本人アスリートの英語力をチェック!トップ10はこの人達!!
- 田中将大 実は戦友、斎藤佑樹とは今もメル友。イチロー、ダルとの仲は・・・
- 【イチロー】スーパーキャッチで現状打破できるのか!?歓喜と喝采に裏に・・・
- 【不毛な議論】イチローvs松井秀喜 記録、タイトル、貢献度・・・野球の価値観とは
- 田中将大が豪華なNY入団記者会見!一方でピリピリムードのイチローとは因縁が発生か!?
- 田中将大がヤンキースに決断した理由にゴジラ松井の生アドバイス!?
暇人
↓
関西弁のバカも5、6府県くらいだろ
↓だから何 バカなの?