大津祐樹
ゴールを狙う嗅覚と運は、本番でさらに研ぎ澄まされていた。
前半34分、MF扇原貴宏(C大阪)の放った右CKは、ゴール前中央で陣取っていたチーム最長身のDF吉田麻也(VVV)の頭上を越え、チャンスを逸したかに思われた。しかし、相手DFを振り切って倒れ込みながら走り込んできたのは大津。会心の一撃に「日本のみんな、出られなかったメンバーのためにも勝ちたかった。気を引き締めて、メダルを取りにいきたい。気持ちのいいゴールでした」と胸を張った。
先輩はもちろん、監督相手にも物おじしない態度に、トレードマークは風になびく茶髪。2008年、柏に入団し初練習に姿をみせたときのことだ。当時の石崎信弘監督(54)=現J1札幌=は、当然のように雷を落とした。しかし、大津は「ダメっす。これは地毛なんで、無理っす」と言い返して周囲を困惑させた。「チャラ男」のあだ名は、そこで誕生した。
しかし、本人いわく「そんなにチャラチャラしていないです」という。
茨城県出身の大津は、小学3年で鹿島の下部組織のジュニアチームに入ってサッカーを始めた。高校進学とともに、ユースチームへの昇格を希望したが「君では無理」と断られた。初めて味わう挫折だった。
心機一転、東京・成立学園では"打倒ユース"を胸に秘め厳しい練習で自らを鍛え上げた。高校3年で初めて鹿島ユースを破ると、同校卒業後には「初めてオファーしてくれたクラブだから」と柏に入団。
しかし、今度は故障続きと"実力不足"という低評価を受ける。そこで「海外に出るしかない」と決意。昨季、ドイツの名門・ボルシアMGからのオファーを受けると「本当ですか?信じられません」と感激で目を潤ませたという。
不遇をかこってきたが、日本ではあまり取り組まなかったウエートトレーニングを週3回取り入れ、4カ月かけて2キロの筋肉をつけた。体を強くすることで、ようやくドイツ・ブンデスリーガでのデビューを飾った。
■実力の勝利
スペイン戦では、ゴールを決める前に左足首を踏まれて痛めていた。大事をとって後半はベンチに下がったが、終了のホイッスルが鳴ると人目もはばからずに男泣きした。
優勝候補撃破にも「実力で勝った」と強気で言い放った大津。
「うれしいときはうれしいし、悲しいときは悲しい。泣きたいときは泣けばいい。それもひとつの感情。その代わり、切り替えてやることが大事。よりきれいな色のメダルをとるんです。スペインに勝って浮かれてはいられない」
[zakzak]
http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/news/20120727/soc1207271142002-n1.htm
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右ひじ左ひじ交互に見せてる人?
特に役に立つ能力もない黒髪のキモオタとどっちがいい?結果が全てだよ
権田の嫁はカワイイな
一発ヤりたい