とはシアトル在住の、ある日本人女性の弁。
日本人にとっては、シアトルといえばイチローのいる街。シアトル・マリナーズの本拠地セーフコ・フィールドは、シアトル観光の目玉でもある。イチロー効果の甲斐あって、昨年シアトルを訪れた外国人観光客は、日本人が最も多かった(米商務省調べ)。
セーフコ・フィールド
とりわけ、シアトル唯一の日刊紙「シアトル・タイムズ」はすごかった。連日のように、野球担当のコラムニストや記者たちが、イチロー批判を展開した。
「マリナーズは、落ち目のイチローをどうするんだ?」(6月20日掲載)
「どんな偉大な選手でもキャリアの末期はそうであるように、彼は今38歳、坂を転がり落ちている。そして今シーズン、チームにとって彼の価値は小さすぎる」
舌鋒は打撃のみならず守備にも及ぶ。
「彼は10年連続でゴールド・グラブを受賞した。でも今や、チームで一番の右翼手ですらない」
6月22日には「マリナーズはイチローをどうするのか?」とのタイトルの記事。
メジャー全球団の右翼手では最低
ベイカー記者は、イチローに取材し、高まっている批判をどう受け止めているか、聞いていた。
これまでもメディアの批判をバネにしてがんばってきた、とイチローは答えている。
しかしながら、近年の出塁率、長打率とも「メジャー全球団の右翼手では最低」で、「野球殿堂入りの有資格者といわれるほどの選手ではあるものの、打撃では軽量級のブレンダン・ライアン(今期絶不調の遊撃手)より出塁率が低く、リードオフ役まで追われてしまったこの38歳にとって、今後のマリナーズに居場所を見つけるのは簡単ではない」と手厳しい。
7月17日には地元のラジオ番組で、「もしイチローが今期末、3年の大型契約をマリナーズと結んだら?」と聞かれたマリナーズの元外野手が、「吐き気がするよ」とコメント。
イチロー批判キャンペーン
シアトル・タイムズも連日、スポーツ面、ウェブサイトでイチロー批判キャンペーンを展開した。
「シアトル在住のスーパー・スターといえば――。イチ...。オー、ノー。今さら。やめてくれ」(7月12日、コラムニストのジェリー・ブルワー氏)
「悲惨なほど成績の悪い38歳が、将来を担う若い選手を犠牲にして試合に出続けるのを見たくない」(7月19日、ベイカー記者ブログ)
「年末には、どう見ても技術的に衰えが明らかで、不相応な年俸をもらっていて、若手の台頭を阻んでいる、ある選手の契約が終わる」「(イチローの年俸)1800万ドルを使って、チームの穴をいくつか埋めれば、チームはかつてなく幸せになる」(7月22日、ラリー・ストーン記者)
「最近のイチローは打てないだけじゃない。守備では、突然、20歳のルーキーのような送球ミスをする」(7月22日、ベイカー記者ブログ)
こうしたバッシングの強さは、シアトル在住日本人の1人として、正直なところ不思議なほどだった。いくら今期、振るわなくても、2001年から11年半、10年連続200本安打をはじめいくつもの歴史的偉業を成し遂げた選手である。
愛されなかった偉大な選手
でも、なぜイチローはこれほど偉大な選手でありながら、シアトルで、「愛される選手」にはなれなかったのだろう?
移籍が決まってからの報道を目にするうちに、イチローが愛されなかった理由は、だんだんわかってきた。
一つは、チーム内で突出した高年俸。
イチローが、シアトルの球場でヤンキースの選手として試合に登場するというイキな演出で、電撃的移籍を発表した7月23日。この期に及んでも、まだシアトル・タイムズはイチローに手厳しかった。
「イチローの5年契約のうち、意義のあったのは最初の年、08年だけだった」(7月23日、ベイカー記者ブログ)
同紙によると、イチローの契約は08年から5年間で9000万ドル。しかし10年には、イチローともう1人の高報酬選手の合計で、チーム年俸のほぼ3割を占めていたのだ。
もう一つは、リーダーシップのなさ、つまり「チームの顔」としての意識の欠如。
「準備に黙々と専念する姿は『自分勝手』ととられたし、チームのリーダーたろうとしない姿勢はプロフェッショナリズムというより、大きな問題だと受け止められた」(7月24日、ブルワー氏コラム)
批判を買った独自のスタイル
また、成績が下降してくると、独特のプレースタイルにも、文句がつけられた。
「イチローは彼のルールでプレーをしていた。彼がバントをするのは、自分がしたい時。バントのサインが出ているのに、しないことも多かった。盗塁のサインも頻繁に無視、彼が走るのは彼が走りたい時、走りたくない時は走ろうとしなかった。イチローは、イチ『ノー』であることが多すぎた」(8月3日、ケリー氏コラム)
ほかの若手選手と話をしない、英語がかなり話せるのに、アメリカの記者会見では必ず通訳を使って日本語で話す、といったイチロー流のスタイルは、アメリカの野球ファンにも理解されなかったようで、シアトル・タイムズ読者欄にも厳しい意見が載った。
「かなり完璧な英語を話すらしいのに、一貫してインタビューや会見では日本語しか話さなかった。これもリーダーシップ欠如の表れだ。最後の挨拶くらい、英語でやってくれてもよかったんじゃないか。がっかりした」(7月29日)
移籍会見
さてイチロー移籍後、マリナーズでは1番バッターを固定、外野は複数の若手の競争を経て、右翼手はトレードで最近やってきた選手が使われている。
最近のマリナーズの好成績の理由が「イチロー不在」のせいだ、とまではメディアも証明できないものの、「選手のパワーバランスが変わり、若手がやりやすくなったことは間違いない」との見方が支配的。
一方のイチロー本人はといえば、NYではメディアとも英語で話し、チームに打ち解けようとしている様子。新天地で、今度は、地元に愛される選手になれるのだろうか?
[biz-journal]
http://biz-journal.jp/2012/08/post_615.html
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アメリカは、ショービジネスの国。野球ではなくベースボール。バッターはホームランを打ってなんぼの世界。日本のお家芸のスモールベースボールは受け入れない。だからイチローより松井の方が評価が高かった理由。
来年は日本かな
トライアウトがんばれwwww
>>10
10年連続200本安打の記録を持つ選手で、殿堂入りが確実と言われてる選手が偉大じゃないならどんな選手が偉大なの?
教えて欲しいな。