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DeNA・中村ノリ 記念セレモニー辞退の理由

日米で6球団を渡り歩いた"苦労人"ノリこと中村紀洋(39=DeNA)が、イチロー(ヤンキース)、松井秀喜、松井稼頭央(楽天)に続く、史上4人目の日米通算2000安打を達成し、名球会入りへの資格を満たした。

中村紀洋
中村紀洋

赤川克紀ノリは5月1日のヤクルト戦(横浜スタジアム)の4回裏、赤川克紀投手(22)から今季4号となる左翼越え本塁打を放ち、国内で1995安打をマーク。05年のドジャース時代に記録した5安打を含めて、2000安打に到達した。

しかし、ノリに笑顔はなかった。「(米国での5本は)思い出せと言われても思い出せないし、数に入れたくない。自分は日本の野球に育てられてきたんだから」として、花束贈呈などのセレモニーを辞退した。

ノリにとって、米国での1年間は苦い思い出しかない。ポスティングシステム(入札制度)を利用して、ドジャースとマイナー契約を結んだノリは、オープン戦で好成績を収めるも、開幕メジャー入りは果たせず。4月中旬に故障者の穴を埋める形でメジャー昇格したが、満足な出場機会が与えられないまま、選手補強のために枠を空ける必要があるとして、約1カ月後にマイナー降格。マイナーでは22本塁打を放つものの、その後、2度とメジャーからお呼びは掛からなかった。

メジャーで残した成績は17試合出場、39打数5安打0本塁打3打点、打率.128と寂しいもので、ノリが「思い出したくない過去」と言うのも無理からぬところだ。

ノリが目指すのは、あくまでも国内だけでの2000安打達成で、あと5本は時間の問題。その先に見据えるのは、残り6本と迫った400本塁打になる。

しかし、400本塁打の達成には困難が待ち受けているようだ。というのは、ノリのポジション問題。

今季、首脳陣の当初のプランでは、一塁に中日から移籍のトニ・ブランコ内野手(32)、三塁に若手の筒香嘉智内野手(21)が固定される予定で、ノリは控えに回るはずだった。だが、筒香が開幕早々、故障と不振で2軍に降格したため、ノリが三塁に固定された。早期の2000安打達成は、筒香の2軍落ちの恩恵といえた。ただ、今後、筒香が調子を取り戻して、1軍に合流した場合は、若手への切り替えのため、筒香が優先的に起用されるのは明白。

トニ・ブランコ|筒香嘉智
トニ・ブランコ|筒香嘉智

アレックス・ラミレス4月6日に2000安打を達成した同僚のアレックス・ラミレス外野手(38)は、守備の不安と不調が相まって、すでにスタメンから消えている。ノリも同様に、2000安打到達を契機に、"お役御免"へカウントダウンとなりそうな雲行きだ。

[リアルライブ]
http://npn.co.jp/article/detail/64443882/

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