ウルグアイ戦
その4失点を改めて振り返ってみたい。最初のゴールは、内田篤人の右サイドからのスローインを柿谷が屈強なDFゴディンのプレッシャーを受けてキープしきれず、こぼれ球を岡崎が拾うとしたが、これも左サイドバック・カセレスに寄せられて保持できなかった。結局、カバーリングに入ったゴディンが前方へフィードしたのだが、この瞬間に一気に脱け出したスアレスに対する日本守備陣のポジショニングが曖昧になっていた。
アッサリと背後を取られた吉田麻也は「スアレスはもともと僕よりも後ろにいたので、蹴った時点でオフサイドかなと思ったけど、後ろに今ちゃん(今野泰幸)がいた」と説明する。今野の方は「麻也がオフサイドだと判断し、俺は残ってたっていうポジショニングミスが起きた」と悔しがる。最終的にゴール前まで持ち込まれ、中央を走りこまれたフォルランに出されてゴール。フォルランにスライディングに行った酒井高徳も止めきれなかった。結果的に守備陣の連携不足が際立ってしまった。
2分後の2点目はやはりウルグアイ守備陣のフィードからだった。前線で競りにきたスアレスに勝とうと背後から強引にジャンプした今野がファウルを取られ、好位置でFKを与えてしまう。これをフォルランにゴール右隅に蹴り込まれてしまう。今野にしてみれば、激しく寄せなければ自由を与えるという危機感からそういう守備に出たのだろうが、与えてはいけないファイルだったのは確か。続けざまだった2点目が致命的だった。後半立ち上がり早々の3失点目は、吉田が入れたクサビのボールを岡崎が奪われたのが発端。ロデイロが持ち上がり、ゴンサレス→ペレイラと右を攻略されクロス。これを吉田が中途半端にクリアし、フリーのスアレスがすんなり押し込む。またもミスからの失点だった。
失点を重ねるザックジャパン
この時点で日本守備陣は組織力や意思統一が完全に失われていた。「ミスがあまりにも多すぎた」とザック監督も困惑の様子を浮かべたが、確かにこの日の日本代表はミスが多すぎた。「世界相手に一瞬でもスキを与えたらやられるっていうのはコンフェデでも分かったつもりだったけど、また同じことを繰り返してしまった。ホントに悔しい気持ちでいっぱいです」と複数の失点に絡んだ今野も落胆を隠せなかった。
この宮城スタジアムで2002年日韓ワールドカップ・トルコ戦を戦った時の指揮官、フィリップ・トルシエは「日本人は守備のメンタリティがない」と口癖のように語っていたことがあったが、最近のザックジャパンを見ているとその言葉が脳裏に浮かんできて仕方ない。
この10年間で日本サッカー界は香川のようなテクニックと走力の高いアタッカーの育成では目覚ましい前進を遂げたが、DF育成を疎かにしてしまった。そのツケは非常に大きい。途中交代を強いられた吉田を控えに回したくても、その後を確実に託せる人材が見当たらないのは事実だろう。かといって、ミス続きの彼をこのまま使い続けるのもチーム停滞につながりかねない。2013年の国際試合は残り最大6試合。その強化の場でこれまでの守備陣をいじるべきかどうか...。指揮官は難しい選択を迫られることになる。
現状でできることは、まず選手個々の守備意識の向上と基本原則の再徹底、そしてチームとしての意思統一を再度図ることだ。高い位置でボールを取れない強豪相手にはラインを下げてブロックを作ってしのぐ時間帯があってもいいはず。それをやるためにも選手たちの考えが一致しなければ成功しない。9月の代表シリーズではまず守備のやり方についてとことん話し合い、課題を抽出し、具体的な方向性を明確にしていくことが肝要だ。選手たちにはそのくらいの強い危機感を見せてもらいたいものだ。
[jsports]
http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20130814/bbl1308141529007-n1.htm
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日本が大量失点されると嬉しくなるよな
日本が今後W杯ベスト16以上になることはない。
永遠にない。所詮日本人の玉遊び。
仕方なくないか?
逆にたったあれだけの人数で攻撃が成り立つ相手チームを見習うべき。