***
今年の日本シリーズは久々に野球人気の復活を印象づけたではないだろうか。しかし楽天は強くなってから突然人気が出たわけではない。チーム発足時から選手・球団スタッフたちの地道な努力がある。
球団が出来たばかりのころ、私はルポを書くため毎月仙台に行って取材を続けていた。今回の優勝で改めて当時の自分の取材を振り返り、自分でも忘れていた1枚の写真をハードディスクの中から発見した。
新球を入れた白い箱の上に文章が書かれている。
《残り試合も少なくなりましたが、いまだに満員のお客様に応援を頂いております。本日より、スタメンの選手のみではなく、ベンチ入りの選手・コーチの方々にも、投げ入れて頂けるように、ボールを多く用意しました。どんどん書いて投げて下さい!!》
1回表の守備につく際、スターティングメンバーの選手はファンサービスとしてサインしたボールをスタンドに投げ込んでいく。これはスタメン出場の選手だけでなく、控えの選手やコーチにもそうしてほしい、という球団スタッフからのお知らせである。
球団スタッフからのメッセージ
「これはファンの方から『試合に出ていない選手も応援したいので、どうしたらいいのか』と相談があったのと、選手たちからも『もっとファンサービスしたい』という要請を受けて、現場の判断で始めたものです。たしかホームの残り10試合ぐらい毎試合やりました」
実際にほとんどのベンチスタートの選手たちがこれに応じて、サインボールをスタンドに投げ込んだという。田尾監督の解任を予想する報道が溢れどん底の最下位を這い回っていた時期でも、ファンと選手たちはひとつのボールでつながっていた。
応援してくれたのはファンだけではなかった。
シーズン終盤、女性スタッフの発案でビジターチームの監督室に小さな花と「今年1年ありがとうございました。至らぬところがあったかと存じますが、来年もよろしくお願いします」と書いた手紙を置いた。ソフトバンクホークス戦のあと、そこに代わりに1枚の手紙が置かれてあった。
《1年間本当にありがとう。できたばっかりで大変だったかもしれないけれど、来年も頑張って下さい》
王貞治監督直筆のお礼の手紙だった。
「まさか王さんからそのようなお返事をいただけるとは思いもしなかった。職員みんなで回し読みして感激しました」(前述の球団職員)
寄せ集め集団と陰口も叩かれたが、真剣勝負の向こうに新設球団を暖かく見守るプロ野球人の姿もあった。
球団ドラフト1期生で、現在は打撃補佐コーチを務める平石洋介氏は優勝に向けて疾走していく終盤、こんなことを話していた。
「突然いま強くなったんじゃない。9年間の歴史があるからこそ、今がある」
[ポストセブン]
http://www.news-postseven.com/archives/20131110_225782.html
【関連商品】
ツイート
話題の記事&画像
【関連記事】
- 楽天・星野監督、退任を決断したホントの理由と次期監督はデーブ!?古田!?
- 楽天・星野監督 長期離脱も!!今季の苦戦で心身の疲労はピークだった闘将を襲った難病とは!?
- 楽天ドラ1ルーキー松井裕 未だ勝ち星ゼロのワケ・・・
- 【守銭奴】楽天 三木谷会長のドケチ逸話「ドラフトでも結局カネ現場はたまらんよ」
- 田中メジャー容認の舞台裏!!ヤ軍と密約説!?代理人あっせん説!?
- 【MLB】田中将大メジャー挑戦で獲得合戦開始!!NYタイムズ「1億ドル近くの争いに」
- SMAP中居が日本シリーズ最終戦で初めて巨人ファンであることを忘れる
- 年俸8億円でマー君残留厳命する三木谷オーナーvs過去最高額を用意するメジャー球団
- やはり最後は「マー君」!!楽天を日本一に導いた功労者達の舞台裏!!
- 【日本シリーズ】明日マー君登板で決着か!?どちらが勝つか?意識調査の結果は!?
>>11 可愛そうな考え方しか出来ずに生きられてるんですね
実力ではい上がったチームとイカサマと演出でごまかしてるチームとじゃ結果は決まってるもんなw
日本シリーズでも虚人は2ストライク後にスイングしてるの何回もあったけど一回も三振とられなかったし
ただ最後の矢野のスイングは明らかに打つ気なかったからマー君の実力で抑えれた訳じゃないけどな
王の返信の件り、不覚にもウルっときた