日本ハムは3日、札幌市内の球団事務所で大谷翔平投手(19)、中田翔内野手(24)、斎藤佑樹投手(25)の大物ドラ1トリオの契約更改交渉を行った。

二刀流で話題になった大谷は倍増の3000万円、自己最多の28本塁打、打率3割5厘を残した主砲・中田は6500万円アップの1億5000万円で一発サイン。


大谷翔平｜中田翔

一軍登板わずか1試合の斎藤は700万円ダウンの2800万円で陥落と明暗が分かれた。しかし、会見の席で際立っていたのはなぜか斎藤のビッグマウスだった。

結果を出すと人間は謙虚になるといわれるが、6年目で念願の大台超えを果たしたこの日の中田がまさにそうだった。

「すごく評価してもらってうれしいですけど、チームが最下位だったので素直には喜べない。来年は下の子たちも増えてきているので手本になれるように頑張っていきたい」(中田)

中田の口から出てくるのは、チームの主砲としての責任感。地位が人をつくるという見本のような模範解答で、一方、高卒ルーキーながら浮ついたところのない大谷も謙虚な言葉を並べた。

登板13試合で3勝0敗、防御率4・23だった投手成績について「本当に助けられた登板が多かったし抑えられたという登板はなかった」と自己評価。77試合で打率2割3分8厘、3本塁打、20打点の打者成績に関しても「後半よくないところがあったしチームに迷惑をかけたところもあった」。続けて初更改を「自分でも納得できる成績ではないので評価された額でいくしかないと思った。(金額は)すごくありがたいですし、来年ますます頑張りたいと思いました」と振り返った。

気がかりなのは3年目の今季、故障のためリハビリに明け暮れ結果を出せなかった斎藤だ。プロ入り初の未勝利&年俸ダウンとなった右腕は「(ダウンは)当然のこと。今年一年はケガで機能できなかったですし、すごく悔しい思いもしました。ただ悔しい気持ちの中で得られたものが大きい」と謙虚に努めながら、アピールも...。

その上で「肩の不安はもう全くない。来年は日本一になりたいし僕もその輪の中心にいたいと思う。来年は計算できる投手、貯金ができる投手になれるよう僕の中で持っているものを一年間出していきたい」と大きな"風呂敷"を広げた。

結果を出している選手ならいざ知らず、プロ入り最多勝利数は1年目の6勝。今季はどっぷりリハビリ生活で来季一軍に昇格できる確証もまだない段階でのこの発言だ。本紙評論家の大友進氏は「いつものように明確な根拠があっての言葉ではないでしょう」と切り捨てこう続けた。

「結果を出していない人間がいくら大風呂敷を広げても周りの人間はしらけるだけ。まずバックの野手が『こいつのために』と思えなくなる。そして佑ちゃんの場合、現時点で対戦する相手打者にナメられているわけだから、課題である決め球の変化球を習得したとか、絶対的な裏付けのないビッグマウスは逆効果。過去の栄光があるからなのか、どうしても自分を大きく見せたがる傾向がある。でも今の佑ちゃんに本当に必要なのは心から謙虚な姿勢と言動を身につけること。それがなければ誰も正しいことを教えてくれなくなる」

来季に復活を期すかつてのスター投手はどこへ行こうとしているのか。(金額は推定)

[東スポ]
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/baseball/210815/

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