楽天・星野仙一監督(67)が27日、腰椎椎間板ヘルニアと厚労省指定の難病である胸椎黄色靱帯骨化症と診断され、長期戦線離脱どころか、監督生命の危機に陥っている。ストレスが多く肉体的にも過酷な監督業。ONに続き、闘将も難病と闘うことになった。


星野仙一

現役時代から打倒ONを目標にしてきた星野監督。だが、北京五輪日本代表監督に就任した際、「天下のONの後を受け、私なんかが日本代表監督になっていいのかと思っている。身に余る光栄だ」と語っていた。

天下のON、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督とソフトバンク・王貞治球団会長。


王貞治球団会長｜長嶋茂雄終身名誉監督

共に日本代表監督の時に大病を患い、不屈の闘志で克服している。長嶋氏は巨人監督を2度にわたり通算15年間務め、65歳で終身名誉監督に就任。03年にアテネ五輪日本代表指揮官として現場復帰したが五輪本番の04年に脳梗塞で倒れ、懸命なリハビリで奇跡的な復活を遂げた。

王氏は巨人監督5年間、ダイエー、ソフトバンク監督を14年間、通算19年間の監督生活を送り68歳でユニホームを脱いだ。その間、06年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第1回大会で日本代表監督を務め、奇跡の世界一を達成したが、同年夏に胃がんで入院。胃の全摘出手術を受け、07年春季キャンプから現場復帰した。

ONの後を受け、08年の北京五輪代表監督を務めたのが星野監督だった。

「そういえば、長嶋さん、オレ、星野と日本代表監督を務めた3人とも女房を亡くしてるな。野球選手の女房はそれだけ本当に大変だということだね」。当時、王氏はしみじみと語っていた。

星野監督は、北京五輪で銅メダルさえ獲得できず世間からバッシングを受けた汚名を昨季ついに返上。楽天球団史上初のリーグ優勝、自身も初の日本一達成という快挙の翌年に難病発症とは...。ONは難病と闘い、克服することを誰よりも熱望しているだろう。[zakzak]
http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20140529/bbl1405290730005-n1.htm

■「休んでくれて良かった」の声も...昨季日本一から一転、リーグ5位に低迷するチームにとってピンチといえる状況だ。が、チーム内にはいたって冷静な空気が流れていた。

この日から代行で指揮を執った佐藤コーチは「みんなの前で話してくれたしね。動揺はない。打順は田代(打撃コーチ)が任されているし、先発ローテはオレが決めて監督に相談する形だから大丈夫」と強調した。

また、球団関係者は「最近の体調の悪さは目に見えていた。いつかはこうなると思っていたよ。ずっとムシの居所が悪くて、選手へのきつい言葉も増えてきていたから、ベンチの空気も重かった。『休んでくれてよかった』って思ってるヤツは1人や2人じゃない」と声をひそめる。

闘志を前面に押し出すスタイルを貫いてきた星野監督は、実は細やかな気配りで人心を掌握してきた人でもあるが、今季の苦戦で心身の疲労はピークに達していた。「ある意味では来るべき時が来た」(同)。ダウンした指揮官のためにも、昨年のようにチーム一丸となってほしいところだ。 [zakzak]
http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20140528/bbl1405281140004-n1.htm

■国指定の難病「胸椎黄色靱帯骨化症」の正体とは

楽天・星野仙一監督(67)が罹患した難病「胸椎黄色靱帯骨化症」とは、どんな病気なのか。

新潟大学名誉教授・岡田正彦氏に聞いた。

「胸椎というのはいわゆる背骨のことです。人間の背骨は全部で12個あり、上下に積み木のように並んでいます。その中心には空間(脊柱管)があって、神経の束(脊髄)が通っているのです。この空間に腫瘍などができると神経の束を圧迫し、腰の痛み、足のしびれ、まひなどの症状が起こるわけです」

脊柱管には上下の胸椎をつなぐひものようなもの(靱帯)があるが、おなか側の靱帯を「後縦靱帯」、背中側を「黄色靱帯」という。つまり、星野監督の場合は背中側の靱帯が骨のように硬くなり、神経を圧迫している状態だ。

「原因は不明。40歳以上に多く、男女差はありません。手術は背中側からメスを入れて、硬くなった部位を切り取るという方法になります」(岡田名誉教授)

ただ、この病気が厄介なのは「病気の進行具合(予後)は個人差が大きく、予測は難しいと言われています」。[東スポ]
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/baseball/271375/

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