振り返れば昨年5月、浅田はソチオリンピックと世界フィギュアスケート選手権に出場後、1年間の休養を取ることを正式発表。現役復帰するか引退するかについては「ハーフハーフです」と答えていた。
一時はスケート自体をやめることも考えていたという。
しかし、今年1月1日にスペシャル番組『新春!!炎の体育会TV』に出演した際、ある出来事をきっかけとして心境に変化があったことを告白。「自分はスケートしかない」と、現役続行を示唆していた。
ライブ本編の終盤、ボーカルの吉田美和は「AGAIN」という楽曲について、
「この曲作ってるときにさ、すっごいこの人のことを思い浮かべて書いてたの。今日はその人が観に来てくれてるんだ。あまりにもうれしいので紹介してもいいですか?」
番組内で浅田は、当時のことを振り返り、「すごく輝いていて、自分もこういう(輝ける)舞台で滑りたいなって、すごくパワーをもらえて、刺激も受けました」と、大きな影響を受けたことを明かした。
「初めて聴いたときには涙が出てしまった。歌詞も本当に私の心をぐっと掴んでくれて、助けられた曲でもあります。
(中略)
私自身ソチオリンピックが終わってから、悔しくて悲しくて落ち込んでいたんですけど、世界選手権までは毎日、もう一回頑張ろうってずっと聴いてきた曲です」と語っている。
実際、浅田が世界フィギュアスケート選手権で見せた表情は、「もう一度/今のあなたで/悔いなんてまるでない/あの最強の笑顔で」という歌詞を連想させるものであり、DREAMS COME TRUEの楽曲が持つパワー、その言葉の強さを感じさせた。
DREAMS COME TRUEの楽曲には、「AGAIN」のほかにも人々の背中を押し、勇気づけてくれるものが少なくない。
たとえば、2005年に発表された「何度でも」は、「何度でも何度でも何度でも/立ち上がり呼ぶよ/きみの名前/声が枯れるまで」「前を向いて/しがみついて/胸掻きむしって/あきらめないで叫べ!」と、力強い言葉でリスナーを鼓舞するメッセージソング。
2011年の東日本大震災の際には、全国のラジオ局で最もオンエアされた邦楽曲となったほか、2011年3月28日から4月27日までは着うたフルが無料配信され、多くの人々の支えとなった。
「さぁ鐘を鳴らせ/ちからふりしぼれ/それだけが今日を越えていく唯一の術なら/今は一日ずつ一日ずつ/響かせていくしかないから」といった歌詞は、逆境の中から立ち上がろうとする人々の心に染み入るはずだ。
7月7日には、デビューから26年の歩みを3枚のディスクに詰め込んだオールタイムベストアルバム『DREAMS COME TRUE THE BEST! 私のドリカム』をリリースするDREAMS COME TRUE。
全50曲におよぶ楽曲の中から、浅田真央にとっての「AGAIN」のような、"私のドリカム"を探してみてはいかがだろうか。心に寄り添い、力を与えてくれる一曲がきっと見つかるに違いない。
[引用/参照:http://realsound.jp/2015/05/post-3288.html]
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