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カレンダー利権とジャニーズのメディアコントロール

この不況下でも堅実な売り上げが期待できることから、ジャニーズ事務所によるメディアコントロールの「最大の餌」ともいわれてきたジャニーズカレンダー(2011年4月~2012年3月)の予約がスタートし、それぞれのカレンダーの出版元が明らかになった。

今回は、NEWS(小学館)、関ジャニ∞(光文社)、KAT-TUN(講談社)、Hey! Say! JUMP(集英社)、ジャニーズJr.(ワニブックス)というラインナップ。2010年のカレンダーで関ジャニ∞を担当した東京ニュース通信社が外され、代わりにKis-My-Ft2の写真集『Kis-My-Ft2-1st』を発売したワニブックスが加わった形となっている。

「以前からさんざん報じられていることですが、"作れば確実に売れるドル箱"でもあるジャニーズカレンダーの出版においては、ジャニーズへの貢献度が高い出版社に、事務所からカレンダーの制作が割り振られる......という方式が未だに続けられています。カレンダー利権という甘い汁を武器に、事務所にとって害のある記事を書かせないよう圧力をかけているワケです」(芸能プロ関係者)

Hey! Say! JUMPカレンダー
Hey! Say! JUMPカレンダー
「週刊ポスト」「女性セブン」の小学館、「FLASH」「女性自身」の光文社、「FRIDAY」「週刊現代」の講談社などがカレンダー出版元の常連として名を連ねていることからも分かるとおり、スキャンダル記事の懐柔に大いに役立っていると言われるカレンダー利権。アメとムチを絶妙に使い分けるジャニーズ事務所の手腕はさすがのひと言だが、その状況も徐々に変化しつつあるようだ。

「売り上げがあるのは確かですが、ここ最近のジャニーズアイドルにはかつてそれぞれがソロでも相当数を売り上げたKinKi Kidsのように、数億円単位の金が動くほどの勢いはありません。さらに惜しむらくは、いま人気絶好調の嵐がこのカレンダー戦線から離脱していること。

ジャニーズ事務所では"デビュー後10年経過したグループはカレンダーを発売しない"という暗黙のルールが存在し、嵐カレンダーも09年度がラストになったのですが、いま発売されれば爆発的な売り上げが予想できるため、各出版社の気合いも違っていたはず。逆に、まだデビューから10年も経過していないタッキー&翼のカレンダーは、引き受け手がないため発売が休止になってしまった、なんてウワサもあります。

まぁいずれにせよ、カレンダー全体の売り上げが年々減少傾向にあることは間違いありません」(某出版社社員)

 スキャンダル誌の編集部の内部では、こうした強引なメディアコントロールに反発し、ジャニーズの呪縛に捕われることなく大スクープを飛ばす「週刊文春」(文藝春秋)の体制を羨む声も多いというが、そもそもこうした歪んだ体制が長年まかり通って来たこと自体が間違い。

良くも悪くも古い体質からなかなか抜け出せないジャニーズ事務所だが、こうした不条理なシステムが崩壊する日もそう遠くはないかもしれない。

[サイゾーウーマン]

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