マツコ・デラックスが司会をつとめる「マツコの日本ボカシ話」(TBSテレビ深夜)が放映1回目で休止となった。


マツコの日本ボカシ話

いわゆる職業別で「生保」(第1回)や「銀行」(第2回予定)医療、不動産...(未放送)といったジャンルに切り込んでいくという、TBSにしてはある意味攻めている番組であったが、1回目は番組の半分以上を枕営業の事実確認に費やす構成。

やはりあらゆる方向でツッコミが入りやすい企画だったのだろうか。一応TBSとしては「全編にわたり顔にボカシを入れる演出は報道番組において必要不可欠な場合にのみ認められる」と内規に定められているとして、バラエティにおいてもこの内規にあわせて演出を見直す必要があると判断されたようだ。

が、第1回目で休止されたのは、業界ではそれだけの理由ではないのではないかとも囁かれている。 実際第1回で放送された内容を見ればわかるが、取材相手の顔にはモザイクやボカシではなく、ハチの巣のような模様のCGで消されており、ボカシという手段は、一部テロップ以外では利用してない。

微妙に発表されたものが事実と相違している(そもそもボカシの大小、ボイスチェンジの高低も話し合っていたのにほとんど反映されていなかったことから、1回目は放映直前で手直しした可能性はあるが)。 本当の理由はどこにあるのか。

1つは最近問題となっている「ほこ×たて」に見られるヤラセ問題の影響ではないかという説だ。時期的にこれ以外を疑えない、という声もネットでは多い。

すでに放送されている番組の第1回には、生保レディと元生保レディが出演し、赤裸々な枕営業の話で終わったのだが、すべてが事実かどうかはかなり怪しい。

相手のプロフィールも詳細に話しているが、場所、業種、規模、倒産年、交際期間までわかるし、地域名の1文字にだけピー音とボカシは入れているものの都内在住者が見ればまるわかりだ。



個人情報保護にウルサイ世の中で、ヤラセでなければあえてそこまで出すだろうか? もうひとつは、第1回の放送に生保業界自体が激怒している可能性はある。2人しか出演していないが、枕営業話で全員がそうであるというように受け止められかねない。

一見ノンフィクションをイメージさせる番組で、枕営業を肯定するということはあとにセールスレディへのハラスメントを助長する内容となるからだ。生保といえば外資のアヒルのブランドを中心に、CM出稿数は非常に多く、大手生保のCMが一挙にTBSから引くことを避けたかった側面もあるのかもしれない。

最後は、第2回のとして予定していた銀行マンの内容が、局内チェックで何かに抵触していて、時間的に差し替えが効かなかった可能性。半沢直樹イメージで銀行といえば数字を取れるという印象があるが、実際の銀行は守秘義務となる事項が多い。また、意外に思うかもしれないが、生保と並んで銀行も同じようにテレビCM出稿の多い業種だ。

サラ金をグループ内に囲い込んで金利の高めなカードローンを展開しているためだ。それらが万が一批判されるような内容であれば、上層部チェックが入って放映は難しいだろう。

そうでなくとも主要な新番組であれば、局の放送番組審議会にかかるはずで、あまり「これは...」という内容であれば続行自体がNGとなる可能性はある。

「『アウト・デラックス』のようにタブーに斬り込む(ように見える)番組は誰もが作りたいんでしょうけど、微妙なさじ加減がいるんですよ。以前の別番組(『マツコの知らない世界』)を見てもテーマはいいんですがところどころ鼻につく演出点がありましたし、ああTBSはいつかやるだろうなと。この番組の関係者は出せるタブーとだめなタブーがよくわかってなかったんでしょうね」(テレビ関係者)

本当のタブーは身近なところにあったわけだ。

サンスポによれば、複数関係者から営業から制作サイドへのクレームを入れたという情報掲載があるため、生保まわりの線が濃いようだ。

[ブッチニュース]
http://bucchinews.com/geinou/3826.html

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