「アーリン(=太田光)は無礼です。」
「意見以上に相手を言葉で過剰に揶揄した段階で、折角の意見は低いレベルになって無礼です。言葉が大切なメッセージを消すの。私が太田光に、何度も繰り返して言葉の注意をしていることは、相手に対しての無礼です。」
「バカと言う言葉は、いけません。」
「誰に対しても、真剣に自身が意見を言っているときに使う言葉ではない。」
「今回の夫の意見には、共感しています」としながらも、「バカ」という言葉を使うのが無礼で低レベルだというのだ。
そもそも、太田の「安倍首相はバカ」発言は、沖縄・普天間基地の辺野古移設を政府が強行しようとしていることに対して出たもの。それが無礼というのは、理解しかねる。
今回のような過激な政治的発言は、太田にとってかなり久しぶり。10年ほど前の右翼団体への抗議以来、政治的発言は封印していたようだ。この封印にも、光代氏が影響を与えていたという。
「実は太田は、右翼の抗議のあった後も政治的な発言を続けようとしたし、しばらくは続けていた。ところが、光代さんが大反対したんです。
『家族や社員の命を危険にさらして何が平和なの!』と怒鳴りつけて、太田の動きを封じ込めてしまった。太田も売れない時代を支えてくれた光代サンには絶対頭が上がりませんからね」(お笑い関係者)
[引用/参照:http://lite-ra.com/2015/04/post-1001.html]
□ 右翼団体の抗議で「転向」!?
2006年当時、太田は今とは比べ物にならないような過激な政治的発言を連発していた。雑誌連載や単行本、さらにはラジオで、憲法や教科書問題、靖国神社などに踏み込み、右傾化の風潮を徹底批判していたのだ。
それまでも、ビートたけしや松本人志など、カリスマ的人気を得たお笑い芸人が活字で社会問題を語るということはあったが、彼らはイデオロギーがからむ問題には触れなかったし、社会批評ではむしろ空気におもねって戦後民主主義的価値観をちゃかすことで、「過激」という称号を得ていた。
ところが、太田は逆。たけしや松本が否定した、愚鈍で格好悪いはずの平和や人権、平等といった戦後民主主義の擁護役を買って出て、時代の空気に真っ向から対決しようとしていた。
たとえば、9.11以降、繰り返される「テロに屈しない」という言葉に対し、こう反旗を翻している。
「テロに屈しないとは、言い換えれば"殺されても良い"そして"死んでも良い"ということだ」
「私にはそんな覚悟はない。アメリカの始めた戦争に付き合って殺されるのはまっぴらである」
あるいは、戦後歴史教育を「自虐」とする風潮に、こう反論していた。
「我々は、歴史を誇れるものも、恥ずべきことも全てを、学びうる全てを学ぶべきだ。こんな教育をしているのは日本だけであるという意見がある。(略)
私はその点において"特別な国"であると思う。そしてその日本の"特別さ"において他の国より誇りを感じるのだ」
「張作霖事件、満州事変、盧溝橋事件と、目を背けたい事件はたくさんある。しかしこれを知ることで私達は人間の恐ろしさの可能性を知ることが出来る」
そして、日本国憲法については、「人類が行った一つの奇跡」と敢然と擁護したうえで、こう言い切ったのだ。
「私に愛国心があるとすれば、それはこの国の"この国は戦争をしない国であると、世界に宣言している部分"に注がれる」
ところが、そんな矢先に事件が起きる。
太田の事務所に、長崎市長銃撃事件(1990年)を起こした右翼団体の幹部が抗議に訪れたのだ。太田がTBSラジオで「アジアへの謝罪のため靖国神社は破壊すべき」という発言をしていたとし、「真摯なる回答を求める」という抗議文を手渡したという。
事務所は警察にも相談。警視庁が事務所に警備員を常駐させるように要請し、太田にも護衛をつける事態となった。
この問題については、太田側が抗議にあったような発言をしていないということで沈静化したが、その後、複数の右翼・民族派団体が太田の事務所に対して、その政治的発言に対する抗議文を送付する事態にもなっていたという。
すると、太田の連載やラジオの発言から徐々に、憲法や歴史認識などを扱う機会が減り始め、2007年頃には、こういうイデオロギー的なテーマに触れることはほとんどなくなった。
[引用/参照:http://lite-ra.com/2015/04/post-1001.html]
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