日本時間の9日開催された全米オープン準決勝戦で、惜しくも優勝を逃した錦織圭選手。
錦織圭
準々決勝で第3シードのスタニスラス・ワウリンカ(スイス)を、準決勝では第1シードノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破ってきただけに、期待されていた優勝ならずの結果に日本中が肩を落とした。
準決勝で戦ったジョコビッチは、世界ランク1位。過去何度も世界四大大会を制覇している強豪だ。
「勝てない相手は、もういないと思う」と錦織自身が発言したのも、当然だろう。
錦織の全米オープン準決勝進出は、戦前1918年に熊谷一弥以来96年ぶりの快挙。1968年にオープン化して以降は、錦織が初なのだ。
そんな錦織のプレイを元プロテニスプレーヤーの杉山愛はこう見ていた。
「圭のテニスは、爆発力がある。それがあるからこそ、トップ選手から勝利をもぎ取れる。でも、その代償があって、圭は体を痛め、故障につながっていた」
若さゆえの爆発力だったのか、24歳になった錦織の身体力は次第にバランスよく安定してきている。
対ジョコビッチ戦では、湿度70~80%、気温31~32度の環境にジョコビッチがテンポをくずし始めた。
錦織の武器がフォアハンドストロークと信じていたジョコビッチは、試合後に語った。
「今、圭はフォアハンドだけに頼らない。彼のバックハンドは、とても安定している。本当にアグレッシブだ。動きがとても速く、ボールを打ち返して来る。浅いボールはすべてアタックしてくる。オールラウンドプレーヤーだと思うね」
グランドスラムでの決勝進出は、日本テニス史上初。ATPランキングが自己最高の8位にもなった錦織だが、受け止め方は謙虚だ。
「もちろん嬉しいですけど、レコード(歴史的記録)は気にしないです。グランドスラムの決勝に出ることは、僕にとって初めてのことなので、もちろん緊張したりもするだろうけど、しっかり気持ちの準備を整えておきたい」
決勝での対戦相手は、第14シードのマリン・チリッチ(クロアチア)。
マリン・チリッチ
錦織より10cm以上も高い身長で強烈な時速のボールを打ってくるチリッチに太刀打ちできなかった錦織だが、締めくくりの言葉がイカしていた。
「楽しい2週間だった、ありがとう!来年は優勝したい。」
錦織をサポートしてきたチームメンバーが大きな拍手を送る姿が、カメラに映し出された。
世界に名前が記憶された錦織圭、来年は彼が優勝と信じた人も多いだろう。
[引用/参照:WebSportiva]
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/2014/09/08/op/
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相手の選手は強かったね。やっぱプレースタイルによって相性の良し悪しがハッキリと出た試合でした。
名前だけならフェデラーなんて絶対王者だけど、フェデラーが負けずに決勝進出で錦織vsフェデラーなら結果は違ったかも。
どっちにしても日本人初優勝の可能性を現実のものとして魅せてくれた錦織選手に感謝です。