マンチーニ監督が就任し、長友に求められるタスクも変化した。故障で長期離脱していた間に、クラブの構想やチーム内の立ち位置も変わった。
長友が成長する余地はまだ多分にあるが、来シーズンへの準備を進めるクラブや監督が、’16年夏に契約が切れる背番号55との契約延長を急ぐ気配はない。
「来季はスクデット争いができるチームを作る」と明言しているマンチーニは、トヒル会長から今夏の大型補強の約束を取り付けている。
最優先目標である攻撃的MFヤヤ・トゥーレ(マンC)の獲得はもちろん、守備のテコ入れが行われることも確実だ。まるで間抜けな田舎チームのように、後半終了間際になって失点を繰り返すDFたちを、マンチーニはシーズン中に何度も「青二才」「純朴すぎる」と叱咤してきたのだ。
中でも、ジェノア戦でも2失点に絡んだCBラノッキアの稚拙さは誰の目にも余る。キャプテンマークを預けてまだ1年のイタリア人DFを放出するわけにもいかない指揮官だが、異例にもTVカメラの前で「相当上手くなってもらわないと困る」と注文をつけた。
守備陣では他にも、長友や、DFダンブロージオについては「対面だったFWヤーゴとFWレスティエンヌの後塵を拝するばかり」、「ハイレベルのサイドバック獲得は急務」(『ガゼッタ・デッロ・スポルト』)とされている。
5年前の夏に長友がFC東京からチェゼーナに移籍したとき、その小柄なサイズを見た誰もが「セリエAで通用するのか」と疑う声を上げた。
しかし、日本の快男児はスピードとタフネスでSBの既成概念を覆し、インテルへ移籍してからも異なるポジションに運動量で順応してきた。
□ 歴代監督の下で常にレギュラーだった長友だが……。
’11年2月に名門インテルへ入団して以来、長友が仕えた指揮官の数は6人に上る。そして昨秋に解任されたマッツァーリに至る歴代監督の下で、長友はつねにレギュラーポジションを掴み取ってきた。
ただし、現指揮官マンチーニは前任者5人とちがい、イタリアとイングランド両国のリーグタイトルを制したトップレベルの経験を持つ。ソフトなメディア対応とは裏腹に、ドライかつシビアに選手を査定する。
今年の夏にマンチーニが望むのは、CLファイナルに進出し、2位ローマに勝ち点16もの大差をつける4連覇王者ユベントスと伍するチームだ。頑強かつ狡猾で、テクニックとサイズを持つDFが求められている。
長友にとって、攻撃に比重を置いて生き残りを図る、という選択もなくはないが、それにしてもポジションにおけるヒエラルキーはかなり下位に置かれることが予想される。
つまり、”チームがスクデットを狙うための戦力になりうるか”という根本的な問いが、長友へあらためて突き付けられているのだ。
4年前の冬、期待に胸弾ませて入団したあの強豪チームはもういない。長友自身も成熟し、プレースタイルも心身のコンディションも変わった。
インテルも長友も、どんな形であれ今夏が再出発となることは間違いない。
[引用/参照:http://number.bunshun.jp/articles/-/823410]
□ 長友、シャルケからオファーなし
今夏、インテルからの放出が噂されていた日本代表DF長友佑都が、一転して残留する可能性が浮上した。イタリアメディア『トゥット・メルカート・ウェブ』が報じている。
クラブとの契約満了が2016年に迫り、ロベルト・マンチーニ監督のサッカーとの相性もあり退団が噂されていた長友。移籍先には日本代表DF内田篤人が所属するシャルケが報じられていた。
しかし、現在未だオファーは届いていない状況とのことで、一転して残留の可能性が高まっている。セリエAで2試合連続出場を果たしている長友。最終節で効果的なプレーをし、クラブに自身の価値を認めさせることはできるのだろうか。
[引用/参照:http://news.livedoor.com/article/detail/10171761/]
□ マンチーニ監督「長友は残ることもできる」
インテルのロベルト・マンチーニ監督は30日の会見で、DF長友佑都が来季もチームに残る可能性があると語った。
今季を終えると契約が残り1年となる長友は、以前から夏の去就が騒がれている。だが、マンチーニ監督はセリエA最終節エンポリ戦の前日会見で、長友について次のように語った。クラブの公式ウェブサイトが伝えている。
「彼は常にとてもよく練習しており、さらに成長することができる。ただ、すでに素晴らしいレベルにあるけどね。来シーズンも残ることができる」
[引用/参照:http://www.goal.com/jp/]
□ 本田、オファーを断って残留を決意
日本代表MF本田圭佑は、ミランで再び活躍することを誓っているようだ。イタリア『calciomercato.com』によると、本田は関心を示すほかのクラブに行くことを望まなかった。
同メディアによると、本田に対してはシャルケとプレミアリーグのクラブから関心があったが、選手がこのオファーを検討しないことを決めた。2017年までの契約を尊重し、「サヨナラを言うつもりはない」としている。
本田は前節トリノ戦を終えた後、「来季も必要とされるなら、ここに残りたいと思っている」と話していた。
[引用/参照:http://news.livedoor.com/article/detail/10166723/]
□ ベルルスコーニ・オーナーが本田をミランに残したい理由
監督が決まると、やっと選手の去就も決まってくる。監督というものは、自分のテクニカルスタッフの他に、自分らしい戦術というものも引っ提げてやってくる。例えば、インザーギなら4-3-3で、そのために彼は常に両サイドに優秀なアタッカーを欲していた。
しかし、チームを大きく改革する時にも、ベースとなる選手は必要だ。選手を全取っ替えしてしまったら、それこそ混乱して大変なことになってしまうだろう。
さて、ここからはベルルスコーニに非常に近い、ある人物から聞いた話だ。オーナーは彼に、新生ミランには「外国人選手の数は極力減らしたい」「できるだけイタリア人選手、それもアズーリ級の選手で固めたい」と語ったという。
そして、彼が今のチームで残したいと思っている外国人選手の名を3人挙げたそうだ。ディエゴ・ロペス、ジェレミー・メネーズ、そして本田圭佑だ。
オーナーが残したいと思っている、数少ない外国人選手のひとりが本田だった。なぜか?ベルルスコーニは、テクニカルで頭の良い選手が好きだ。また、礼儀正しくて高いプロ精神を持った人間も。これらは全て、本田が常日頃から見せているものである。
反対に、マリオ・バロテッリのようなタイプは、ベルルスコーニ・オーナーが最も嫌うものであり、彼のことを”腐ったリンゴ”と呼んでいたほどだ。選手としての才能が多少劣っていても、きちんとしたプロ意識を持った選手を彼は好む。
その点で、ディエゴ・ロペスも本田もオーナーのお眼鏡に適う存在だ。メネーズだけはその範囲ではないが、彼の16ゴールがなかったら、ミランはセリエB降格の危機にすら瀕していたかもしれない。現状で、彼を手放すことはできないだろう。
とにかく、ベルルスコーニ・オーナーも認めたこの3人こそが、来シーズンのミランの礎となる。
ミランにとっても、本田個人にとっても残念なシーズンを過ごすなかで、本田がミランを出ていくという声が多く聞かれた。しかし彼のやる気と自己犠牲の精神が、それらを吹き飛ばしてしまったようだ。
本田は新生ミランの”出発点”であり、ピッチ内外での彼の行動は、新たにミランに加入する選手たちの手本となるだろう。
逆に言えば、こうした考えの基に、本田には絶対ミランに残ってもらいたいという願いを込めて、オーナーは本田の名前を挙げたのではないだろうか。
[引用/参照:http://www.soccerdigestweb.com/topics_detail2_2/id=9303]