対戦相手の顔面を崩壊させたとして話題になった女子プロレスラーの世IV虎(よしこ)選手(21)の引退が発表されると、所属する団体女子プロレス団体「スターダム」への批判がネット上で沸騰した。
世IV虎選手はまだ若いし、リングで起きたことはリング上で決着させるべきであり、それを支援するのが所属団体のはずだ、との理屈からだ。
「スターダム」は世IV虎選手に対し団体を離れるか、引退かを迫り、同団体の旗揚げから参加していた世IV虎選手は「スターダム」以外でプロレスをするつもりはないと引退を決めたのだという。
問題となった試合は2015年2月22日に東京・後楽園ホールで行われたタイトルマッチ。
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「スターダム」と世IV虎選手は謝罪の記者会見を開き、惡斗選手にも直接わびている。惡斗選手はインタビューで、自分にも落ち度があり喧嘩両成敗だ、などと世IV虎選手を庇った。にもかかわらず、「スターダム」は15年5月31日に世IV虎選手の引退を発表した。
ファン達は怒りを露わにしている。「スターダム」の公式ツイッターには、
「惡斗選手と世IV虎選手をリングに復帰させるのがプロレスファンに対しての会社としての責任ではないだろうか…?」
「自分で決めた事かそれとも周りの雰囲気でそうしなければならない状況になってしまったのか?いずれにしろ引退の必要はないと思います。誰も望んでないよ!」
「今度は世IV虎を追い出すんですか?プロレスを見に来ている人を馬鹿にしすぎやしませんか?」
などといった批判コメントが並んでいる。
どうして世IV虎選手は引退することになったのか、「スターダム」のゼネラルマネージャーで、元アイドルレスラーとして活躍した風香さんが15年6月1日付けの自身のブログで内情を語っている。
世IV虎選手は風香さんに憧れ、17歳の時にプロレスラーの道を選んだというエピソードは有名だ。ブログではまず、ある人が世IV虎選手に対し、退団してもプロレスを続ける道があるのではないのか、と聞いた際に、
「自分はスターダムのためにプロレスをやってきたから他ではしない」
といい引退を決めた、と書いている。
「戻る場所は私がいるスターダムでしかない」
さらに風香さんは、今回の騒動で人の汚い部分、責任を押し付け合う人も見たけれど、それが彼女を引退に追い込んだ原因であると考えるのは間違いで、責任があるとすれば、世IV虎選手の心を動かせなかった自分だ、とした。
「スターダム」を創設し、引退後もプロレス界に残ったのも世IV虎選手を輝かせるためだった。
「いつかプロレスに気持ちが戻った時に、戻る場所は私がいるスターダムでしかないと思う。今はその場所をしっかり守っていくこと。ボロボロになってもそれが私のやるべきことだと思う」
こう復帰を呼びかけた。週刊誌などによれば、世IV虎選手は無期限出場停止処分を受けた試合以降、公の場所に姿を見せておらず、実家の自分の部屋に籠る生活を続けていた。
4月頃からようやく落ち着きを取り戻して実家の店を手伝うようになったが、恩人の風香さんからの電話にさえ出なかったという。世IV虎選手は15年6月14日の後楽園ホール興行でファンに最後の別れの挨拶をする予定になっている。
[引用/参照:http://www.j-cast.com/2015/06/01236654.html]
□ 繰り返されるプロレス団体の「トカゲの尻尾切り」
世IV虎vs安川の試合は、直後から様々な憶測が飛び交っていたのだが、結局なにが原因でああなってしまったのかハッキリしない。
あれだけ大きく報じられた一件なのだから、何か具体的な発表があっても良いものなのに、スターダムは団体代表含む何名かを3ヶ月間減給し、世IV虎を無期限出場停止にするとだけ発表し、事故の真相について何ら語ることなくお終いにしてしまった。
唯一それらしい情報と言えば、スターダムが記者会見の席で臭わせた「世IV虎と安川はそもそも折り合いが悪かった」といった内容の、人間関係に起因していたのではないかと推測できる小さなパーツのみ。
だが、それでもその後に世IV虎と安川が共にリングに戻れるよう取り計らうつもりであるなら仕方なかろうという思いもあった。
団体が彼女達のその後を考え、より良い道を示すためには、あの時点では口を閉ざすしかないという事もあっただろう。しかし、結論は予想できる最悪の形とも言える「世IV虎をしっぽ切りしておしまい」だったのだ。
<中略>
世IV虎vs安川戦は、感情的になって一線超えた世IV虎に批判があるのは仕方ないにせよ、何よりも試合や選手を管理する団体の落ち度が最も大きい。
プロレスの試合は選手が勝手に組むものではなく、団体が会場と契約し、マッチメイカーが団体や各選手の思惑を込めて試合カードを組み、興行として成立するものである。
ならば、最も責任が重く、何かあった場合に最も重い罪を負うのは団体でなければ話がおかしい。
それをウヤムヤのまま世IV虎を引退させるとは無責任にも程がある。
世IV虎が引退せねばならないほど悪いというならば、団体の代表者などはそれ以上に悪いとされなければならない。それが “管理者責任” というものではないのか。
それに、ヤラかした世IV虎の更生(?)など、プロレスならばいかようにも料理できる美味しい素材だろう。なぜそれすらせず、安易にトカゲのしっぽ切りをしてしまうのか。
スターダムには、せめて世IV虎の汚名を団体として共に背負うくらいの器量を見せて欲しかった。むしろその方が団体への信用も増し、災いを転じて福に出来たはずだ。
ここでふと頭に浮かぶのがももクロの存在である。
スターダムは最近になってももクロのイベントに出演し、交流が生まれ、あわよくばというチャンスを掴んだ状態にある。
憶測で具体的な事を書くのは避けるが、私はこの状況にとてつもない”薄汚さ”を感じている。
そもそも世IV虎と安川のタイトルマッチも、安川悪斗をフィーチャーした映画『がむしゃら』の上映が迫る中で組まれたもので、どう考えても話題作りとしか思えない背景があった。
映画とコラボして集客するために、世IV虎と安川の力量差も考えず無理やりに組んだような試合だったのである。
そして今度は棚ぼた的にももクロというトップアイドルとのコラボが実現したのだが、果たしてスターダムはいま裏で何を考えているのだろう。
[引用/参照:http://n-knuckles.com/culture/idol/news001978.html]
はっはっはつ