各都市でチケットの売れ残りも目立つコパ・アメリカ。開催国アルゼンチンと王国ブラジルの低調な滑り出しもあってか、序盤は盛り上がりもいまひとつだった。
そんな中、アルゼンチンで唯一”コパ景気”に沸く町がある。アンデス山脈の麓にあるメンドーサだ。
冬場となる6~8月は毎年観光客減に悩むメンドーサだが、コパが始まると人口11万人の小さな町に3万7000人もの観光客が押し寄せ、お祭り騒ぎとなっている。
なぜ首都ブエノスアイレスでも、第2の都市コルドバでもなく、メンドーサだけが局地的に盛り上がっているのか。
その理由は、メンドーサからわずか100kmの距離にある隣国チリからやってくるサポーターにある。
チリ代表はメンドーサでグループリーグの2試合を戦ったため、多くのファンがアンデスを陸路で越境。
サンチェスというスターの出現や、チリ代表の世界的評価の高まりもあり、その数は3万人を越えている。
チリサポーター
■アルゼンチンワインvs.チリワインのライバル関係も修復?
大挙してやってきたチリ人に、メンドーサの町は嬉しい悲鳴をあげた。それほどの観光客を想定していなかったため、町中のホテルは満杯となり、一般の民家が部屋貸しをする事態に。バルの売り上げは7倍に、コパを速報する地元紙の売れ行きも20%増だという。
メンドーサ観光局の発表によると、7月は史上最高の観光客数を記録し、町には短期間で約1億3000万ペソ(約26億円)もの経済効果があったそうだ。
元々、メンドーサとチリの間には、ワインを巡るライバル関係があった。
メンドーサはアルゼンチンワインの70%以上を生産する、同国最大のワイン生産地として世界的に名を馳せている。
昨年、とあるアルゼンチンの調査機関が「対米国輸出量でアルゼンチンワインがチリワインを超えた」と発表したことに対し、チリが「それは一時的なもの」と反発。
自国のワインに絶大なプライドを持つチリ人の反感を買うという、ちょっとしたトラブルがあった。
しかし今回、メンドーサの町で実現した両者のふれあいは、そんな関係を修復することにも繋がったはず。
経済効果だけでなく、”ワイン紛争”が解消されるとなれば、メンドーサにとってコパは二重の意味を持つ大会になるだろう。
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一番。
メンドーサと聞けば、ホセ・メンドーサを思い浮かべるのは 自分だけだろうか?
打つべし、打つべし
二枚目の画像の左から二番目のひとなんか変