WBA世界フライ級タイトルマッチ(27日、エディオンアリーナ大阪)は王者の井岡一翔(26=井岡)がロベルト・ドミンゴ・ソーサ(30=アルゼンチン)を3―0の判定で破り、初防衛に成功した。
内容的には元王者でもない世界ランク10位の選手からダウンも奪えず不完全燃焼。KO決着を予告した王者には厳しい声も上がったが、意外にも海外メディアからは高い評価を得ている。
最後まで「カズト」コールが一度も起こらない、異様な光景だった。
一翔は試合開始から「この試合に向けてずっと練習してきた」という絶妙な距離を維持した。ソーサは前に出て当てようとすると逆に右を当てられ、全く手が出せない状態。その展開が序盤からずっと続いた。
中盤になるとソーサは明らかに失速気味になり、一翔のパンチを被弾してダメージを受けたような場面が目立つようになったが、一翔は仕留めることができなかった。
王者は「上下を打ち分けることはできたけど、そこから切り開いていくことができなかった。試合の組み立てとしては悪くなかったけど、もう少しチャンスをつくってKOにつなげたかった」と悔しさをにじませる。
今回は試合前から「KOにこだわりたい」と話し、世界戦では2013年9月のWBAライトフライ級王座V2戦以来となるKO勝利を“予告”していただけに、ネット上ではダウンのない判定勝利の結果に酷評ともいえる書き込みが目立った。
こうしたアンチ的視線からすると、一翔の「世界に近づけたと思う」や、叔父で元2階級王者の井岡弘樹氏(46)の「世界での評価は間違いなく上がったと思いますよ」の発言は格好の標的となりそうだが、実は海外メディアの評価は2人の言う通りなのだ。
大阪発の「イオカ勝利」をいち早く伝えた著名な海外格闘技サイト「ファイトニュース」は「ディフェンスの教科書のような戦いで防衛に成功した」と高く評価。
ソーサのパンチを終始空振りさせたり、キレのあるカウンターを打ち込んだ様子を、ボクシング史に残るディフェンス巧者のミゲル・カント(元WBCフライ級王者)やホセ・ナポレス(元WBA&WBCウエルター級王者)といったレジェンド級に匹敵する技術の高さ、と報じた。
「守備のテクニックは世界でもトップクラスにあることを証明した」と最大級の賛辞を贈っている。
もちろん「惜しいのはフィニッシュに持ち込む強打が出せなかったこと。ラッシュがなかった」と、KO勝利へのあと一発を繰り出せず、興行的な盛り上がりに欠けたという点に対する指摘も忘れなかったが…。
一翔自身は「今日の試合は年末に向けての通過点。ケガなく終えることができてよかった」と総括。その年末はWBA&WBOフライ級統一王者のファンフランシスコ・エストラーダ(25=メキシコ)との統一戦が有力視されている。
今度は“通好み”ではなく、誰もが「最強」と納得できる試合を見せたいところだ。
[引用/参照/全文:http://news.livedoor.com/article/detail/10641727/]
打たせず打つ戦術は“リングの解剖学”
あらためて井岡というボクサーの個性を認識した一戦だった。
いま国内には男子だけで9人の日本人世界王者がいるが、その中でも井岡のボクシングは実に個性的だ。
極限まで無駄を省き、理詰めで対戦者を追い詰める。そのパフォーマンスを目にして解剖学という言葉を連想させるようなチャンピオンは他にいない。
たとえば安定王者の内山高志(ワタナベ)や山中慎介(帝拳)、三浦隆司(同)はタイプこそ異なれども、いずれも対戦相手を失神させてしまうような豪快なノックアウトでファンを魅了する。
若きスター、井上尚弥(大橋)であれば弾けるような躍動感とほとばしる野性がリングに輝きを放つ。言うまでもないのだが、井岡の魅力は彼らとは違うのだ。
[引用/参照/全文:http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150928-00824226-number-fight]
本当にエストラーダと試合するの?
そんな度胸は無いでしょ。
ロマゴンから逃げるチキン野郎なんだから(笑)