野球選手移籍の陰に女子アナあり
住生活グループへの身売り交渉中で注目されている横浜の看板選手、内川聖一内野手(28)が25日、今年取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使することを明言した。
「他球団の評価を聞いてみたい。
移籍するかどうかは五分五分」というが、移籍先としてにわかにクローズアップされるのが巨人だ。
新妻のフジテレビ・長野翼(本名・内川翼)アナウンサー(29)の存在も新天地選択のポイントの一つとなるというが果たして…。
2008年に右打者では史上最高打率の・378をマークして首位打者に輝くなど、今や球界を代表する好打者となった内川。
しかし、横浜で10年プレーしたうち、なんと今季を含め最下位は実に7度。
横浜に愛着を示す一方、「将来、指導者の道を歩むことになったとき、1球団だけしか知らなくていいのか。
強いチームならまだしも最下位のチームだし」というのも無理はない。
が然、今オフFAの目玉となった内川の口から具体的な球団名は出ていないが、移籍となった場合、ソフトバンク、楽天、阪神、中日などが獲得を検討するとみられ、とりわけ内川が九州(大分)出身であることなどからソフトバンクを有力視する向きがある。
そんな中、球界関係者の間で「巨人が本命では」という声が高まっている。
内川のいう「強いチーム」に合致するのはもちろんだが、今年3月に結婚し、12月に挙式予定の愛妻、フジテレビ・長野翼アナの存在が強く働いているというのだ。
ある民放関係者は、25日に一部スポーツ紙が「内川ソフト最有力」と報じたことに対し首をひねる。
「長野アナは、バラエティー中心の“アイドル系”とは一線を画し、スーパーニュース(フジテレビ系)のキャスターを務めるなど報道系の本格派として脂が乗っている。
寿退社はちょっと考えられない。
かといって、結婚2年目にして単身赴任というのもどうなのか…」
内川は「(夫人は)好きにしていいといっている」とは話しているものの、本心では今すぐ新妻と離れて、福岡へ移ることはないという。
実際、内川は婚約当時の今年1月、「彼女が報道のキャスターになりたくてアナウンサーになったのを知っている。
彼女自身が続けたい意向だし、僕もキャスターをやっている姿が好き」と明かし、「僕も彼女も子供はほしいと思っていますが、それがいつになるかは全くわからない。
いつ彼女が満足して仕事を休もうと踏ん切りをつけられるか、というのもある」とも話した。
アナウンサーとしてのキャリアアップのため、東京を中心に活躍する新妻の仕事を尊重する意向を示していた。
確かに横浜から巨人への移籍ならば、夫人の寿退社、単身赴任を考えずに済む。
そこで注目されるのが、4年連続リーグ優勝の夢を断たれ、オフの大補強が予想される巨人の動きだ。
内川と親しい関係者のひとりは「彼にとって最も望ましい環境といえば、断然巨人でしょう」と指摘する。
在京で、勝つために投入する資金面でも巨人は他球団の追随を許さない。
横浜の日本人選手中、4番目の高年俸1億7000万円の内川をFAで獲得するには、補償選手1人プラス6800万円もしくは補償選手ナシの1億200万円が必要。
その上に内川の来季年俸を負担しなければならないが、巨人なら問題ないだろう。
さらに昨春、優勝したWBCで活躍したことで、日本代表を率いた巨人・原監督も、内川の実力はもちろん、誠実でひたむきな人柄を高く評価しているという。
これだけの材料がそろえば、内川と巨人は、まさに相思相愛の関係となるが、「ただ…」と前出の関係者が言葉をつなぐ。
「問題はポジションでしょうね。
巨人は外野手があふれ返っている。
内川には巨人にとって長年の補強ポイントであるセカンドを守った経験があるし、今季もハーパーがレギュラー一塁手に定着するまでは一塁を守った。
だが、本人は内野手としては送球に不安があり、外野を守りたがっている」と指摘するのだ。
ラミレス、長野、谷、亀井、高橋、矢野、鈴木、松本…巨人にはレギュラー級の外野手が2・5チーム分はいる。
内野は、来季37歳を迎える小笠原を負担の少ない一塁に専念させるプランが浮上している。
「小笠原三塁据え置き、一塁・内川」の線が落としどころになりうるのかが、今後巨人が本腰を入れて内川獲得に乗り出すポイントとなりそうだ。
主砲・村田とともにチームの顔的存在である内川の去就次第で球団の価値自体が変わってくるだけに、買収発表秒読みの住生活グループにしても、気が気でないはず。
「横浜が強くなると感じることができれば残留するだろうし、別の世界を見てみたい気持ちもある」という内川の本音は、依然揺れ続けているのか、それとも固まりつつあるか。
[livedoor スポーツ]