人材は豊作だったが…
ドラフト会議の生中継、その後のスポーツニュースを見て、違和感を覚えた野球ファンは多いことだろう。
目玉として注目された早大の斎藤、大石のナマの声や姿はテレビ画面を通じて一切、登場しなかった。
早大は広島が交渉権を獲得した福井優を含め、同一チームから1位で3投手が指名されるドラフト史上初の快挙となった。
だが、東京六大学リーグの優勝がかかった早慶戦を2日後に控える野球部の方針で記者会見はなし。
大学の広報室が談話を出して対応した。
東京都西東京市の早大合宿所前には報道陣が押し寄せたが、斎藤はガードマンに護衛され、記者の問い掛けに無言を貫いた。
ドラフト会議のテレビ中継が始まると、合宿所から何度もどよめきが起こり、関係者によると、西武が大石の交渉権を得ると大歓声に包まれたが、日本ハムが斎藤を引き当てた際はなぜか静かだったという。
斎藤は広報室を通じて「複数の球団から高い評価をいただき、その中で日本ハムの指名を受けたことには心から感謝しています。
リーグ戦終了後、これまで応援してくださった皆さまの前で、あらためてごあいさつしたいと思います」とコメント。
11月1日に改めて会見を開くというが、空前の「豊作ドラフト」は主役不在で、ドラマとしては空前の“不作”となってしまった。
[ZAKZAK]