アメリカンフットボールの試合で日本大学の選手が関西学院大学の選手に悪質なタックルをした問題で、22日、加害者の宮川泰介選手が都内で会見を開いた。
代理人弁護士の経緯説明によると、試合後の11日、本人と両親が内田正人監督を訪ね、個人として直接謝罪したい旨の話をしたが止められ、さらに選手の父にはOBからの呼び出しもあったという。
結局、18日になり、本人と両親が被害選手とその両親、関西学院大アメフト部のディレクターに面会して謝罪したという。
そして21日、日本大学側の対応が遅いこと、報道向け文書には”宮川選手と監督の認識に乖離がある”としていたにも関わらず、部としての聞き取りの予定がないことから、宮川選手側が記者会見を決意。
「顔を出さない謝罪はない」
20歳になったばかりの宮川選手が顔を出すリスクについて代理人弁護士が進言したというが、宮川選手側は「この会見が事実について詳らかにするだけでなく、むしろ被害選手やそのご家族、関西学院大学アメフトチームに対する謝罪の意味が強いという意味から、顔を出さない謝罪はないと考え」、あえて顔と実名を出して会見に臨むことを決めたという。
宮川選手による陳述書は、試合の3日前である5月3日から始まった。
5月3日
内田監督から「やる気があるのか無いのかわからない。辞めていい」、そして井上コーチからは「お前が変わらない限り出さない」と言われ、この日から実戦練習を外され、U-19日本代表への参加辞退を求められたという。
5月5日
そして5日の練習後、井上コーチに「お前をどうしたら試合に出せるか監督に聞いたら、”相手のクオーターバックを1プレー目で潰せば出してやる”と言われた。”潰しに行くんで僕を使って下さい”と監督に言いに行け」との指示を受けたという。
井上コーチはさらに「関学との定期戦が無くなってもいいだろう。クオーターバックが怪我をして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう。これは本当にやらなくてはいけないぞ」と念を押され、「髪型を坊主にしてこい」とも指示されたという。
こうした指示について宮川選手は「追い詰められ、悩んだ」というが、「これからの大学のフットボールにおいて、ここでやらなければ後がないと思い会場に向かった。
5月6日(試合当日)
試合のメンバー表に自分の名前がなかったので、試合前のポジション練習時に監督に対して、”相手のクオーターバックを潰しに行くんで使って下さい”と言いに行った。監督からは”やらなきゃ意味ないよ”と言われた。
戻って井上コーチに報告すると”思い切り行ってこい”と言われた。さらに試合前の整列のとき、井上コーチからは”できませんでしたじゃ済まされないぞ、わかっているな”と念を押された」と振り返った。
5月6日(試合後)以降
試合後、内田監督からは「周りに聞かれたら俺がやらせたんだと言え」、後日にも「お前の罰は罰退になって終わっている。世間は監督を叩きたいだけで、お前じゃない。気にするな」と言われたといいい、コーチ陣からも退部を思いとどまるよう説得を受けたと明かした。
その上で宮川選手は
「私自身がやらないという判断をせず指示に従ったことが原因。思い悩み、反省してきたが、真実を明らかにすることが償いの第一歩だと決意して陳述書を書いた。
相手選手、そのご家族、関西学院大学アメリカンフットボール部の方々、私の行為によって関係者の方々に大きなご迷惑をおかけしたこととを改めて深くお詫び申し上げます」
と頭を下げ、今後について「(アメフトを)続けていくことはないと思っている。この先アメリカンフットボールをやるつもりもありません」と話した。
[via:AbemaTIMES]
http://news.livedoor.com/article/detail/14751121/
5月6日試合中の心情
1プレー目の後、相手のクオーターバックが代わったことにも気づいていなかった。
2プレー目、コーチに呼ばれた時にキャリアに行け、と言われた。
発言の意味が理解できず、同じようにクオーターバックに突っ込み反則を取られた。
3プレー目、この反則は「相手がつかんできても大人しすぎる」と言われていたので意識的に行った。
テントに戻って泣いていたのを井上コーチに見られた。
「泣いたのは優しすぎるのが悪いんだ」と井上コーチに言われた。
(退場後)彼は泣いていた。声を上げて泣いていた。同じポジションの選手が肩に手を置いて、言葉をかけていた。関学側に回って、テントの入り口からのぞく彼の背中を撮った。
質疑応答
指示は潰せだったか
「コーチからは潰せ、だったと思う。先輩を通じて、どこでもいいから潰してこい、秋の試合の時にクオーターバックが怪我をしていたらこっちの得だろう、と言われた」
日大が主張する監督と選手について、指示の乖離はあったか
「なかった。自分としてはやるしかない状況」
拒否していたらどうなっていたと思うか
「この週、試合に入れてもらえなかったというのもありハッキリわからない。ずっと試合に出られない、とは思いたくなかった」
整列のとき、コーチからできませんじゃ済まされないぞと言われた、念押しか
「はい。このような状況はめったにあることじゃない。(他に聞いている選手は)整列の時なので隣に聞こえていたかもしれないが、ハッキリかはわからない」
試合当日、最初に反則をしたプレーで笛の音は聞こえていたか
「投げ終わったというのは気づいていた。プレーが終わっていたという認識はあった」
プレーが終わった直後の気持ちは、テントで泣いた時にコーチに「優しすぎる」と言われた時は
「何かを考えられるような状況じゃなかった。その時はあまり考えられていません」
口止めはあったか
「口止めはないです」
あのプレーは暴力だと思うか
弁護士「法的な責任に絡むのでご容赦ください。客観的な行為から刑事事件、民事事件にかかわるものだと認識している」
試合直後の涙、その時点で大変なことをしたと思いがあったのか、なぜそんなプレーをしたのか
「直後からありました。監督コーチの指示、自分で判断できなかった弱さがあった。(監督とコーチが怖い存在だった?)はい」
どこで判断を誤ったと思うか
「試合があった一週間、監督コーチ陣からのプレッシャーがあったにしろ、プレーの前に正常な判断をするべきだったと思っている」
潰せという指示は日常的にあるのか、特別に具体的な指示だったのか
「特別です」
なぜ5月3日以降、突然にプレッシャーが強くなったのか
「突然です。やる気が感じられない、闘志が感じられないと言われていたのが理由だと思います。そう見えた理由はわからない」
追い詰めれた環境をどう思うか
「指導について僕が言える立場ではない。同じようなことが起きないことを願います。自分の意思に反することは、フットボールに関わらず、全てにおいてするべきじゃないと思います」
これまでも先輩がこういうプレーをさせられてきたのか
「僕は把握していない」
監督は指示をコーチを通じてするものか
「その場合が多い。今回も監督からの指示だと認識している」
被害届を出されたことについては
「被害届を出されても仕方ない、当然だと思っている」
謝罪は受け入れてくれたのか
「うなずく形で聞いてくれました」
同僚、先輩からお前は悪くないとの声はあがっていなかったか
「あがっていたと思います。指示があってもやってしまったのは私。事実がある以上、私が反省すべき点」
退部はどうなっている
「退部の意思は伝えている」
メンバーに伝えたいことは
「僕の方から言うことではない」
今後、監督やコーチと会う予定は
弁護士「代理人の弁護士から接触があった。事情を聞きたいというのであり、それだけ。監督コーチから事実を聞きたい、なぜあんなことが起きたのか知りたいとは一度もない」
会見自体、日大はどこまで知っているのか
弁護士「事実について話す機会を設けるとは伝えていた。当然、ご存知のはず。事務方には明確に伝わっている」
内田監督、コーチの存在とはどんなものか
「日本代表に行くなと言われた時もだが、なぜですかと言えるような関係ではなかった」
内田監督の会見は見たか
「あまり見れてない、僕がどうこう言うことではないと思う」
監督には何も話せないのか、理不尽と思うことは
「話す機会はあまりないが、意見を言える関係ではなかった。理不尽な部分もあったかもしれないけれど、練習のキツさも含めて、去年の結果も出たと思っている。理不尽なことがありながらもみんな、練習していると思う」
監督コーチ、信頼はあったか
「井上コーチは高校2年から監督だったので、信頼していたのかもしれない。内田監督については、そもそもお話する機会がないので、信頼関係はわからない」
内田監督とコーチのこれまでの対応について
「自分がやってしまったのであり、どうこう言うことではない。ただ、つぐないの一歩として、真実を話さないといけないと思ってここにいます」
監督から裏切られた気持ちはないか
「最初から、両親と面談があった時に指示があったと公表して欲しいとは伝えていた」
監督、コーチに伝えたいことは
「いくら監督コーチの指示があったとはいえ、私のやったことは変わらない。監督、コーチについて僕がどうこう言うことではないと思っている」
日大アメフト部で監督が辞任するのは、今後についてどう思うか
「ここにきたのは謝罪、真実を話すため。今後のチームがどうなるとかは、僕の口から言うことではない」
あの時、違反行為をしないという選択肢はあったか
「あの時は考えられなかった。3日前、一週間で追い詰めれていたので選択肢はなかった」
アメフトとはどんな存在か
「高校のころから始めてコンタクトスポーツ、とても楽しいものだと思い熱中していた。大学に入って厳しい環境、徐々に気持ちは変わってきた。好きだったフットボールがあまり好きではなくなってしまった」
「厳しい環境に身を置くことになってしまったので、一概に何が原因かはわからないけれど、徐々に好きではなくなってしまった」
今後、どのようにすごしていくのが望ましいと思うか
「アメフトを続けていく権利はないと思っている。この先、アメフトをやるつもりはない。今のところ、何をしていくべきかもわからない」
関学側が許してくれたらアメフトをしたほうがいいのじゃないか
「今は考えられない」
将来的に仲間と一緒にやりたいということは
「今のところはないです」
今回の件で一番勉強になったことは
「少し考えれば、自分がやったことが間違っているのは判断できた。そういう部分で自分の意思を強くもつことが重要だと思った」
[via:イアログニュース]
https://dialog-news.com/2018/05/22/ame-nichi0522/
弁護士からの配布資料
https://www.youtube.com/watch?v=mmaIbc0uaWo
ネットの反応
・さすがにむごい
・日大の生け贄にされたんだな
・ちょっと涙が・・・とまらん
・日大ゴミすぎワロタ
・実質パワハラw
・監督よりは正々堂々としてるな
・井上コーチ!てめえもか
・コーチの名前出てきたのは初めてだな。
・弁護士有能 内田詰んだな
・指示はあった だけど自分が悪い
この2点は徹底しろと弁護士が指示してたな
・反社会的行為したわけじゃないのにここまでやらせるってまじ可哀そうだわ・・・
・これで学生を見捨てた日大は入学希望者激減でFラン行き確定だわなw
・これ空前絶後の大スキャンダルじゃん
・うひゃー暴露されとる
・ご両親と彼の決意と緊張が伝わってきてすげー胸が痛い
・日本代表辞退しろとかゴミすぎだろ、内田
・世界選手権レベルの選手なのか…もったいないね(´・ω・`)
・日大の危機管理はすばらしいなw
>学生を人身御供に大学本体を守る!これこそ危機管理!・・・アホか。
・正直にいう
潰せとは言った。でもそれはあくまでも普通のプレー上の話で、あるいはばれないようにやるもので、あんなあきらかな超反則するなんてまったく思わんわw
ってのが真実だと思う
>だったら1回目の反則で即引っ込める
・あそこまで追い詰めたらああなるだろ
・山口メンバーよりマトモな会見だった
・井上コーチが守ってやらなくてどうする
・宮川くん最後まで頑張った。
世論を味方につけたぞ、おそらく。
・コーチと監督で責任の押し付け合い始まるんかな?
(´・ω・`)
宮川選手が可哀想な面もあるが、やはりこれは過剰で勝手な“忖度”としか言えない。
問題の本質は“潰す”という言葉の定義にある。
アイドルのファン投票で「潰すつもりでかかってこい」とスピーチした某女性タレントが過去に居たが、だからと言って他のアイドルが暴力的に“潰し”にかかっては駄目だ。
あくまでも心構え的な事。
「相手のQBを潰せ」とか「怪我させても構わない」なんてのはあくまでも心構え的な事でメンタルを奮い立たせる為の比喩。
反則行為して良いとまで言われてないのだから、あそこまでのあからさまな悪質タックルは宮川選手の過失が大きい。
追い詰められた状況にあったのは同情するが、だから無罪放免ではない。
監督やコーチも指導に問題が有ったのは間違いないが、左翼的なヒステリックで一方的に責めるべきじゃない。
マスコミの都合の良い構図の報道手法に漫然と乗せられて判官贔屓のように大学や監督やコーチを叩くのは間違い。
②は馬鹿か
③はマヌケか?
何も考えず思考停止してるんだろ?
テレビや新聞等の報道は左翼的だから大学や監督やコーチという強い立場にある者が弱者に対して横暴な振る舞いをしてるという構図に当てはめて一方的に責め立てている。
そんな報道に漫然と乗っかって宮川選手の悪質タックルの罪を矮小化している。
反則で怪我させて来いという明確な指示があった訳ではない。
相手を潰せと言われてあからさまな反則タックルに及ぶ短絡的行動は宮川選手の勘違いとも言える。
ボールを持ってるQBにタックルするのは合法だ。
その時のコンタクトで潰すつもりで、怪我させるつもりでタックルしろと認識するのが普通だ。
そこを飛躍した理屈でマスコミは“潰せ”という指示が反則タックルと同義として伝えてる。
そんな極端で偏向した報道が世の中を盲目にする。
森友加計問題の報道と同じで、強い立場にある者が悪者という前提で明確な指示という証拠も無く一方的で偏った報道になっている。
この記者会見も宮川選手に監督やコーチに対する恨みを持っているというように誘導するかのような質問が何度もあった。
マスコミの作文的な筋書き通りに報道したいが為の会見だから最初から大学や監督やコーチを悪者扱いする言質を取る質問ばかりだった。
「(関学の)QBが怪我をして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう」
とコーチがはっきり言っているわけで。
上に絶対逆らえない関係性があり、それまで色々と精神的に追い込まれていた状況では、コーチからの「潰せ」という言葉を、選手は「怪我させても構わない」どころか「(反則タックルでもして)怪我させろ」という指示と受け止めた、としても何らおかしくない。
夜になって出た日大広報部の弁明コメント並みの苦しい言い逃れだな。
⑤のような考え方が飛躍的な理屈と言うんだよ。
「相手のQBが怪我してしまえばコッチの得」というのは怪我させても構わないと受け止めても良いが、でもそれが悪質な反則行為で怪我させろと飛躍した受け止め方をしてはいけないんだよ。
そして“潰せ”とか“怪我させろ”という表現が勝手に悪質タックルの意味になるという前提に立っている報道が偏っているという事。
だから⑤のように反則行為で怪我させろと受け止めてもおかしくないとなる。
そこが左翼思想のような飛躍的な論理。
“潰せ”とか“怪我させるつもりで”という言葉の意味が“あからさまな反則行為で行え”という明確な指示でなければそれは宮川選手の過剰な忖度と言えるんだよ。
そしてそれは森友加計問題と同じで過剰な忖度をした側に過失が生じる。
左翼思想のジャーナリストは大学や監督やコーチが選手に責任を押し付けているという構図に当てはめて叩いてるが、飛躍した理屈で一方的に決め付けている。
アメフトはフィジカルコンタクトが生じるスポーツ。
当たりが弱い選手に対して、またはメンタルが弱い選手に対して“相手を潰すつもりで行け”とか、“怪我させても構わん”などと気合いやハッパを掛ける事こそ十分にあり得る。
それを悪質タックルに勝手な脳内変換して本当に怪我させるかのように反則行為に及ぶのは選手に過失がある。
もちろん監督やコーチも言葉足らずであったのだろう。
でもそれをやはり勝手な脳内変換で監督からの“悪質タックル指示”として一方的に悪者扱いし、選手に同情するのは間違い。
直接の加害者である選手本人が悪いのは当たり前だが、上がヘタこきまくったおかげで助かったな
反省したポーズしときゃ同情票稼げてヘイト逸らせるんだから
素晴らしい危機管理だわ(笑)
宮川叩きに必死になってるのは日大広報部?w
冗談はさておき、②④⑥⑦ってあからさまなパワハラをやらかしておいて
「相手の受け止め方が間違ってる。自分はあくまで指導のつもりで言った(やった)」
ってヘーキな顔でぬけぬけと嘯きそうだな。
監督やコーチから「反則をしてでも怪我をさせて来い」という明確な指示はないが、宮川選手をやるしかない状況に追い込んだのは、会見での詳細な証言で明らか。
反則を強要したわけではないが、“潰す=怪我をさせる”方法はルールの範囲内であろうとなかろうと監督、コーチには関係ない、潰すか否かが重要だったわけで、宮川選手の判断で反則タックルしたのは事実。
ただ、最初の反則タックルで注意をしなかったのと、退場で下がった後のベンチの対応は、反則行為をチーム全体で容認していた証拠。
練習に参加させないとか、数日前からの宮川選手へのプレッシャーや試合前の発言から、“潰す”の定義は単語の意味だけでは測れないものになっている。
百歩譲って内田監督の意向をコーチが過剰に忖度して伝えた、やらせたという可能性はあるが、監督→コーチ→選手への伝達、曖昧な言葉での指示は、後々問題になった時の巧妙な責任逃れにも見える。