米大リーグの大物代理人として知られるスコット・ボラス氏(58)が、ドミニカの若手有望選手やその家族に規定を大きく超える金を貸し付け、代理人契約を有利に進めているとの疑惑が浮上。
スコット・ボラス
レッドソックス・松坂大輔投手(30)の代理人でもある同氏が最悪の場合、代理人資格が剥奪され、球界追放の危機に直面している。
第一報を伝えたのは、ニューヨーク・タイムズ紙だった。
今年2月、ブレーブス入りしたドミニカのエドワード・サルセド遊撃手(19)に対し、ボラス氏の関連会社は3年前から金を渡し、家族にはこぎれいな家も提供。
2007年にはインディアンスと契約寸前までいった。
しかし当時18歳といっていたサルセドが実は15歳だったことが判明して契約はご破算となった。
その後、サルセドはボラス氏とは別のルートでブレーブスと160万ドル(約1億3000万円)で契約にこぎつけた。
すると、ボラス氏の関係者が「貸した金を返せ」と迫り、「もし他の代理人と契約するようならもっと取り立てを厳しくする」とすごんだという。
サルセドの母親がすでに多額の借金を重ねていたこともあり、サルセドはボラス氏を代理人に指名。
その関係は現在も続いている。
大リーグ選手会では、貧しい国の有望選手や家族を支援する場合は選手会への申告がない限り、上限を1年500ドル(約4万円)と定めている。
情報提供者によると、ボラス氏の関連会社がサルセドに貸し付けた金額の総額は3年間で7万ドル(約580万円)に上り、事実なら規定に抵触。
罰金や最悪の場合には代理人資格が剥奪され、球界から追放される可能性もある。
ボラス氏は「あくまで善意の支援」と強調。
やましいところはないとしている。
松坂らスター選手を多数抱え、強気の交渉で多額の契約金を勝ち取ってきたボラス流が、どう判断されるのか注目される。
[ZAKZAK]