21日に日本テレビ系で放送された「2019 MGM MLB日本開幕戦」アスレチックス-マリナーズの第2戦を実況した日本テレビ・佐藤義朗アナの“4分間の沈黙”にネット上で賛辞の声が上がっている。
日本での開幕カードは、当初からイチローの現役最後の舞台になる可能性があった。そのため、放送当初から背番号51の話を多めに入れ、他の選手についてもイチローに関連付けて紹介するといった場面も多かった。
ただ、8回裏の感動のラストシーンは、“しゃべらない”という勇気ある決断をした。
一度、守備に就いたイチローが、大歓声の中でダグアウトに戻り始めた時から、佐藤アナは一切、言葉を発しなかった。
その時間は約4分間。イチローが選手やスタッフとハグを交わし、菊池雄星が涙を流している時も、画面はその様子だけを伝えていた。
スタンディングオベーションが終わると、佐藤アナは静かに口を開き、「同じ国に生まれ、同じ時代を生き、この瞬間に立ち会えたことに感謝したいと思います」と言葉を選び、実況を再開した。
ツイッター上では「その判断、勇気、素晴らしいです」「最高の実況でした」「素晴らしい4分間が生まれました」「一番の見せ場で無言貫いた」「序盤の実況に文句言ってごめんなさい」などと、その4分間の“喋らない名実況”を称える声が上がっていた。
[via:Full-Count]
https://full-count.jp/2019/03/22/post324837/
ネットの反応
・しゃべることが仕事のアナウンサーがしゃべらない判断をするのは勇気がいったと思います。
・言われてみれば違和感なく感動して観てた。アナウンサーの配慮があったんだね。
・日テレの実況はウザいと悪評高かったがこの4分はすんごくよかった
・無理矢理感動を煽るような実況するアホなアナもいるからな あれは誰もしゃべらずとも観ればわかる空気感
・確かにあの場面、無駄な実況がなかったから球場の演出が伝わり、感動が増した。
・語らなくても、語り継がれるべき場面
・喋ることだけが実況ではないんだね
・まるで映画のワンシーンの様で見入ってしまった。
・メジャーの実況では主流。
・上原がポストシーズンでマウンドに向かう時大歓声だったんだけど、アメリカの中継は沈黙しててすごいよかったのを思い出した。
・あの時間はほんまに素晴らしかった
・前日の上重さんが、過去の行いからの嫌悪感を差し引いても微妙な出来だったので引退試合が別のアナで良かったです。
・普段が喋り過ぎなんだよ
・これは素晴らしい判断。ただ、視覚に障害のある人も聞いてたりするから、テレビって難しいよね。
・この判断だけが良かった以外は、後は何時もの日テレ。
・だったら地上波でも延長放送する勇気を!
・地上波打ち切って衛星放送に切り替えた日テレはどうかと
>BSのサブチャンネルだけどな
・菊池雄星の試合後の会見でのイチローについて聞かれた時の1分間の沈黙もなかなかだったよ。
・ゴードンへのヒーローインタビューはひどかったけどね。
MLB「同僚も涙と抱擁」
感動的なラスト伝える
菊池雄星投手や“愛弟子”のディー・ゴードン内野手も号泣した感動的な“ラスト”。
号泣する菊池雄星
ゴードンとの抱擁
マリナーズの球団公式ツイッターはイチローが右翼からダグアウトに戻る様子を一塁スタンドから撮影した映像を公開し、「レジェンド」の一言を添えた。ヘルナンデスとの抱擁、菊池が涙を流す様子の写真も投稿している。
ゴードンとの抱擁
さらに、MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」は、イチローがバットを立てる独特のルーティーンを観客が見守る写真を公式ツイッターで投稿し、「サンキュー、イチロー」とコメント。涙を流すゴードンの写真も投稿し、「同じ(気持ち)だ、ディー。同じだよ」と綴った。
ケン・グリフィーJr.との抱擁
また、MLB公式ツイッターは、イチローがケン・グリフィー・ジュニアと抱き合う動画を投稿し、「リスペクト以外には何もない」と綴った。その“去り際”が大きな感動を呼んでいる。
[via:Full-Count]
https://full-count.jp/2019/03/21/post324819/
「イチローを見せないのか」
「イチローを、見ないのか」。21日に行われたオークランド・アスレチックス対シアトル・マリナーズ戦の中継に、日本テレビはこのキャッチコピーを使った。
このコピーが裏目に出て、ファンから大きな批判を浴びている。日本テレビがそのイチローを映さなかったからだ。
問題となったのは21時直前。日本テレビは試合途中にも関わらず、試合中継を終了した。イチローの最終打席を、地上波のみを視聴していたファンは観ることが叶わず。
その後も、BSの日本テレビやCSのG+では中継されていたが、視聴環境がないファンは不満の声を挙げた。
さらに、23時からのnews zeroでも、イチローの引退記者会見の模様が放送される予定だったが、「このあとすぐ会見」とテロップに表示しながらも、会見はなかなか始まらず。
news zero放送終了時刻である24時直前にようやく始まったが、1分で打ち切られ、またしてもイチローを見せることは無かった。
繰り返しの放送終了に、インターネット上は「イチローを、見せないのか」と冒頭のコピーを皮肉った文言で溢れ返り、「イチローを見せろ!」「あの終わり方はない」「見たければ金払えということ?」と辛辣なコメントをする人もいた。
[via:リアルライブ]
https://news.goo.ne.jp/article/npn/sports/npn-94307843.html
福田アナが神対応!?
一方、BSを見られなかったり、外出していた一部の視聴者の間では、イチローの引退会見の情報を追うことができず、やきもきする“難民”が発生した。
そんな気配を察したテレビ東京の福田典子アナウンサー(28)は自局のニュース番組を紹介した後、「イチロー選手 引退会見」とつぶやき、ユーチューブを利用して行われたネット中継のリンクを自身のツイッターに投稿した。
その後、局アナとして、他媒体のリンクを貼ることにちゅうちょした心境を吐露。
「言葉足らずでした。本来、テレビの人間が他局のことやネットメディアのことを書いてはいけないんでしょうけど、この時間にテレビではお届けできないので…イチロー選手の引退会見を見たいという皆様に拡散してくださいね」
と書き込み、情報を欲するファンのためにリンクを張ったことを説明した。
[via:東スポ]
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/1318363/
ネットの反応
・見直したぜ。
・ぺクンときた!
・モヤさま見てると思うけど、この子本当に純粋で優しい子なんだろうなと。
・テレビ局の諸々オトナの事情とかあるけどそういうのは度外視して、人のためにやった事なんだろう
・見たかった人が大勢いたから良かったと思いますよ。メディア人の原点だと思いますけど。
・視聴者は今、何を知りたいかを的確に感じ、メディアの原点の行動を取った事は賞賛に値します。
・本人の性格もあるが、何よりテレ東の社風じゃないかなと。頭の固い他局ならタダじゃ済まないかもね。
・サラリーマンとしてはかなり勇気のいる行動で、よほど強い仕事への意識や志がないとできないことだったと思います。
・みんなが知りたい事を身を呈して伝えてくれた。良いか悪いかは置いといて、最後の生のイチローを観れた事を感謝してます。
・テレビ局の垣根をこえてお伝えするべき重大な出来事でしたから本当に感謝しかありません。
・迷いながらも紹介した、ということは、自分の立場より「視聴者が見たいだろうな」という思いを優先した、ということですよね。テレ東だから出来たのかな?
・これはここ数年で一番素晴らしいマスコミの行動かもしれない。これこそがマスコミの存在意義。
・そもそもTVで放送をするべきだった。怒られるのはその判断をしなかった上層部でしょう。
・ニュースZEROはほんと最悪だった
・イチローを、見ないのかってキャッチコピー出しといて21時で地上波尻切れにするのは本末転倒ではないか
・試合で大宣伝していたくせに肝心の部分をアベマごときに取られるとは無能やのう
・地上波の限界を見た
【引退会見】※一部抜粋
現役を引退するマリナーズのイチロー外野手は、午後11時56分に登壇した。
<冒頭>
こんなにいるの? びっくりするわ。そうですか。こんなに遅い時間にお集まりいただいてありがとうございます。
今日のゲームを最後に、日本で9年アメリカで19年目に突入したところだったんですけど、現役生活に終止符を打ち、引退することになりました。
最後にこのユニホームを着て、この日を迎えられたことを大変幸せに感じています。この28年を振り返るにはあまりにも長い時間だったので…。
ここで1つ1つ振り返ることは難しいので、ここではこれまで応援していただいた方々への感謝の思い、球団関係者、チームメートに感謝を申し上げたい。みなさまからの質問があれば、できる限りお答えしたいと思います。
―「引退」を決めたタイミングは
タイミングはですね、キャンプ終盤ですね。日本に……戻ってくる何日前ですかねぇ……。何日前と、はっきりお伝えできないですけど、終盤に入ったときです。
もともと日本でプレーするところまでが契約上の予定だったこともあったんですけど。キャンプ終盤でも結果が出せずに、それを覆すことができなかったということですね。
―以前にも引退がよぎったことは?
引退というより、クビになるのではないかはいつもありましたね。ニューヨークに行ってからは毎日そうでしたね。マイアミもそうでしたけど。
ニューヨークって特殊な場所です。マイアミも違った意味で特殊な場所です。毎日、そんなメンタリティで過ごしていたんですね。クビになるときは、まさにその時だろうと思っていたので、しょっちゅうありました。
―今回決意された理由は?
マリナーズ以外に行く気持ちがなかったのが大きいですよね。去年、シアトルに戻していただいて、本当にうれしかったし、先ほどキャンプ前のオファーがある前の話をしましたけど、そのあと、5月にゲームに出られなくなる。
あのときも、そのタイミングでもおかしくないんですよね。でもこの春に向けてまだ可能性があると伝えられていたので、自分なりに頑張ってこられたと思います。
―「最低50まで現役」と言っていたが、日本でプレーする選択肢はなかった?
なかったです。(理由は?)それはここでは言えないな。
最低50までって本当に思ってたし、でもそれは叶わずで、「有言不実行の男」になってしまったんですけど、そう表現していなかったらここまでできなかっただろうなと思います。
だから難しいかもしれないけど、言葉にすることは目標に近づく1つの方法ではないかなと思います。
―一番印象的なことは
今日を除いてですよね。この後時間がたったら今日が1番真っ先に浮かぶことは間違いないと思います。
それを除くとしたら、いろいろな記録に立ち向かってきたんですけど、そういうものはたいしたことではない。
自分にとって、それを目指してやってきたんですけど。いずれそれは僕ら後輩が先輩たちの記録を抜いていくのはしなくてはいけないことだと思う。そのことにそれほど大きな意味はない。
今日の瞬間を体験すると、小さく見えてしまう。分かりやすい10年200本続けてきたとかは本当に小さいことだと思います。
今日のこのあの舞台に立てたということは、去年の5月以降ゲームに出られない状況で、それを最後まで成し遂げられなければ、今日のこの日はなかった。
記録はいずれ誰かが抜いていくと思う、去年の5月からシーズン最後までのあの日々はひょっとしたら誰もできないかもしれない、ささやかな誇りを生んだ日々だったですね。
どの記録よりも、自分の中ではほんの少しだけ誇りを持てたと思います。
―後悔、やり残したことは?
いや、今日のあの球場での出来事。あんなもの見せられたら、後悔などあろうはずがありません。
もちろんもっとできたことはあると思いますけど。結果を残すために、自分なりに重ねてきたこと、人よりも頑張ったということはとても言えないですけど。
そんなことは全く無いですけど、自分なりに頑張ってきたというのははっきり言えるので。これを重ねてきて、重ねることでしか後悔を生まないということはできないのではないかなと思います。
―貫いたもの、貫けたものは何でしょう?
(間をおいて)野球のことを愛したことだと思います。これは変わることがなかったですね。おかしなこと言ってます? 僕? 大丈夫?
―大谷と対戦したかった? 大谷選手の今後に期待することあれば
先ほども言いましたが、世界一の選手にならなきゃいけない選手だと考えています。翔平との対戦は残念ですけど、僕はできればピッチャーで、翔平がバッターでやりたかったです。(会見場笑)そこは誤解なきよう。
―どんなメジャーリーガーになっていくと思いますか?
そこは占い師に聞いてもらわないとわからないかな?(笑)でも、打つことも投げることもやるのであれば、僕は1シーズンごとに、1シーズンピッチャー、次のシーズンは打者として、サイヤングとホームラン王をとったら。
そんなこと考えることもできないけど、その想像を翔平はさせるじゃないですか、一瞬。その時点で明らかに違う、人とは明らかに違う選手。その二刀流であれば面白いと思いますね。
ピッチャーとして20勝するシーズンがあって、次の年に50本打ってMVPとったらバケモノですよね。でも想像できなくないですからね。
―現役を終えたら、指導者になったり、タレントになる人もいる。引退後は何になる?
何になるんだろうね…。そもそもカタカナの「イチロー」ってどうなんですかね?元カタカナのイチローみたいになるんですかね? どうなんですかね。
いや「元イチロー」ってぼく「一朗」だし。音は同じだけど、書くときどうなるんだろうね?
どうしよっか…。何になる…。うーん。でも監督は絶対無理ですよ。これは絶対がつきますよ。人望がない。本当に。人望がないんですよ、僕。(ありますよ。)いやー無理ですね。それくらいの判断能力は備えているので。
ただどうでしょうね。プロの世界というよりも、やっぱりアマチュアとプロの壁が日本の場合は特殊な形で存在しているので、今日をもってどうなんですかね?
そういうルールって。いままでややこしいじゃないですか。たとえば極端に言って、自分に高校生の子供がいたりしても教えられないってことですよね? そうですよね? それって変じゃないですか。
今日をもって「元イチロー」になるので。それは小さな子供なのか、中学生なのか高校生なのか大学生なのかわからないですけど、そこには興味があります。
―子どもたちへのメッセージ
シンプルだなぁ。メッセージか。苦手なんだな。僕が。野球だけじゃなくても良いんですよね?
自分が夢中になれるもの、熱中できるものを見つけられれば、それに向かってエネルギーを注げるので。そういうものを見つけてほしいです。
それが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁に向かっていくことができると思います。それが見つからないと、壁が出てきてしまうと諦めてしまうので。
いろんなことにトライして、向くか向かないでなくて、自分の好きなものを見つけて欲しいと思います。
―「僕の夢は一流のプロ野球戦になることです」から始まる小学生時代の卒業文集を書いた当時の自分に言いたいこと
お前、契約金1億ももらえないよって(笑) 夢は大きくと言いますけどね、なかなか難しいですよ、ドライチの1億と掲げていましたけど、全然遠く及ばなかったですよ。ある意味では挫折ですよね、それは。
―子供の頃からの夢であるプロ野球選手になり、これだけ成功して、イチローさんはいま何を得たと思うか?
成功かどうかってよくわからないですよね。どこからが成功で、そうじゃないのかっていうのは、それは僕には判断できないので、だから成功という言葉が嫌いなんですけど。
メジャーリーグに挑戦するというのは、どの世界でも新しいことに挑戦するというのは大変な勇気だと思うんですけど、あえて成功と表現しますけど、成功すると思うからやってみたい、それができないと思うから行かない。という判断基準では、後悔を生むだけだなと思います。
やりたいならやってみればいい。できると思うから挑戦するのではなくて、やりたいと思えば挑戦すればいい。そのときにどんな結果がでようとも、後悔はないと思うんですよ。
じゃぁ自分なりの成功を勝ち取ったところで、達成感があるのかと言えば、それも疑問だと思う。僕には。基本的には、やりたいと思ったことに向かって、いきたいですよね。
―以前のマリナーズ試合、自分は孤独を感じながらプレーしていると言っていたが、ヤンキース、マーリンズを経て、孤独感はずっと感じていたのか、それとも変わってきたか
現在それは全くないです。それとは違うかも知れないんですけど、アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと。アメリカでは僕は外国人ですから。
このことは外国人になったことで人の心をおもんぱかったり、痛みが分かったり、今までなかった自分が現れたんですよね。体験しないと、自分の中からは生まれないので、孤独を感じて苦しんだことは多々ありました。
その体験は未来の自分にとって大きな支えになるんだよと今は思います。だから、つらいことしんどいことから逃げ出したいと思うことは当然だと思うんですけど、元気な時、エネルギーーのある時にそれに向かっていくのは大事なことだと思います。
いやぁ、締まったね最後。眠いでしょ、みなさんも。じゃあそろそろ帰りますか。(午前1時20分終了。深々と一礼して退席)
[via:ベースボールキング]
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190322-00182861-baseballk-base