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平野歩夢【北京五輪】謎採点から怒りの逆転金メダル!ショーン・ホワイト「思い残すことはない」王位継承

北京五輪は11日、スノーボードの男子ハーフパイプ決勝が行われ、冬季五輪2大会連続銀メダルの平野歩夢(TOKIOインカラミ)が96.00点で日本スノーボード史上初の金メダルを獲得した。

昨夏の東京五輪でスケートボードに出場。そこからわずか190日の決勝だったが、超大技「トリプルコーク1440」にも五輪史上初めて成功。2回目を終えて2位から、全体最終の3本目で大逆転金メダルを掴んだ。

大逆転金メダルだった。全体最終の3本目、高さ5.5メートルのエアで「トリプルコーク1440」を決めるなど、完璧な試技を披露した。

2本目も同じくトリプルコーク1440を決め、完璧な内容だったが、得点は91.75点と伸びず、まさかの2位に。

ネット上で荒れる展開となったが、最後の最後に極限のルーティンを見せつけ、最高のドラマを完成させた。

その展開にネットも涙。

「2回目の採点のモヤモヤを吹っ飛ばした」

「どうしたって文句をつけられないスカッとする演技で鳥肌」

「2回目の採点を経て、あの3回目はメンタルの質が違うのかな」

「なぜか低い採点を実力で覆すのカッコ良すぎる」

「謎採点から完璧な滑りは異次元」

「イチャモンつけられなくなる完璧な技」

「2回目は途中引っかかった気がしたが、3回目は完璧すぎた」

「3本目報われて良かった」

などのコメントがあふれ、極上の展開に拍手が送られていた。

[via:THE ANSWER]
https://the-ans.jp/beijing-olympics-2022/218979/

平野歩夢 2本目

米NBC解説者が怒りで大荒れ

不可解だった2本目の採点

2本目は「トリプルコーク1440」をはじめ、横4回転を3度も繰り出すさらに高難度の構成を滑りきると、中継アナウンサーは「平野にしかできない人類史上最高のルーティン!」と何度も絶叫。

しかし、暫定2位の91.75点と得点が伸びず、複数の海外メディアも「なぜヒラノが1位じゃないんだ!」とジャッジに怒りの矛先を向けたほどだ。

ところが得点は91.75点。直前に92.50点でトップに立ったスコット・ジェームズに及ばず、2位となった。

むろん、構成の難度は平野が大きく上回る。点数が出た直後から、スイスやアメリカ、各国のコーチや選手たちから大きなブーイングが上がる。

「減点する部分、どこにあった?ないでしょ」

そんな言葉も聞こえる。

「粗探しの中でも究極の粗探しをしても、こうはならないんじゃないの?」

そう話す人もいた。どこで点数が引かれたのか、構成の難易度とその成功を踏まえても考えられない……スノーボード関係者の誰もが驚きを隠せない点数だった。

万一、試合の結果がそのままの順位で終わっていれば、日本国内のみならず、世界各国で採点への疑念が噴出していただろうことは、ブーイングをはじめとする場内の反応からでも容易に想像がついた。

同じ構成か、新技か

誰よりも納得がいかなかったのは、平野自身にほかならなかった。

「怒りしかありませんでした」

得点を知った瞬間、心のうちは穏やかでいられなかった。

だが平野は、試合をそのままで終わらせなかった。

試合は3本目へと進んだ。1人また1人と終えて、残るは最終滑走の平野のみ。3本目にあたり、迷いはあった。

2本目と同じ構成で臨むか、あるいは変えるか。実は大会に向けて、もうひとつの技を準備していた。横に4回転半まわる「フロントサイド1620」だ。

最終的に選んだのは2本目と同じ構成。新しい技を投入するリスクも考慮したが、何よりも、誰もなしえない構成への自負があった。

金メダルを争ったジェームズは2回目でスイッチバックサイド1260で高得点を出したが、「前回五輪でもやっていた。そこに乗っかりたくなかった」と言い切り、

「2本目にやっていたことの完成度を高められれば(ジェームズを)上回るだろうなと思いました」と、未踏の領域にこだわった。

2本目を超える高さを出し、着地もより精度高く決めていく。そのたびに、悲鳴にも似た、驚嘆を含む歓声が上がる。

フィニッシュ。もはや、勝負の行方は疑いようもなかった。得点は96.00点。逆転で、ついに優勝を果たした。

「怒りをうまく、表現に変えることができました」

おさまらない苛立ちと怒りを抱えつつ、それを力に変えてみせた平野。自分自身を制御し克服したのは、強靭な精神力にほかならなかった。

[via:NumberWeb]
https://number.bunshun.jp/articles/-/852024

平野歩夢 3本目

平野歩夢
決勝でのルーティン

フロントサイドトリプルコーク1440

キャブダブルコーク1440

フロントサイドダブルコーク1260

バックサイドダブルコーク1260

フロントサイドダブルコーク1440


平野歩夢の「トリプルコーク1440」

※トルプルコーク1440:斜め軸に縦3回転、横4回転する大技。技名にある「トリプル」は縦に3回転することを指す。「コーク」とはコルクスクリューの略で、コルク用の栓抜きのように、らせん状に渦を巻く回転形式であることに由来。1440は回転数(360×4)を意味する。昨年12月のデュー・ツアーで、平野歩夢が公式戦では世界で初めて成功させた。

平野歩夢のルーティン(技の構成)は3回とも変わっていない。これが、高い確率で成功できると自信を持って臨めるベストな構成なのだろう。1ヒット目にトリプルコーク1440を出し、その後の4回もすべてダブルコーク。5回で計19回転と回しまくった。

ジェームズは、2回目でスイッチバックサイド1260を決めた。最も難しい方向で、この日唯一の3回転半。回転数こそ平野に劣るものの、難度の高いグラブや独創性のある動きなど細かな部分でアピールした。ジャッジの評価も、6人中4人が上だった。

最高94から最低91と安定して高得点のジェームズに比べ、平野は最高96、最低89とバラツキがあった。

ただ、3回目は最高98、最低95。全員からこの日の最高点を得た。同じルーティンは点が出ないリスクもあったが、あえて決断。高さや安定感を際立たせることで、ジャッジの「主観」まで変えてみせた。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/olympic/beijing2022/snow_board/news/202202120000047.html


2本目の得点を確認する平野歩夢

ジャッジは2本目抑えめ

2本目とまったく同じルーティンながら点数が伸びたのは、滑走順によるところも大きい。

トリプルコーク1440が勝負を分けるといわれた今大会、2本目で決めた平野歩夢の点が抑えられたのは、その後に続く選手が出てきた場合の「備え」。

ところが、練習で成功しているとされた戸塚優斗や平野流佳、さらにホワイトやジェームズら強豪も出すことができず。最終滑走の平野歩夢には、ジャッジも遠慮することなく高得点が出せた。

平野にとっては、1本目のファーストヒットでトリプルコークを見せたことも大きかったかもしれない。他の選手には「トリプルを出さないと勝てない」というプレッシャーになったはず。

また、大会側がこの日の決勝でパイプを修正。深さが前日までの7メートル10センチから10センチ深くなった。

より大きくなったパイプでスピードも出る。大技は出しやすくなった。大会側が「トリプルコークのために作った」と言われるパイプで、平野歩が見事に決めてみせた。

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/olympic/beijing2022/snow_board/news/202202120000047.html

成田童夢が解説
ポイントは「雪煙」

2006年トリノ五輪の日本代表でタレントの成田童夢が11日、日本テレビ系『情報ライブ ミヤネ屋』の中で解説。

成田は「私も最初に滑りを見た時は、これはいったなと思いました」としながら「のちほどVTRを確認したら、高さ、そして着地のズレ、それから着地の位置というものがスコッティ選手の方上回っていた」と述べた。

ポイントに挙げたのは「雪煙」だ。成田は「2回目の演技では着地で雪煙が上がっているんですね。5発中、3発か4発雪煙が上がっている。これだと回り切れていないとカウントされてしまう」と分析した。

その上で2回目の低採点は「ジャッジが平野歩夢選手に対する挑戦状を叩きつけたんじゃないかな」と持論。それを乗り越え、3本目で〝満点回答〟を示した平野を絶賛した。

[via:東スポ]
https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/3992246/

2本目の得点は妥当

2002年ソルトレークシティー五輪女子ハーフパイプ日本代表の橋本通代氏は「私は国内でジャッジをしているので、その目線で見ていましたが……」と、こう続ける。

「あの得点はむしろ妥当だと思います。ランディング(着地)する場所やエアの高さなどが、予選の時と比べてもバラけていたので、減点されたのではないでしょうか。そうした細かい部分もジャッジはチェックするので、大技だけでは点数は伸びにくいのです」

[via:日刊ゲンダイ]
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/301235/

採点基準の明確化求める

平野歩夢が12日、一夜明け会見を行った。

競技直後も「納得できなかった」と話していた平野歩は、改めて

「僕が思っているように、周りも(得点が低すぎると)思ってくれていた。今後のスノボのジャッジ全体を含めた基準として、どこを見ていたという説明は聞くべきだと思う」

と話し、採点基準の明確化を訴えた。

ハーフパイプでは6人のジャッジが100点満点で採点し、最も高い点と低い点を除いた4つのスコアの平均が得点んとなる。

採点基準は難易度、完成度、高さ、多様性、革新性の5つだが、全てジャッジの主観で判断され、回転数は採点基準になっていない。

とはいえ平野が決勝で成功させたルーティンは世界初にして最高難度。3本目に逆転できなければ2位止まりで、大論争に発展した可能性がある。

同じ採点競技では、フィギュアスケートや体操競技ではあらかじめ技の難易度が明文化され、完成度を加味して得点が決まる。

横乗り文化のスノボは“格好良さ”が重要視され、同様の採点方法はそぐわないとの見方もあるが、平野は「それはそれとして、競技と切り分けるべき」と断言。

「選手が最大のリスクを抱えてやっているものに対して、しっかり評価してジャッジすべきだと思う。他競技ではそういうのがあるので、今後、スノボもそういうものをしっかりするべき時代になってきたという気がする」と私見を述べ、採点基準の明確化を求めた。

[via:スポニチ]
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2022/02/12/kiji/20220212s00077000262000c.html

ショーン・ホワイト
「歩夢を誇りに思う」

この大会は、スノーボード界のスーパースター、ショーン・ホワイトの最後の試合でもあった。試合を終えて、抱き合って互いを称え合う中、平野はホワイトにこう言葉をかけられたという。

「マジですごい滑りだった、みたいなことを言われました」

ホワイトは、テレビの取材でも平野を称賛した。

「すごく嬉しいです。彼を応援していました。歩夢は、すごかった。才能があって、挑戦し続けてきて、ついに金メダルを獲得しました。歩夢を誇りに思います」

スノーボードの本場であるアメリカの3大ネットワークでの中継などでも「歴史的な滑り」「ハーフパイプ史上最高のラン」と称賛が相次いだ。

ホワイトがそうであったように、競技を新たな次元へと引き上げた平野への手放しの敬意があった。

[via:NumberWeb]
https://number.bunshun.jp/articles/-/852024

熱い握手で王位継承

長きに渡ってスノーボード界を牽引したレジェンドと、ガッチリ握手を交わした。金メダルを掴んだ平野が、今大会限りでの現役引退を表明しているホワイトと顔を見合わせて手を掴み合った。両者の表情は和やかだ。

米紙「ニューヨークタイムズ」の記者が実際の写真を自身のツイッターに公開。「受け継ぐ」と文面につづった。

TV中継では健闘を称え合ったハグが映し出されて話題となっていたが、熱い握手のシーンも「この五輪は私を泣かせる」「本当に偉大な瞬間」などと海外ファンの涙を誘っていた。

[via:THE ANSWER]
https://the-ans.jp/beijing-olympics-2022/219364/

「思い残すことはない」

試技後は金メダルとなった平野を抱擁して祝福し、インタビューに応えた際には泣き崩れる姿も米メディアに伝えられていた。

米紙「USAトゥデー」は記事でホワイトのコメントを掲載。

「この競技であなたが残したものとは?」と尋ねられた35歳のレジェンドはこう答えたという。

「いまそれをあなたは見たでしょう。若いライダーたちが、私についてきて、私を最終的に追い越した。そうは見えていなかったかもしれないけど、それは私がずっと求めていたこと。『自分ならこうできたのに』と思わず、去ることができる」

金メダルを獲得した23歳の平野らの台頭に目を細め、競技を去るホワイト。しかし、長きに渡ってスノーボード界を牽引した35歳が求めていたことだった。

「4位を誇りに思う。最高じゃないか」とも語ったというレジェンド。悔いなく後輩たちにバトンを渡した。

[via:THE ANSWER]
https://the-ans.jp/beijing-olympics-2022/219490/

歩夢とショーンの絆

-ショーン・ホワイト選手とは何か話は

平野「ショーンも自分のことを褒めたたえてくれていて「マジでいい滑りだった」と。そんなようなことを自分に言ってくれていて、本当に結果どうこうじゃないというのがショーンと僕の中では、うっすらとつながっている部分なのかなと思います。

そういうものがお互いの中で、毎回会うたびに声かけてくれるし、自分も。自分にできない、自分がしたことのない経験をショーンはこの場(五輪)でして、チャレンジしたと思うので、すごいそういう背中はリスペクトしている。

今日、こういう演技につながったのも、弟がいたり、ショーンがいたりというものが、背中を押してくれたと思う。

彼は本当に、いつまでも、結果どうこうじゃなくて、この場に立っているということが、本当にすごいことだと思うし、彼しかできないことをやっていると思います。」

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/olympic/beijing2022/snow_board/news/202202110000502.html

ネットの反応

・淡々と抗議する姿いいね
・平野くんは冷静だね 採点基準を明確化しないと競技者は混乱するだけだもんね
・キッチリ実力でねじ伏せて問題提起してるから立派。
・負けて抗議するより勝って抗議するほうがいいわな。
・そうスルーしてはいけない。
・終わりよければ全て良しだと結局一生舐められるわ
・個人的な感情だけじゃなくてこの競技の将来を考えての発言だと思うわ
・この子はしっかりしてるよな。昔からずっと全然調子乗ってないし、それでいて結果を残す。コメントも大人。参りました。
・「どこを見ていたのかという説明はすべき」正論
 >自分の銀行口座、じゃないかなw
・NHKの不可解なタイミングでのサブチャンネル移動も説明が必要
・でも、この平野発言は英文にするのが難しそう
 >めちゃくちゃ言葉選んで喋ってたからな。言葉尻取られての曲解されないように
・2回目はプロから見れは着地がよくなくて、回転数が足りないと見られた
 >2回目3回目の比較としての推察なら一定の理解はするが、問題なのは2回目の歩夢2位とスコッティ1位にした点数差の説明。
・アメリカのジャッジの89は無いよなぁ。
・二回目と三回目の点数の乖離が説明できないよね。
・二回目と同じ構成やったのにアメ公は89→96、カナダ90→96、スイス90→95
 >別に7点差でも構わないが、納得のいく説明が出来るのかね
・ショーンホワイトにメダル取らせようとしてたのが見え見え。
・前回大会も平野が金メダルでもおかしくなかった 採点競技は難しい 今回もアメリカジャッジは日本に厳しすぎた
・大逆転でも何でもない 単にUSのジャッジが糞ジャッジだっただけ
・今後の競技のためにきっちり検証しないとな
・「あなたならもっと出来るだろ」っていう意味でわざと低く点数つけるみたいなのを聞いたことあるけど、選手の力量を見てわざと低く点数をつけるみたいなのはやめてほしい。
・ショーン・ホワイトに可能性があるうちは高得点付けられなかっただけだろ
・明らかにホワイトへのいらぬ忖度
・ホワイトが3回目を転倒してなかったら平野が何点になっていたか気になるよ。
・この欠陥採点システムは滑走順が重要なポイントだったね。歩夢が予選を最上位で通過することにこだわったのも納得。
・圧倒的な結果を出さないと日本人が金をとるのは難しい。
・おかしいジャッジするから採点もどんどん複雑化・厳格化すんのに懲りねえよなあホント
・2回目金が決まってたら3回目はもっと凄い奴が見られたはず
・2本目で1位になったらさらに難易度の高い超大技を披露予定だったらしいので見てみたかったな
・審査員は平野に助けられたな あのまま2位だったらショーン・ホワイトの引退を汚してた
・ホワイト「ほっとしたよ、俺が金なら後々ヤバかった」
・ショーン・ホワイトからアメリカのジャッジに対して怒ってほしいわ
・NBCの解説者もCM2回挟んでもまだ怒り収まらなかったらしいしね
 >玄人中の玄人であるトッド・リチャーズがジャッジがクソって言ってたw
・平野とジェームズは見事に世代交代を成しえたな
・王者のバトンタッチ最高
・後から来る連中がこんなビッグに育ってショーンはいいタイミングで引退できるな
・競技としてこんだけ人材出るまで押し上げたんだから貢献度すごいわ
・素晴らしい世代交代だったな お疲れ様ショーン

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