ゴール直前の道下美里&志田淳氏
世界新が誕生した数分後、まさかの失格が告げられた。
10月16日に行なわれた『東京レガシーハーフマラソン2022』で、東京パラリンピック女子マラソン(視覚障がいT12)金メダリストの道下美里(三井住友海上)は、世界記録を2分25秒上回る1時間23分34秒という記録で、笑顔でゴールした。
だが喜びに浸るのもつかの間、電光掲示板には「DQ」と失格を表す表示が灯った。その理由は、隣を並走していたガイドランナーの志田淳氏が選手より先にゴールラインを越えてしまったからだった。
ゴールの瞬間
ゴール直前に混乱
この結果を受け、志田氏は「本当にこれは私のミスなんですが、私の方が先にゴールしてしまった」と反省の弁を述べたうえで、このゴール直前に混乱が生じていたことを明かした。
「ゴールの100メートル手前くらいで、どちらに行くか指示している係員がいらっしゃいまして、我々もどっちに行っていい状態か分からなかった。
あと急にゴールテープを張り出していたので、それを切らないといけないのかとか。ゴール手前の(地面に)ゴムの盛り上がった線が3つあり真ん中がゴールラインなんですけど、どこなのか迷ってしまった」
ゴール直後
100メートル手前でゴールの場所を決めるという取り決めが生んだまさかのアクシデント。志田氏は「事前に(大会側から)説明はなかった。ゴール前に臨機応変にどっちらにしよか指示を出そうとしていたみたいです」と話した。
そして志田氏は、「本当に彼女は東京(パラリンピック)からも練習をずっと続けてきて、こういう場でもしっかり結果を出して、私がそれをサポートできなかった」と悔やみ、「彼女自身は本当に素晴らしかったです」と力走を称えた。
ゴール後 笑顔を見せる2人だったが
一方、道下はガイドランナーを責めず、「こういうこともあります」と報道陣に対しにこやかに答え、「しっかり力はついているということだね」と自信を見せた。
[via:THE DIGEST]
https://thedigestweb.com/topics_detail13/id=61153
レース後の会見
配慮があだに?
本来、視覚障害者のゴールはレーンの外側に設置することが多い。何故か今回はゴールテープを内側に設置、市民ランナーを外側に追いやった結果、市民ランナーと障害者ランナーが交錯して混乱が発生した。
道下と志田さんによると、ゴール100メートルほど手前でイン側とアウト側にレーンを振り分ける係員がおり、2人に「イン側」と指示したようだが、「聞こえなかった」と志田さん。
一般的な大会で視覚障害者はアウト側でゴールすることもあって、道下をアウトに誘導した。一方の道下は「私はインと聞こえたので、『え、イン?』と戸惑っていた」という。
2人がゴールに近づく間に、イン側のレーンにはゴールテープが用意されたが、すでに多くの一般ランナーがゴールに向かっており、近寄ることはできなかったと志田さん。
そちらに気を取られる間に、アウト側レーンに引かれた3本のラインのうち、どれが本物のゴールラインか「一瞬迷ってしまって」、道下より先にゴールする結果になったという。
ゴール後に説明され、抗議せずに失格を受け入れた。ただ「レーンの振り分けは事前に説明はなく、臨機応変にやるつもりだったようだ」と志田さん。
イン側とアウト側では微妙に距離が違ってくるため、記録を狙う選手にはイン側を走らせようとする配慮だったようだと道下は受け止めたが「防府読売マラソンとかだと外側と決まっているので、そっちにいけばいいという感じだけど、その辺が…」。《中略》
レースディレクター早野忠昭氏
記者会見でこの件について聞かれた東京マラソン財団の早野忠昭レースディレクターは
「誘導のせいにされたのかどうか知りませんけれど、ルール上やっぱりリードランナー、彼が先にゴールしてはいけないということが、どうしてそういうふうなことが起きたのか、原因究明中。
いつも引っ張っているわけですから、そういうふうなことはご存じのはずなんですよね、ですから、そこはどうしたのかなというのは正直、聞いた時は驚いた。究明できてない状況では何も申し上げられない」
「運営側の責任なら改善しないといけない。今後調査して対応したい。(報道陣には)調べて連絡する」と答えた。
「(失格は)公正に判断された」
しかし、その約3時間半後に同財団広報部から送られてきた発表文は、選手側の求めを受け「ガイドランナーが先にフィニッシュをしたため、失格となったということを説明」した。選手側は抗議しなかった-と記載。
「大会主催者としてはルールに照らして、公正に判断されたと認識しております」とする通り一遍な内容で、混乱を起こした肝心の部分に関する記述はなかった。
[via:サンスポ]
https://www.sanspo.com/article/20221016-E3HVPEG7OBHKHFCNSYKBB6HDV4/
不安そうに電光掲示板を見つめる志田氏
主催者・運営に批判も
ただ、中継局がYouTubeで公開しているレース映像ではゴール前が一般ランナーでごちゃつく中、道下がゴールする約5秒前に、急にインコースにゴールテープが用意されたが、道下と志田さんが混乱しながらテープのないアウト側のコースをゴールする様子が映っており、動画をみた視聴者などはSNSやコメント欄で
「最低の運営」
「運営次第で防げたこと。ゴールテープを張るのがゴール直前になっている。伴走者も混乱したと思う」
「完全に主催者のミスにみえる」
「ルール上は失格で仕方ないが、『公正に判断された』だけで済む内容じゃない」
と、運営面のミスを指摘する声が上がっている。《中略》
五輪1周年のメモリアルな第一回大会は後味の悪さを残して、幕を閉じた。
[via:デイリー]
https://www.daily.co.jp/general/2022/10/16/0015728755.shtml
ネットの反応
・要するにグダグダ運営のせいってこと?
・動画見たけどなかなかひどい
・選手サイドに落ち度があったようには思えない。
・運営側の大失態ですね。場当たり的にテープを準備し、それがゴール前の混乱を招いたあげく、結局道下選手はゴールテープも切れていない。
・失格はルール上仕方ないのかもしれないが、運営側の大きな失態だと思う。
・主催者がどうみても悪い
・ゴール位置が臨機応変って無いだろ。
・臨機応変というトンデモナイ言い訳
・事前に説明なかったとかあり得ない
・参加した選手・伴走者などの本来レースの主役のことは一切考慮しない、という姿勢だな。
・これが日本選手以外だったら、大クレーム必至だと思う。
・運営側はこんだけ混乱した状況を作っておきながら、「公正に判断された」って何でそんなに上から目線なのよ?
・主催者側はなぜ素直にごめんなさいが出来ないのか?謝ったら死ぬの?
・どこまでも糞だな東京五輪
・なんかもうホント衰退国家。まともに競技運営すらできなくなったは
・もっと騒ぎが大きくなれば対応変わりそう。
・もしこれが世界大会だったら同じ主張ができたのか疑問。
・選手からの反論の有無で結果が変わり得るような感じを抱かせるようなあやふやさが、いかにも日本的。
・伴走者にかなりの落ち度があるように見えるが
・そもそも伴走者が先にゴールしたらダメな理由はなんなの?
>伴走者が引っ張ったりしてタイムを縮める可能性があるからじゃないかな
・再度ゴール前に戻ってゴールし直せばOKだった?
・道下さんって、笑顔満面の木村多江みたいな人だね。
国際的には全く通用しないズサンな運営。
事が起こった後の対応としては、とても日本でいつものやり方ではあるが、最悪。
しかしそれを恥の上塗りと思わず容認しているのが日本という社会の悪しき宿弊。
真剣勝負の競技をしてるわけ。
ルール違反は潔く認めますというのはスポーツマンシップに則った素晴らしい回答。
ルールを満足に実施できないのは運営の落ち度。仮に穴だらけのルールを突かれてゴールされたら「ルールの内なので認めます」って認めるんかい?厳正なルールで一部の隙もないから公平な勝負ができるの。こんなん真剣勝負の場じゃない。お遊びの場と言われても仕方ない。「市民ランナーとゴールがごっちゃになってゴールの用意を戸惑ってしまいました」なんて言い訳が通るなら「おなかが痛かったので、ゴールテープの両端の内1人がトイレに行きました。結果テープ張れませんでした」って言い訳だってまかり通る。
いや、混乱関係無しに先にゴールしたらあかんやろw
まあ根本的にはルールがおかしいんやけどなw
直前まで先導しとんのになんであかんのやって
演出でしかないよな
陸連が障害者をアスリートと認めてない証拠
ルール上、競技者の失格は仕方ないだろう。 だけど、運営者は失格どころか永久追放処分にされても仕方ない失態を仕出かしているのに、臆面も無くいけしゃあしゃあとしているね。
厚顔無恥、ここに極まれりって感じがします。
伴走者が先にゴールしてはいけないのは分かる
しかしハーフ走ってゴールまで5秒って時にゴール張られて「こっち!」とか言われたら混乱するだけでしょ
視覚障害の有る道下選手がスピードを緩めてしまった可能性も有るし
改めて動画を見たが、健常者パラ混合なのか?
だとしたらゴール(を張るの)が間に合わないのは完全に運営のミス
他の選手が次々走って来る中では係員もどうしようもないわな
最初からゴールレーンを分けるなりしておけば良かった
これ外国の金メダリストがこの仕打ちを受けたら国際問題に発展するぞ