荒木経惟の写真モデルを長年務めていたダンサーのKaoRiが、荒木について綴った記事を公開した。
2001年から2016年まで荒木経惟のモデルを務めていたKaoRi。「その知識、本当に正しいですか?」と題された記事では、被写体となっていた時期の荒木との関係や、報酬について、荒木の言動、自らの苦悩や現在の心境などが綴られている。
記事では、荒木との関係についてはあくまで写真家とモデルであり、恋人同士ではなかったとし、家に行ったこともないとしている。
また荒木のヌード撮影時は同意書や契約書を交わしておらず、手渡される報酬はわずかで、無報酬でパフォーマンスを行なったこともあると告白。
自身が荒木の「ミューズ」とされていくにつれ、日常生活とのギャップを感じはじめ、加えて被写体をモノのように扱う荒木の振る舞いや言動、周囲からの嫌がらせなどによる強いストレスから私生活が壊れていき、やがて撮影環境の改善を求める手紙を送付するも、最終的には決裂に至ったという。
KaoRiはアメリカ・ニューヨークのセックス博物館で開催されている『The Incomplete Araki: Sex, Life, and Death in the Work of Nobuyoshi Araki』についてや、今まで黙殺されてきたセクシャルハラスメントを告発する「#MeToo」運動について触れているほか、さらに写真家に撮影される際に注意しなければいけないことも助言している。
なお現時点では、荒木経惟側からはKaoRiの告発についての発表などはない。
[via:CINRA]
https://www.cinra.net/news/20180407-kaori
KaoRi氏の告発
当初、KaoRi氏は写真を「撮られるだけ」で、撮られたものがどのように使われるか一切知らされず、初めてのヌード撮影でヘアメイク担当者に契約書などをかわさないのかと質問したところ「そういうのない」「日本ではそれが普通」という答えが返ってきたという。
荒木氏に撮影された写真は事前報告もKaoRi氏の許諾を得ることもないまま写真集やDVDとしていくつも出版された。
しかし海外の撮影では、撮影のたびにフォトグラファーと被写体が撮影同意書を交わし、撮影した写真を被写体が確認することも出来、作品の出版に際しても必ず同意書と内容確認を求められる。
そのためKaoRi氏は荒木氏の撮影に戸惑いを覚えるが、しかし「それが普通」と言われてしまい強く言えなかった。巨匠アラーキーに対して萎縮するなというほうが無理だっただろう。
さらにKaoRi氏の投稿によれば、撮影による拘束時間が増えても、対価として得られる報酬は多くはなかったという。生活費は別に稼がなければならなかったが、荒木氏は「それを乗り越えてこそいい表現ができる」という考え。
そもそも契約書をかわしていないのなら、彼女の仕事に対する報酬という概念自体、荒木氏は持っていなかったのではないだろうか。
それを「芸術のためだから」「下積みモデルだから」で許容はできないだろう。彼女はもはや“アラーキーのミューズ”として芸術界で認知されるモデルであり下積みモデルなどではなかったわけである。
また、被写体の同意なき撮影によって撮られ、許諾なきまま公開されていく写真には過激なものも多く、KaoRi氏は嫌がらせやストーカー被害に悩まされるようになったという。
心身に不調をきたし改善を求めても、荒木氏は無関心だったとKaoRi氏は綴る。荒木氏は自身の名前と行動が世間に与える影響によって、被写体であるKaoRi氏がどのように傷つくかを一切理解しようとしなかったようだ。
2016年2月にKaoRi氏が環境改善を求めると、「有限会社アラーキーに対する名誉毀損と営業妨害に当たる行動を今後一切いたしません」という文書へのサインを強要されたという。
KaoRi氏の訴えは自身にとって名誉毀損であり営業妨害、つまり自身に一点の非もないと荒木氏およびスタッフ陣は考えているのだろうか。同年からKaoRi氏は荒木氏の被写体になっていないが、今でも個展などでは彼女の写真が使われ続けている。
荒木経惟氏の被写体モデルだった女性がこのような訴えをするのは、今回が初めてではない。昨年8月にはモデルで美術家の湯沢薫氏が、Facebook上で「19歳の頃に性的虐待を受けた」と告発している。
「本当に恐ろしい経験」をしたという彼女は、事件後「精神病院に行かなければならない精神状態」になり、何度もセラピーを受け、モデル業を休業しなければならない状態になり、荒木氏を訴える気力もなかったという。
「美術館やギャラリーのキュレーターに会う機会があるとき、私はできるだけ、必ずこの話をしてきました」ともあるが、であれば美術館関係者はその訴えを聞いてもスルーしてきたということになる。
「女性」を撮り続けてきた荒木氏は、女性たちを礼賛していると公言している。
あるインタビューでは「俺は本当に女の人に人生助けられてる」「女のほうが絶対物事をわかってるんだよ。だから男は女に従ってればいいんだ。だから俺はずっと、女の言うとおりに生きてるんだよ」と語っている。
荒木氏の言う「女」に、KaoRi氏ら被写体は含まれていないのだろうか。あるいは、女性は何をしても許してくれる存在だという思い違いがそこにあったのか――。
しかし荒木氏も、誰彼構わず、契約書ナシの許諾ナシで作品をリリースしているわけではあるまい。役者やタレントなど芸能事務所に所属する人物の撮影にあたっては、当然、仕上がった写真の使用可否について事務所チェックが必要だ。
ただしその場合は荒木氏もひとりのクリエイターとして招かれた立場であり、クライアントから報酬を受け取る側。荒木氏自身が個人の作品として被写体を撮影する場合は、荒木氏がモデルにとってのクライアントとなり、契約をかわして報酬を支払う立場になるわけだが、そのことをどう認識していたのか。
また、もともと電通マンだった荒木氏が契約の重要性を理解していないとも思えない。「私写真」であるからとの理由で、曖昧なまま済ませてきてしまったのだろうか。《後略》
[via:wezzy]
http://wezz-y.com/archives/53739
水原希子が手ブラ撮影時のセクハラを告白
これを受け、女優でモデルの水原希子(27歳)も、“撮影の強要”経験などについて声を上げている。
水原は、Instagramのストーリー機能でこの文書を引用しながら、
「かおりさん 長い間どれ程苦しかったか、辛かったか、想像するだけでも心が痛みます。勇気をもってこの話をシェアして下さった事に感謝します」
「この業界にいる若いモデル そして女性、男性にもこの記事を読んでほしい。モデルは物じゃない。女性は性の道具ではない。みんな同じ人間。心を交わし合う事を忘れてはいけない」
とコメント。続けて、
「私も20代前半の頃 ある企業の広告撮影で上半身裸になって手で胸を隠して撮影をする事があったんだけど、その時だけ何故か沢山の男の人、多分上層部であろう20人くらいの社員の人達がスタジオに来て、裸だから撮影中は見られたくないと伝えたけれども、写真を確認しなくてはならないからと言う理由で、結局、仕事だからと拒否できないんだよと言う理由で、沢山の男性に裸を見られる環境の中で撮影を強いられた事があった。もちろん撮影中、緊張して固まってしまった」
と自らの経験も告白した。その上で、
「荒木さん あなたにとって女性とは一体何なんですか?」
「何故、長期に渡ってあなたのミューズであったかおりさんを精神的に追い込む必要があったのか。精神的に追い込んでいた事にさえも気づいていなかったのかもしれないけど、、」
「私は何度も撮影して頂いた事もあったからこそ、シンプルに、残念極まりないです」
と胸中をつづっている。
[via:ナリナリドットコム]
http://news.livedoor.com/article/detail/14555028/
ネットの反応
・アラーキーも時代には勝てないのか
・こんな仕事選んどいてセクハラもクソもあるかよ
・アラーキーもついに晩節汚すか 残念。
・荒木?だよね~かもね~の世界だから全く不思議ではない
・15年もアラーキーを踏み台にしつつ何を今更ミーツーだ?
・荒木なんかクズなのわかりきってんじゃんw 藤田朋子もやられたし
・そういう写真家なんだと誰もが了解済み
・写真で売れたいと言う下心があったわけでまぁセクハラに当たるんだろうけど、枕の様なもんだしな
・マッドフォトグラファーのモデルを引き受けた時点で色々揉んだがあると思うが
・荒木も全面降伏したほうが良い。覚悟はあるだろ。
・また「後出し被害者」かw
こういう女って、むしろ性被害に遭った女性のイメージを悪くしてるよな
・何故セクハラを告発するのが悪いのかが判らんが?
・これ、業務上のトラブルだろ。
・こういう告発はバンバンやっていただいた方がいいけど
・業界全体が、そういう世界なんだから写真界も、出版界も、テレビ界もダンマリを決め込むしかないだろうな
・荒木経惟はスケベなエロ写真家だし女ぐせが昔から悪かったし
>だから告発されるべき人間てことだよ 許されることじゃないって。
・アラーキーの場合はアラーキーだからしょうがないで終わりそうだなw
・セクハラでもなんでもいいけど報酬は払えや
・被写体には最低限の礼儀がないと駄目だよ。もうだめだね。