《明日なめて欲しいなぁ》
《ひっつきたかったなぁ》
取材班が入手した4000通以上に及ぶLINEのやりとりの中には、100以上におよぶ「好き」「バナナ」「ミルク」などといった卑猥な意味の言葉や絵文字が並び、局部を写したわいせつ画像までもが添付されていた。
相手男性は要求に応じて返信しているが、この2人の関係が、大手芸能事務所の大幹部と若手新人アイドルだと見え方も変わってくる——。
幻冬舎・箕輪厚介氏が編集者の立場を利用してライター女性に対してセクハラを行ったという文春オンラインのスクープは、出版業界内外で波紋を広げている。
セクハラ被害を告発する「#MeToo」運動が世界的に広がるきっかけになった米ハリウッドの映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏による女優たちへのセクハラ事件も記憶に新しい。
本件も力関係の構図はまったく同じだ。タレントの生殺与奪の権を握る芸能界の大御所プロデューサーであり歴史ある芸能プロダクションの大幹部が、自分の権力を笠に着て、若手タレントを“手籠め”にしていたのだ。
若手男性アイドルが受けた卑劣極まりないセクハラ行為
テレビ業界に大きな影響力を持つ、最大手の芸能プロダクション「株式会社ワタナベエンターテインメント」。
その常務取締役の要職に就く大澤剛氏(47)が、自身がプロデュースした若手男性アイドルに対し、約1年間にわたって、卑劣極まりないわいせつ行為や肉体関係を含むセクシャルハラスメントに及んでいたことが「文春オンライン」特集班の取材でわかった。
被害男性のA氏(20代)は記者に対し、セクハラの事実を認めた。大澤氏は既婚者だ。
㊧ワタナベエンタ常務取締役 大澤剛氏 ㊨被害者のA氏
中山秀征、恵俊彰、石塚英彦、ネプチューン、ハライチ、アンガールズ、立川志らく、城田優、志尊淳、松本明子、イモトアヤコ、柏木由紀など、多くの有名タレントが所属するワタナベエンターテインメントは、吉本興業やジャニーズ事務所と並ぶ業界最大手の芸能事務所だ。
戦後、給料制を導入し著作権管理にもいち早く乗り出し、興行の世界を近代化させ、昭和の芸能界にて覇権を握った「ナベプロ王国」こと渡辺プロダクションの直系で、昨年の売り上げは100億円に及ぶ。
ワタナベエンターテインメントの社長は渡辺プロダクションの創業者で“芸能界のドン”と呼ばれた渡辺晋、美佐夫妻の長女・渡辺ミキ氏だ。
渡辺ミキ社長
2000年、渡辺プロダクションは組織改変により、芸能プロダクション部門を分社化。タレントを管理するワタナベエンターテインメントこそが現在のナベプロ王国のメインストリームだと言える。
渡辺ミキ氏は渡辺プロダクションの代表取締役会長も務め、代表取締役社長には妹の渡辺万由美氏(トップコート社長)が就いている。
トップコート渡辺万由美社長
大澤氏は「業界でも有名なイケイケの豪腕広報」
大澤氏は1991年、静岡県浜松市内の高校を卒業し神奈川県内の大学に進学。自動車会社に就職した後、1998年に同事務所に入社し、メディア広報を長年担当している。
「黒髪長髪メガネの優男ふうの外見ですが、業界でも有名なイケイケの豪腕広報。事務所タレントのスキャンダル対応は特に有名で、芸能界の表にも裏にも精通しています。
大澤さんといえば、強気の交渉術が有名です。記者に何度も電話をかけたりしてタレントの致命傷ネタを“骨折”程度にうまくまとめる。
業界での影響力もミキさんの次に大きく、『ナベプロナンバー2』と周囲から言われています。一方で、自分の意見を頭ごなしに押し通すところがあるため、タレントをはじめ身内にも多くの敵がいます。
同社所属の柏木由紀や志尊淳など若手タレントと親しく、現在の2人の人気の裏には大澤氏のバックアップがありました。
今年秋に公開される志尊が主演する映画『さんかく窓の外側は夜』ではエグゼクティブプロデューサーとして名前を連ねています。同作は元欅坂46の平手友梨奈さんの出演でも話題になっています」(芸能デスク)
2015年に取締役に就任した大澤氏は、広報業務の他にアイドルのプロデューサーとしても手腕を発揮した。A氏が所属していたのは大澤氏が担当する人気イケメンアイドルグループだった。
プロデューサーの大澤氏は、スタッフや新人タレントにしてみれば、いわば“雲上人”。ナベプロに出入りしている関係者X氏が絶対匿名を条件に内情を告白する。
「大澤さんの一言ですべて決まる」
「大澤さんは我々のなかでは秋元康みたいな存在で、タレントもスタッフも『BOSS』と呼んでいた。マネジャーは大澤さんの発言にビクビクしており、彼の一言で曲の振り付けや撮影の立ち位置までがすべて決まる。
そんな大澤さんが、ひと際目をかけていたのが、Aでした。このことは事務所内ではスタッフや一部のタレントには知られていましたが、その親密さについては他言無用の禁句とされてきました」
大澤氏からマネジャーへの連絡。パワハラ体質が垣間見えるグループLINE。
大澤氏のセクハラ被害に遭っていたA氏は、中性的なイメージのイケメンだ。
アイドルグループの元メンバーであり、情報番組やラジオにもレギュラー出演。ドラマにも出演し活躍した。だが、2019年にグループを卒業。今年、事務所を退所し現在はフリーで活動している。
MAG!C PRINCE(マジプリ)
A氏=西岡健吾?
「大澤さんは彼を恋人のように扱っていた」
前出のX氏は、A氏から大澤氏との関係について、たびたび相談を受けていたという。X氏が説明を続ける。
「Aは2018年頃からメンバーとの人間関係がギクシャクしていた。グループは空中分解寸前。バラバラになっていました。
その原因の一つとして、Aの性格が問題視され、大澤さん自らが立て直しを買って出たのです。ですが、大澤さんは彼に恋をしたのか、別宅の鍵を渡し、恋人のように扱っていた。
Aは大澤さん本人にこそ愛想良く言葉を返していましたが、周囲には涙ながらに大澤さんとの関係を相談していました。
話を聞いた当初は、大澤さんには奥さんもいますし、六本木などの飲み屋も頻繁に出入りしている、『まさか!?』と思いました。が、2人のLINEを見せられて、その酷いセクハラぶりに言葉も出なかった」
直撃取材に答えるA氏 ©文藝春秋
2018年12月から始まった大澤氏とA氏のLINEでのやり取り。教育係を買って出た大澤氏は当初、A氏に以下のLINEを送っている。
《(A氏が東京に行くと伝えると)東京は泊まれる友達とかいるの? やる相手のところには泊まらせないけどね(中略)女とだけは絶対ダメだよ》(2018年12月13日23時45分)
《A~ここまで俺がやりとりしてる若手は志尊と山田裕貴ぐらいだからね!》(2018年12月26日7時59分)
大澤氏とA氏がやり取りを始めた頃のLINE
《出会った頃は出会った頃で可愛い子やと思ったよ》(2018年12月27日21時41分)
年が明け2019年1月、正月早々からLINEの会話は徐々にエスカレートしていく。
大澤氏のマンションで関係を迫られた
《俺のプライベートルームにしてる部屋を泊まる日貸してあげるよ(誰もAが連れこまなければ)青山にあるタワーマンション》(2019年1月2日17時20分)
《一緒にいて欲しいの?? Aに愛されてる感じ??》(2019年1月2日17時41分)
大澤氏とA氏のLINE「青山にあるタワーマンション」
X氏が説明を続ける。
「Aは本当は大澤さんのことを好きでも何でもなかった。ですが、仕事欲しさの媚びもあり、思わせぶりな態度をとってしまったようです。逆らえないような教育を受けていた。
ですが、事務所の大幹部が自らの欲望のためタレントに手を出すのはどう考えてもおかしい。実際、Aは2月に大澤さんのマンションに泊まりに行き、関係を迫られています。
Aはこのとき、裸の恥ずかしい写真を撮られ、その後、頻繁に写真やわいせつな文面を送られているのです」
マネジャーたちも入っているグループLINEでも大澤氏はA氏を私物化するような発言を繰り返した
《約束のキスしたからね》(2019年2月28日21時15分)
《(裸のA氏の写真と共に)大好きだよ 次いつ会えるんだろうね》(2019年3月1日3時54分)
《バナナピクピク 触りたかった? もうAのバナナ忘れてきちゃったなぁ》(2019年7月29日22時26分)
大澤氏とA氏のLINE。探りを入れる大澤氏
今年に入り、A氏はワタナベエンターテインメントを退所している。
「退所理由として会社側は、彼が怠慢で仕事にやる気がなかったことを上げています。ですが、実際には大澤さんのセクハラが大きく関係しているんです」(X氏)
取材班が大澤氏を直撃すると、ガックリと肩を落としながらも、「Aの素行が悪いため教育的指導の意味合いがあった。Aを辞めさせたくなくよかれとやった。彼から誘ってきた」と話した。
「僕みたいな人が出てほしくないので……」
一方のA氏には6月6日、仕事終わりの帰宅途中に話を聞いた。
——文春オンラインです。ワタナベンタの大澤さんから受けたセクハラの件についてお聞きしたい。
「……少し待って頂けますか」
A氏は立ち止まってしばらく黙っていたが、大きな溜息をひとつつくと、意を決したように話し始めた。
「正直もう忘れたいことなんですが、もう僕みたいな人が出てほしくないので……」
A氏はセクハラを受けていたことを認め、真相を語り始めた――。(#2につづく)
[via:文春オンライン]
https://bunshun.jp/articles/-/38318
帰宅途中のA氏を直撃 ©文藝春秋
「僕はもう事務所を辞めているし、本当は忘れたい過去なのです。が、これ以上、僕と同じような被害者が出てほしくない。何より大澤さんには、僕が何に傷つき、怒っているのかをわかってほしいです。
先にいうと、僕は大澤さんのことを恋愛対象として好きになったことは一度たりともありません。ただ、自分の芸能活動を大きく左右するプロデューサーとして見ていました。
正直、彼の話に合わせるように、まんざらイヤでもなさそうなLINEを送り、媚びていたことはあります。僕も悪いところがあったと思います。
大澤さんは僕ら若手からすると神様のような存在でした。
事務所スタッフは、みんな彼を『BOSS』と呼び、日々怒鳴られていました。普段、僕たちを怒るマネジャーも彼の前ではビクビクしていて、『大澤さんだけは怒らせるな』が口癖でした」
「『この人は怖い人だから媚びないと』って改めて思いました」
中性的なキャラクターで人気のあった細身のA氏は、おだやかな物腰で対応してくれた。
A氏は、そのキャラクターから周囲の誤解を招くことがあり、スタッフや共演タレントともトラブルになっていたのは事実だ。アイドルグループとして活動していたが、A氏自身は2018年冬頃から芸能活動を諦めることを考えていたという。
「メンバーともうまくいかず、マネジャーにグループを抜ける相談をしていたら、大澤さんが直接、『俺が管理、教育する』と言ってきて、LINE(の連絡先)を交換しました。最初はマネジャーを含むグループLINEで会話をしていましたが、徐々に個人間でのLINEメッセージが多くなりました。
最初はある先輩タレントを『クビにした』といった話があったりして、『この人は怖い人だから媚びないと』って改めて思いました。
自撮りの顔写真の画像を送ると、『かわいいね』と言ってくれるので、猫のように甘えるしかないと思いました。そうしたら『最近のAは少し好きかなぁ』って……」
「最近のAは少し好きかなぁ」
《マンションを使っていいよ》
2人のLINEでの会話は虎の絵文字と、猫の絵文字が多く使われた。虎は大澤氏、猫はA氏を意味していたという。
大澤氏に変化が現れたのは2019年の正月。A氏は大澤氏と1月1日から3日間で100件以上のLINEのやりとりを行っている。
「東京に遊びに行こうと思っていて、そのことを話したら、大澤さんが持っているマンションを使っていいよと。
僕が愛用するシャンプー『いち髪』も準備してあげるとか、お寿司をおごってあげるとか、優しい言葉が多かったです。ただバナナの絵文字を使ってきたり、『俺とひっついて寝たい?』とか、かなり露骨な言葉が入ってくるようになった。
僕も話を合わせていたのですが、何だかおかしな方向に会話が進んでいきました」
大澤氏とA氏のLINE ©文藝春秋
A氏に迫る一方で、大澤氏が送るLINEのメッセージには、所属タレントにセクハラをしていることの自覚と躊躇も垣間見える。
《うちのタレントだからちゃんと一線引かないとなのになぁ……》(2019年1月25日0時4分)
大澤氏とA氏のLINE ©文藝春秋
《これ以上仲良くなっても大丈夫なのかなぁ?(虎と猫の絵文字)》(2019年1月27日15時20分)
エスカレートする大澤氏のLINE
A氏は大澤氏に気に入られたい一心で話をあわせたという。すると、がぜん大澤氏のLINEはエスカレート。大澤氏はA氏に対する欲望をむき出しにするようになった。
《好きだよ(Aは)次いつ東京なんだろ キスしてひっつこぅ(中略)会いたい》(2019年2月2日3時56分)
《俺だけのAでいなよ 今日は寝る前のAの動画欲しいなぁ…》(2019年2月2日4時42分)
《振付Aの為にガッツリ変える Aの振付難しい変えてくれアピールが凄かったから(略)Aを中心とした振付にガラっとしろと●●(※振付師の名前)に指示しといた》(2019年2月15日9時31分)
LINEでのメッセージやり取りの中だけなら、話を合わせても実害はない。タレントとしての成功を夢見るA氏の中にも打算はあったという。
「この人に好かれていけば、もっと仕事が頂けるのかなと思うところもあった。今思えば馬鹿だったと思います。同時にグループの人間関係が嫌で、脱退も考えていて、大澤さんの権力を借りたいとも正直思っていました」
大澤氏のタワマンに招かれた
だが、メッセージのやり取りだけでは済まなくなってしまう。2月28日、A氏は大澤氏から本当にマンションに招待されたのだ。
大澤氏とA氏のLINE「最近のAの好きはどんな好きってことなん?」
2月28日、横浜市内でミュージックビデオの撮影を終えると、A氏は1人で大澤氏が準備した黒塗りハイヤーに乗りこんだ。
若手アイドルは電車移動、もしくは大型バンなどでの送迎が一般的だが、A氏への扱いは特別だった。不審に思ったスタッフに行き先を聞かれ、「大澤さんと会う」と答えると、現場には微妙な空気が流れたという。
「ハイヤーがマンションに着くと、大澤さんが待っていました。これまで見た事もないような高級なタワーマンションで、エレベータは凄い速さで東京の夜景が一望できる高層階に上がっていきました。
部屋に入ると大きなホールケーキとお寿司が準備されていました。ソファに座り、その日の撮影の話をすると、『ごめん、少し仕事が残っているんだ』『戻ってくる』と言って、大澤さんは僕をハグして、そのあとキスをしてきたんです」
マンションにはケーキが用意されていた
「こうなるだろうなと予測はしていた」
A氏はまだ20歳を過ぎたばかり。大澤氏が外出し、部屋に1人残された後、今後の芸能人生について思いをめぐらせたという。
「僕は小さい頃からハロプロやジャニーズが好きでアイドルに憧れていました。
売れるためなら、こういうことは乗り越えないといけないことだと思っていました。ドラマでも芸能界のこんな裏側は見た事があります。有名になるためにも頑張らないとって……」
後悔もあったが、もう後には引けなかった。すると外出先の大澤氏からこんなLINEが届いた。
《約束のキスしたからね》(2019年2月28日21時15分)
《いま戻ってる》(2019年2月28日23時00分)
「戻ってくるなり、大澤さんは1人でお風呂に行きました。その間、ソファに座ってスマホをいじって待ちました。お風呂から出て、髪を乾かしたあとの大澤さんは缶チューハイを片手に隣に座ってきました。やはり後悔がありました。
スマホで動画を見ていると、『A、かわいいね』などと囁かれ、下を向いていると、『眠たいの?』と聞かれ、『眠たい』と答えると、突然ハグをしてきました。
ただ、キスをした時からこうなるだろうなと予測はしていた。拒否はしませんでした。再びキスをしたら今度は舌が入ってきて、大澤さんが部屋の電気を消し、真っ暗になったところでソファからベッドに移動しました」
ベッドでアイマスクをつけたまま……
大澤氏はA氏の服を脱がせ、全身にキスをしてきたという。
「大澤さんは突然『蒸気でホットアイマスク』を渡してきました。
その時は、自分を労ってくれているのかなとも感じたのですが、アイマスクを着けた瞬間、大澤さんは『絶対外さないで』と言って、同時に『カシャッ』とフラッシュを焚いて写真を撮りました。
写真を撮られたとわかったとき、『ありえない!』と思ったけど、何も言えなかった……。
その後はアイマスクをつけたまま、股間をまさぐられました。何も見えないまま、横たわっていたら大澤さんが僕の口元にまたがって、『なめて』と自分の性器を押し付けてきた。
手で触ろうとしたら『手では触らないで』『口でして』と言われて……、されるがままに応じました」
風呂場にはA氏が当時愛用していた「いち髪」が用意されていた
「演技をしていたけど、惨めで、とてもつらかった」
大澤氏はA氏のズボンを脱がすと、再びカメラを向け、A氏の下半身を撮影しながら卑猥な言葉を発し続けたという。
「演技をしていたけど、惨めで、とてもつらかった。早く終わってほしいということだけを考えていました。
終わった後、ようやくアイマスクをとらせてもらい、そのまま添い寝の状態でしばらく話をしました。
『そろそろお給料上がるの?』『そろそろ契約書の更新がある』といった会話をしたように記憶しています。照明は暗いままでした」
午前3時、大澤氏はスーツに着替え、A氏を残し部屋を後にした。
A氏はひとまず解放されたことに安堵したという。だが、5分後に送られてきたLINEに青ざめ、自分がしてしまったことを悔いた。
《大好きだよ(中略)ずっとそばにいな》(2019年3月1日)
メッセージには、行為中に撮影されたあられもない姿のA氏の画像が添えられていたのだ–。
画像にはアイマスクをつけてベッドに横たわるA氏が写っている
大澤氏は「彼から誘ってきた」と回答
#3にて詳述するが、大澤氏は取材班の直撃に対し、A氏をマンションに招いた理由として、「Aを辞めさせたくなく、よかれと思ってやった。彼から誘ってきた」と回答している。
だが、A氏の裸を撮影し画像を送りつけた理由について聞くと、大澤氏は声をつまらせ黙り込んでしまった。
大澤氏は47歳、A氏は20代になったばかりの若者だ。芸能界での地位も権力も天と地ほどの差がある。大澤氏に言われるがまま、A氏が性的な要求に応じてしまったことを責めることは出来ないだろう。
それどころか、行為中の裸の画像を撮られ、見せつけられたA氏の恐怖はいかばかりだったか。
しかも、A氏が苦しんだのはこの日だけではない。大澤氏はその後も、プロデューサーという立場を利用して、仕事中でも構うことなくA氏の肉体を求め、卑劣なLINEはエスカレートしていく。(#3につづく)
[via:文春オンライン]
https://bunshun.jp/articles/-/38319
若手アイドルの裸を撮影、性的関係を持った
前稿#2の通り、2019年2月28日、A氏は大澤氏の別宅マンションに招かれ、プロデューサーと新人タレントという力関係の中で、大澤氏に抗いきれず、性的関係を持つに至った。
その際、大澤氏はA氏に目隠しをさせ、裸の画像を撮影。別れた直後、卑猥な言葉とともに、A氏にその画像を送りつけてきた。
A氏はその画像を見て青ざめた。何かあればこの画像を使って脅される、リベンジポルノのネタにされると考え、自分のしてしまったことを悔いた。翌日、A氏は友人にLINEを送った。
《目隠しプレイされたし ハメ撮りされたし まじ狂ってる!!!》(2019年3月1日、A氏から友人へのLINE)
A氏は大澤氏から送られてきた写真に驚き、友人に連絡したという。A氏は大澤氏からセクハラLINEが送られてくるたび、複数の友人に相談していた(2019年3月1日)
性的関係の3カ月後、ギャラが17万円もアップ
A氏の告白は続く。
「写真を撮られたのがあまりにも嫌だったからすぐに友達に報告しました。ですが、大澤さんには逆らえない。朝方、大澤さんから『今日から俺の彼女ってこと?』とLINEで聞かれ、イヤだと言えなかった。
そこからミルクやバナナの絵文字を隠語にして、ベッドの写真とともに『Aのミルクいっぱい出たね』『次 Aにゴックンだね』といった卑猥な言葉のLINEが頻繁に送られてきました。本当に気持ちが悪かった」
A氏は大澤氏に愛想よく返信を続けるしかなかった。すると、思わぬ形でその“成果”が出ることになった。
「とにかく大澤さんの機嫌を損ねないようにしていました。こうした頑張りの成果か、5月に事務所で給料の相談をするとすぐに上げて貰えたのです。
長い期間、月13万円だったのが、いきなり約17万円プラスになり、計30万円になった。ただ、17万円の振り込み元は事務所(ワタナベエンターテインメント)ではなく、なぜか大澤さんの個人会社『YESMAN』からでした」
大澤氏が経営する会社からA氏のもとに届いた支払調書
「関係を持っていたことの“お手当”かな」
A氏は事務所と月給制で契約を結んでおり、仕事のギャラはそれまですべて事務所から支払われていた。大澤氏の個人会社からの振り込みに驚いたという。
「ワタナベからの給料が上がると思い込んでいたので、まさか大澤さんの個人会社からお金を受け取ることになるとは思ってもいませんでした。
しかもそのお金が何に対するものなのかは今でもわからないんです。当時は大澤さんと関係を持っていたことの“お手当”かなと思ったこともありました」
しかし大澤氏は直撃取材に対し、「個人会社からAへ振り込んだのは、Aがレギュラー出演していた番組のギャラで、やましいものでは決してない」と説明している。
わいせつ動画を送り、仕事帰りのタクシーでも…
「お金を頂けるのはありがたいことですが、その代償として大澤さんの性的要求を許しているような気がして虚しくなりました。
セクハラも増えました。大澤さんは自分の股間をピクピクさせた動画を送ってきて、僕のも送るように言ってきました。
LINEだけでは満足できなかったのか、7月下旬、地方局での仕事の帰りのタクシーで前の席にマネジャーさんがいるのに、ゴソゴソと僕のズボンに手を置いて、股間をまさぐってきました。
僕は必死に手を繋いで誤魔化そうとしていたのですが、最後はズボンの中に手を入れてきて……。
途中マネジャーさんが後ろを向くと、大澤さんは何事もなかったかのように、紙袋を膝に置いて手を隠していた。その後もずっとまさぐってくるので、大澤さんの手を繋いで必死で食い止めました」
その日、A氏は駅でタクシーを降りると、大澤氏やマネジャーと別れたが、大澤氏からはすぐにセクハラLINEが送られてきたという。
《ミルク出させたかったなぁ》(2019年7月26日14時41分)
《今日は思い出してセルフでミルクだしてね》(2019年7月26日17時50)
職場でのセクハラ、わいせつ行為は他にもある。8月中旬、A氏は宣材写真撮影のためにグループメンバーと朝から目黒区内のスタジオに入った。
スタジオのトイレに連れ込み「太ももに性器を……」
「前日から《明日 なめて欲しいなぁ》などとLINEで言われていて、『今日は何かされるな』って本当に憂鬱でした。
その日、僕の撮影は早く終わったので、逃げるようにスタジオを出ようとしたのですが、出口で大澤さんに捕まりました。
もう気持ちを切り替えるしかなかった。“アイドルスマイル”で対応していると、大澤さんはそのまま僕を建物内の洋式トイレへと連れ込んだのです。
スタジオのトイレですよ! キスから始まり大澤さんの手が下の方に伸びてきて、股間を触られ、『大きくなってるね』と囁きながら穿いていた僕のガウチョパンツを脱がせてきて、大澤さんも黒のスウェットパンツを脱ぎました。
僕は下半身裸の状態で、大澤さんはシャツにパンツ。キスをしながら大澤さんは僕の性器を太ももにこすりつけた後、かがんで性器を舐め始めました。
とにかく、とにかくイヤだった。気持ちよくなんてなるはずがありません。それが伝わったのか、今度は唾液をつけた指を無理矢理お尻の穴に挿入してきた。最悪でした。
でも、この日の撮影は、僕はソロでも撮らせてもらって、優遇もされていた。これも大澤さんに好かれているからだとわかっていました。気に入られるために必死で演技をし、喘ぐようにしました。
5分くらいして、大澤さんがふと我に返って、『そろそろ行かないと』と行為を止めました。2人で急いで服を着てすぐにトイレを出た。トータルで20~30分くらいトイレにいたと思います」
大澤氏がトイレでA氏に酷いセクハラ行為をしていた最中、スタジオでは大混乱が起きていた。
マネジャーとA氏のLINE。撮影時は大澤氏がメイクや衣装などを最終確認するため、大澤氏不在だと撮影が進まないという
「夢を叶えるためにはマクラも仕方ないと思った」
「大澤さんは携帯電話をスタジオに置いてトイレに籠もっていたわけです。しかし、スタッフからすれば、最終的にOKを出すプロデューサーの大澤さんがスタジオから消えて連絡もつかな句なってしまった状態です。
他のメンバーの撮影は完全に止まってしまったようでした。僕のところにも何件も電話が来ていて、『一緒にいなかった?』とムチャクチャ勘繰られました。
大澤さんは詫びることもなく、現場を取り繕ったそうです。僕には《バナナをスリスリ気持ちよかったね》《今日は後ろも触ってみた》って、またLINEが……。
こういうことが全部イヤでした。それでも条件反射で自分の気持ちと反対のLINEを返している。そんな自分のこともイヤになりました」
しかし、A氏はこの状況でも“媚び”に徹することをやめなかった。
「周囲からも大澤さんとの関係を不審がられ、精神的に病んでしまったこともありました。それでも僕には、憧れのアイドルに少しでも近づきたい気持ちや有名になりたい気持ちがあった。
夢への一番の近道はとにかくプロデューサーに気に入られることだと思っていたんです。だから“マクラ(枕営業)”的な言動も仕方がないと思っていました」
A氏は「はたから見たら絶対マクラだって思いますよね……」と当時を振り返る
ヒートアップしていく大澤氏とA氏のLINE。DROPとは性行為に使うローションのこと
某先輩アイドルも大澤氏に水着写真を上納
A氏が「仕方がない」と考えてしまった理由には、別の出来事もあった。
「大澤さんとLINEをしていると、たまに先輩人気アイドルの方が大澤さんに送った画像を、大澤さんが僕に転送してくることがありました。
なかには水着姿を送っている人もいて……。やっぱり芸能界って、こうやって生きていくんだ、と思ったんです」
とある人気女性アイドルから送られてきたという水着姿の写真
大澤氏のLINE「Aのさっきのだと癒しが70%だった」とA氏にも写真送信を催促するような発言も
直撃取材に大澤氏は「教育的指導の意味合い」
A氏が大澤氏に送ったLINEを見ると、恋人のような好意的な返信が目立つ。これが大澤氏のセクハラに拍車をかけたことは否めないだろう。
だが、絶大な権力を握るプロデューサーの大澤氏が若手タレントに手を出すこと自体、そもそも許されざる典型的なセクシャルハラスメントである。
トイレでの性行為のあとも、A氏は友人に連絡し、大澤氏からのセクハラを相談している。「辛かったけど、この時は笑いのネタにするしかありませんでした」(A氏)
まして、大澤氏がプロデュースする、ある地方アイドルは警察主催の「自画撮り被害防止」のキャンペーンに協力をしており、広報活動にも積極的に参加している。
A氏の裸の画像を撮影し送りつけることが、どれほどA氏を恐怖させるか、どれほど罪深い行為であるかは、大澤氏もよく理解しているはずだ。
大澤が自身の下着を見せた画像をA氏に送ることもあった(2019年9月25日)
A氏との関係について、大澤氏は取材班の直撃に肩を落とし、次のように話した。
「自分は、Aがこれまで(仕事先で)トラブルを起こしていたので教育的指導の意味合いでやりました。タワーマンションに呼んだのは、Aを辞めさせたくなくて、よかれと思ってやったことです。
あそこは知人から借りたマンションで私の所有物ではありません。(キスなどは)彼から誘ってきました。セクハラだと指摘された私のLINEの文章は、Aを辞めさせないため。管理するためです。
彼は精神的にも病んでいて、私たちが支えてあげなくてはいけなかった。そもそも自分は男性に対して性的興味をもっていません」
だが、A氏の裸を撮影し画像を送りつけた理由や、タクシー車内でのセクハラ、スタジオでのわいせつ行為に関して聞くと、大澤氏は声をつまらせ、黙り込んでしまったのだ。
A氏は「二度とお会いしたくない」
A氏に、大澤氏の回答を伝えると大きな溜息をひとつつき、こう話した。
「僕は大澤さんのことを恋愛対象だと思ったことは、一度だってないです。
逆らえない立場(プロデューサー)なので、話を合わせたり媚びることはしていましたが、本音はリアルタイムで友達に報告しています。あのようなことが仕事上の関係の中で許されるのでしょうか」
6月10日、大澤氏が常務取締役を務めるワタナベエンターテインメントに、大澤氏がA氏をマンションに泊めたことや性的な関係を持ったこと、わいせつなLINEを送ったことについて事実確認を求めたところ、担当者は「把握しておりませんでした」と回答した。
2019年5月からA氏に支払われていた金銭については「A氏(書面では本名)のPR出演料として支払われたものであり、正当な業務に対する対価の支払いです」と説明。
また、一連の問題について社としての見解を問うたところ、「事実関係を把握するために調査委員会を立ち上げますので、現段階では回答を留保させていただきます」とした。
A氏はすでにグループを脱退し事務所も退所している。現在フリーで芸能活動をしているA氏だが、大澤氏とは「二度とお会いしたくありません」と身を震わせていた。
[via:文春オンライン]
https://bunshun.jp/articles/-/38328
ワタナベエンタ常務取締役 大澤剛氏
ネットの反応
・リベンジポルノか
・「したい」って言ってるしw
・ハラスメントじゃないんだよなぁ…
・大澤っておばさんだと思ってたら男かよ
・男の娘?
・ほぼ合意の行為じゃねえかw
・両思いだな
・相思相愛
・ばなな同士!
・純愛だね
・未成年とかじゃなければなんの問題もないな
・嫌々じゃないだろ
・完全に誘ってる
・痴情のもつれかな
・この男の子も、口軽いし逆にこわいわ
・双方ガチホモなら問題ねえな!
・ジャニの専売特許ではないんだな
・ショタで芸能に顔が利くならジャニの後継者にうってつけだったやん
・なべプロ(隠語)
・またトイレ!
・渡部が盛上がってるから驚かない
・あのさー渡部の件が落ち着いてからやれよ
・ジャニーズと同じくマスゴミ総出でスルー
・1年間も楽しんどいて別れたら売るとか最低なホモ
・A氏と言われる方のLINEのメッセージもだいぶ酷くないですか?片一方の問題じゃないと思うんだけど。
・枕と承知でやっといて、後からセクハラというのはさすがにどうなの?
・膨らませて有利な立場に立とうという意識もありそうでなんか納得出来ない
・こういうことがあったときは我慢しないで他の人に言うべき。次々とこうされたと行為が増えるまで我慢しないで良いんだよ
・ゲイの肥やし
・蒸気でホットアイマスクプレイ、新ジャンルとしてはいいじゃない
・志尊君と山田君も巻き添えになってない・・・?
>もらい事故w
・LINEの内容見ると、むしろ被害にあったって言っている方が積極的なような…
・売り出してもらおうとする下心込みで付き合ったのに、最終的に切られたので、報復したように見えてしまった。
・西岡のちんぽ舐めたいとか、これもうノンケやん
・手を出すなっていうほうが無理
・水着写真は大家志津香 たぶんこの水着だな
>大家の流れ弾被弾笑える
・ナベプロの若手俳優や男性タレントって前から突然事務所やめて引退とかちょくちょくあるよな まさか…
・JUNONボーイからモデルしてた知人が男性に口説かれるのが苦痛で辞めたって言ってたな
・舐めさせられたのにミルク出しちゃってるからなぁ…
・なんで全部読んじゃったんだろう…
・女性アイドルということになりませんか?
まあ弱い立場の人間が喰われて、強い立場の人間が都合よく性搾取をする。この大澤氏のお気に入りの所属タレントは男女とも喰われているようにも見えてくる?大澤氏のようなバイ(両刀使い)?はAIDSや性病など媒介しやすいから、検査受けてほしい。AIDS感染者多いのも、無自覚的に男女と性的接触行う者が多いからだろう?
杏、ささききなどものそうだが、大きな牙城を崩す為の布石を打ってる感じもする。
一転突破の虎口は果たして、どこなのだろうか?
実に興味深い。