事務所、痛恨のミス?
12月3日、お笑いコンビ「アンジャッシュ」渡部建(48)の謝罪会見が開かれた。1時間39分の“フルボッコ会見”をご覧になり、「自業自得」と溜飲を下げられただろうか、「これではイジメだ」と不快に思われただろうか。
民放キー局の関係者が、「私は渡部さんを擁護するつもりも、批判するつもりもありませんが……」と前置きして言う。
「AbemaTVやTBSニュースといった一部のネットメディアは、謝罪会見を生中継しました。少しでも視聴されたなら、違和感を覚えた方も多かったのではないでしょうか。
渡部さんは会見早々でノックアウトされました。にもかかわらずゴングは鳴らず、サンドバッグ状態が延々と続きました。
『水に落ちた犬を打つ』は中国の諺で、『負けたが降参していない悪人を更に追い打ちをかけてやっつける』という意味ですが、まさにその通りの状況だったと思います」
キー局関係者は「芸能史上最悪の謝罪会見」と断言。渡部の受け答えなどに問題があったとしても、「それよりも大きかったのは事務所が対応を誤ったことでしょう」と指摘する。
渡部はプロダクション人力舎に所属している。
設立は1977年。創業者の故・玉川善治氏(1946~2010)は青森県に生まれ、地元の中学を卒業すると集団就職で上京した。
自動車部品を製造する会社に勤めた後、バーテンダーや看板書きなど職を転々。19歳の時に芸能事務所に入ったという、まさに“立志伝中の人”だ。
これまでに輩出した芸人は錚々たる名前が並ぶ。柄本明、ベンガル、高田純次などが所属した劇団東京乾電池。大竹まこと、きたろう、斉木しげるのシティボーイズ、マギー司郎、竹中直人、ヒロミがリーダーを務めていたB21スペシャル――という具合だ。
「人力舎は芸人想いの事務所として知られています。アンタッチャブル、オアシズ、おぎやはぎ、東京03、と現在も売れっ子が、居心地良さそうに仕事をしています。
しかし玉川さんが10年に亡くなり、ご子息が後を継がれましたが、危機管理の対応に慣れていなかったということでしょう」(同・キー局関係者)
現場管理能力の欠如
人力舎の不手際を指摘する記事は、いくつか配信されている。ご紹介しよう。
《カメラマンの場所取りは、16時から配布する整理券順としながら、周囲の迷惑になるとの理由で16時前に会場には並べず》(日刊ゲンダイ)
《17時半に会場に通されてからも、マイクが1本だけだったり、ACアダプターがテレビクルーの分だけでいっぱいになってしまうなど不手際が目立った》(同前)
《司会進行はおろか所属事務所であるプロダクション人力舎のスタッフは渡部のマネジャーの他はわずか1人で、会見全体の流れを把握していない会場スタッフが報道陣を案内するなど混乱も目立った》(ENCOUNT)
《会見後に報道陣に対応したプロダクション人力舎の佐藤憲専務は「弊社にとってこの規模の謝罪会見は初めての事態。スタッフは14、5人で広報もいないので、今後考えていかないといけない」と話した》(同前)
『めちゃ×2イケてるッ!』に出演した人力舎玉川社長[2013年]
文春インタビューも逆効果
会見ではレポーターから「このタイミングで謝罪会見を開いた理由」を訊かれた渡部は、週刊文春のインタビューで謝罪したことで「収束するのでは」という考えがあった、と明かした。
この記事は週刊文春の7月2日号に掲載されたが、ネット上では文春オンラインが6月24日に配信した「『今でも妻を愛しています』渡部建が独占告白」で“予告編”を読むことができる。
この記事を読んで驚くのが、冒頭に紹介された発言は渡部ではなく、《取材に同席した所属事務所「人力舎」の玉川大社長》だったことだ。社長の発言を紹介する。
《渡部が直撃取材を受けたとマネージャーから聞いて、(不倫スキャンダルを起こした)他の方々がやってきていることと同じようにするしかないと思っていました。
芸人だからいじられて、なんなら(相方の)児嶋一哉が『俺じゃねえよ!』と言うとか、いろんな形を想像していた。
その後、事務所に紙(質問状)が届き、『多目的トイレ!? えっ、これ気持ち悪ぃじゃん。種類が違うじゃん』って考えを改めたんです。それで自粛という形に腹が固まった》
前出の民放キー局の関係者は、これに違和感を覚えたと言う。
「そもそも事務所の社長が同席するというのが異例すぎますし、社長の発言自体、頓珍漢なものだったと言わざるを得ません。
社長のコメントを読んで、『これなら渡部を許してもいいかな』と思った読者は誰もいなかったでしょう。とてもではありませんが、危機管理ができているとは思えません」
男性レポーターの不在
では、謝罪会見の効果を最大限に高めるためには、どのような対応が必要なのだろうか。
「当然ながら、謝罪会見は事務所が仕切ります。どんな番組の、どういうレポーターが来るか、事前に把握する必要があります。
そして事前に、『不倫は犯罪ではありません。そのことを踏まえて、ひとつよろしく』といったような、ちょっとした脅しも入れるもののです。しかし、こういうことを前もってやっていたのかどうか……」
リポーターが女性だらけになってしまったことも、やはり人力舎が現場をコントロールできなかったことを示しているという。
「不倫問題ですから、女性レポーターは正論でバンバン追求します。渡部さんは言い逃れが苦しくなります。実際、会見はそのようにして進みました。
しかし、亡くなった梨元勝さん(1944〜2010)、福岡翼さん(1940〜2019)、須藤甚一郎さん(1939〜2020)といった方々は、追求の舌鋒も鋭かったですが、どこかで事務所に“忖度”してくれて、笑いで会見の雰囲気を和ませてくれたりしたものです。
いまでも高い知名度を持つ男性レポーターが活躍しています。せめて1人でもいいので、事務所が頼んで会見に出席してもらったら、また違った雰囲気になったと思います」
危機管理の成功例
危機管理に成功した芸能人もいる。原田龍二(50)は、不倫を報じた週刊文春の発売日翌日に謝罪会見を開き、ひたすら謝り続けた。
袴田吉彦(47)は17年1月に週刊新潮が“アパ不倫”を報道。当初は沈黙を守っていたが、9月に離婚を発表すると、「ダウンタウンDX」に出演した。
浜田雅功(57)が不倫の現場だったアパホテルの「ポイントを貯めていたのは本当か」と質問し、袴田が苦笑しながら認めた場面は大きな話題となった。
「謝罪するならなるべく迅速に。引き延ばしたなら、何か世論を納得させる演出が必要になります。
渡部さんと並ぶくらい酷かったのに、東出昌大さん(32)の謝罪会見があります。2人に共通するのは会見が開かれるのが遅く、世論が納得する点が1つもなかったことです」
とはいえ、民放キー局の関係者は「原点に戻れば、渡部さんの行為は警視庁や検察が捜査した犯罪ではありません。ひき逃げ容疑で逮捕された伊藤健太郎さん(23)とはレベルが違います」と言う。
[via:デイリー新潮]
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12070557/
ネットの反応
・会見した意味ねーな
・袋叩きにされるための会見だったのに何いってんの?
・副音声におぎやはぎが必要だった
・渡部が撒いた種だろ。虐めだ?知らねーよ
・準備不足は事務所の責任もある
・文春独占インタビュー記事から時間があったのに会見の段取りとか想定をしてなかった人力舎
・至れり尽せりの取材環境を整えてくれなかったから意地悪してやれ!ってこと?
>圓楽なんて手土産渡してたからな。なんだかなー。
・取材陣が好きか嫌いかは別にして彼らに花を持たせて気持ちよくさせれば必ずトーンはマシになるから損得勘定だと圧倒的に得。そのための記者会見なんだから営業接待と一緒だよ。
・謝罪も芸能活動の一環。ただ平謝りするだけじゃ芸がない。
・渡部、人力舎共々世間の炎上は一過性でバカだからすぐ忘れるだろうと高を括っていたんだろうな
・取材用の電源とか取材側が用意するべきでは?
>取材「してもらう」会見だから主催者用意が常識 事件取材などは当然取材陣が自前で用意
・いくら事務所が頑張ったところで復帰なんて無理
・渡部が慰謝料全額自分で払いましたとドヤ顔で言ってたのに、直後に事務所が肩代わりしてるとバラされてたな
・もう完全終了 逃げまくってなんとかなると思った浅はかさが全てを台無しに
・児嶋も呼んで、至極のすれ違いコントで会見するの、見たかった。
・人力舎も若手が育たないね。ぬるま湯が今の若者には逆効果なんじゃなかろうか。
・芸人にとって居心地がいいって、仕事とってきて芸人の金と時間の管理を最低限やる以外は何もしない(できない)緩い(いい加減な)事務所ってことでしょ
>その代わり何かあっても自己責任
・柴田の時もやらかした
・渡部はマヌケな人力舎を辞めたくても賠償金を肩代わりしてもらった以上、首根っこ掴まれて一生奴隷だな
・サンミュージックもホリプロも二世が駄目
・渡部がボコボコすぎでバツが悪くなった連中が矛先を事務所に変えました
>笑ってはいけないお蔵と今回の会見でトドメ刺した責任の押し付け合い始まったんやろな
・人力舎って会社自体が小さいからな 大手みたいに圧力かけることも何も出来ない
・売れるとマネジメント難しいから他事務所に行けがモットーだった
・リポーターが自分ら側が絶対的正義で世間も味方してくれてるっていう勘違いが、見てる側には不快感しか残らなかったあの袋叩き劇に繋がったんじゃないかな
・渡部叩きたい人しか渡部の会見に興味ないからそりゃこうなるって有吉の意見が的を射ていると思うわ