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タブーに挑戦した小倉智昭【追悼】相撲協会からの圧力で番組終了のピンチ!ネット史に残る偉大な存在?

とくダネ!での小倉智昭
『とくダネ!』小倉智昭

生前語っていたメディアへの圧力

12月10日、フリーアナウンサーの小倉智昭さんが前日に亡くなったことを、所属事務所が発表した。77歳だった。

小倉さんは生前、『とくダネ!』(フジテレビ系)の司会を中心にキャスターやフリーアナウンサーとして活躍したが、2016年に膀胱がんの治療で一時休養。

のちに復帰するも、21年には肺に転移し、昨年には腎盂がんも発覚していた。

小倉さんといえば、歯に衣着せぬ発言で知られ、週5日という放送頻度もあって特に『とくダネ!』内では物議を醸すことがしばしばだった。

それが炎上やトラブルにつながり、番組内で謝罪したこともあったが、圧力で番組終了を取り沙汰されるほど“最大のピンチ”だったのは、日本相撲協会とのいざこざだ。

『とくダネ!』最終回の21年3月26日、番組は年表とともにその歴史を振り返っていき、小倉の奔放な発言による“舌禍”を紹介。

元フジテレビの笠井信輔アナが「僕が覚えているのは、とある団体が小倉さんのコメントにクレームをつけてきて…」と切り出すと、小倉さんは「日本相撲協会って言えばいいじゃん!」とぶっちゃけた。

笠井アナは「それ言っていいんですか!?」と苦笑したが、小倉さんは「だって事実だもん(笑)」とここでも奔放さを披露。

笠井アナは「東スポにも『小倉降板』って出て、この番組終わったなって思ったのはその時」と、番組の打ち切りさえ覚悟したことを明かしている。

このエピソードは、後にさらに詳しく語られている。

番組内で圧力をバラしながら謝罪

番組終了から2カ月後、小倉さんは『とくダネ!』を振り返る週刊誌のインタビューで、相撲協会からの圧力について語っていた。

《最大のピンチというと、日本相撲協会とやりあったことを思い出します》

《09年、横綱だった朝青龍がケガから3場所ぶりに復帰するというテーマを扱った時のことです》

《今場所はどうなのか、という話の中で僕は当時、話題になっていた講談社と相撲協会の「八百長裁判」にひっかけて「星が買えればいいのにね」と言った》

と自身の発言を振り返った。

そして、《そうしたら相撲協会の広報部長、当時は元横綱千代の富士の九重さんがやっていたのですが、えらい剣幕でフジテレビに怒ってきまして》と暴露。

フジテレビが謝罪を求めてきたので《なぜ謝罪するのかも含めてきっちり言わせてもらうけど、それでもいい?》と聞いたところフジテレビは「それでいいです」と。結局、番組では、

《相撲協会から抗議があり、謝罪しなければ今後、大相撲の映像は一切貸さない、と。フジが勧進元をしている大相撲トーナメントもやらせない可能性がある、と。そこまで言われたら謝らないわけにはいかないでしょ》と話したのだとか。

すると、視聴者の非難の矛先が相撲協会に向かい、抗議の電話が殺到してしまったという。

これで遺恨が生まれたのか、18年1月5日にも、小倉さんは当時の貴乃花親方に理事解任・2階級降格の処分を決議した日本相撲協会を「日本不毛協会」と揶揄。捨て身の皮肉を放ったのだった。


東スポ1面トップ[2011年8月31日]

紳助援護でまたピンチ

「小倉さんは11年、島田紳助氏の引退に際し、原因となった暴力団との交際を『皆さんの周辺でも、知らないうちにそういう人が解決してくれるってことは起こるはず』などと紳助氏を擁護。

公共の電波で反社を容認したと大問題となり、2日後の放送で謝罪しました。

他にも、番組存続にかかわるさまざまな失言をしてきましたが、その小倉さんが『日本相撲協会を怒らせたのは最大のピンチだった』と語る辺り、同協会の闇がうかがえますね」(フリージャーナリスト)

今では自主規制や忖度で、率直な発言をするキャスターもいなくなってしまった。

小倉さんの逝去は、テレビ界にとって一つの区切りといえるかもしれない。

[via:週刊実話]
https://weekly-jitsuwa.jp/archives/20104

とくダネ!スタート当時の司会陣
『とくダネ!』スタート当時の司会陣。左から笠井信輔アナ、小倉、佐々木恭子アナ[1999年]

ネット史に残る偉大な存在?

12月10日に逝去した小倉智昭さんを惜しむ声が止まない。生前の功績を称える声も多く、一部では「小倉さんがインターネットの歴史に残る人物だったのでは」との評価が相次いでいる。

小倉さんを語る上で欠かせないのが、ネット黎明期である2003年、突如駆け巡った“フェイク動画”だ。

当時、まだ動画サイトも「ディープフェイク」という言葉もない中で、この動画は大きなインパクトを残すことになる。

「小倉さんが司会を務める『とくダネ!』(フジテレビ系)のOPトークで、カツラを落とす動画が拡散されたのです。

もちろん、これは合成された偽物。実際には放送されていないフェイク動画ですが、当時の『東京スポーツ』で報じられるほど話題になりました」(芸能ジャーナリスト)

この動画は小倉さんを象徴する映像として、その後もネット上で拡散され続けるデジタルタトゥーのようになってしまい、ハリウッドザコシショウがものまねするなど、お笑い界でもネタにされた。

「いわば、小倉さんはのちに世界中で問題になるフェイク動画の被害に遭った先駆け的存在といえる。これは、動画サイトで文化のひとつとなる改変動画においてもそうで、今日のネットカルチャーに影響を与えたといえるでしょう」(サブカルライター)

【例の動画】

 
20年前からフェイク動画の被害に

訃報に際し、SNSでは同動画とともに追悼文を投稿する不届きなユーザーが続出。

しかし、これが却って小倉さんがネット文化に与えた影響の大きさを示しているとして、長年のネットユーザーからは、

《「ネットのフェイク動画史」を作るなら、年表に太字で載るレベルで、フェイク動画の存在を世に知らしめた人にもなったよね小倉さん》

《ヅラが落ちるフェイク動画が出回ったけど、誰がどう作ったんだ 当時を考えると無駄に技術力あったと思う》

《おはようございますと頭を下げた瞬間、ヅラが落ちるやつ、フェイク動画の走りだったな…》

《すんごい昔でまだ動画投稿があまり一般的じゃない時期にこれだけ凝ったフェイク動画を作ったのがすごいんだよな》

など、その偉大さが改めて評価されている。

「ここ最近のAIの発達は弊害も招いており、各国の指導者が問題発言をする偽の動画が拡散されるほか、著名人を騙った投資詐欺広告に使われている。

しかし、小倉さんは20年も前からフェイク動画の被害に遭っていたわけです」(前出・サブカルライター)

パソコンサンデー 小倉さん
1982年から1989年まで続いた『パソコンサンデー』での小倉さん

小倉さんといえば、インターネットどころかパソコン通信すら普及していなかった80年代に、パソコンやプログラミング、ソフトウェアなどを紹介する情報番組『パソコンサンデー』(テレビ東京系)の司会も務めていた。

アーリーアダプターとしていち早くPCやネットの有用性に気づいていたが、『とくダネ!』ではネットの意見やネット犯罪に厳しく、敵意すら感じられる発言も多かった。

「『パソコンサンデー』時代の『PC・ネットは明るい未来の技術』という思考から、フェイク動画被害を経て、『人々の憎悪を剥き出しにする危険なもの』という風に、小倉さんの中でイメージが変わったのかもしれません。

しかし、現在こうした認識は世界中に広まり、先進国ではSNSを法律で禁止する国も増えていますから、小倉さんはこの分野で相当な先見の明があったと言えるのでは」(デジタル専門誌編集)

ある意味で、小倉さんはネットに愛された人生だったのかもしれない。

[via:週刊実話]
https://weekly-jitsuwa.jp/archives/20104

大村正樹氏と小倉さん
大村正樹氏と小倉さん

とくダネ盟友に託したメッセージ

小倉さんが長年司会を務めたフジテレビ『とくダネ!』でリポーターを務めたフリーアナウンサー・大村正樹(57)は同日、カンテレ(関西テレビ)『旬感LIVE とれたてっ!』にリモート出演。小倉さんから託されたメッセージを伝えた。

小倉さんは2016年5月、膀胱がんを公表。当初は膀胱を温存しながら完治を目指し、免疫療法を受けるなどした。しかし18年、大量の血尿が出たため同年11月末に膀胱の全摘手術を受けた。

21年には肺に、23年には腎臓への転移が見つかり、その後も腰椎、骨盤、髄膜などに転移。12月4日、医師から治療の手だてがないことを告げられ、愛する自宅に戻り、4日後に亡くなった。

医師から治療の手だてがないことを告げられたと小倉さん
生前「男性機能を失うことへの恐れが、治療の決断を遅らせてしまった」と語っていた

大村は「16年春に(がんを)宣告され、セカンドオピニオンまで受けて、それ以外の治療を選んで…民間療法という形で随分お金を投じた。

それによって2年半遠回りをしたことを…本人は『やっぱりお医者さんの言う(勧める)治療、標準治療を受けていたら、俺の人生変わったかも』と話されていた。

『何かあったら大村の口から伝えてくれ』と」と、小倉さんから託されたメッセージを伝えた。

[via:デイリー]
https://www.daily.co.jp/gossip/2024/12/16/0018451500.shtml

闘病中の小倉さんと笠井アナ
闘病中の小倉さんと笠井アナ

電話で「諦めたよ」

9日に膀胱(ぼうこう)がんのため都内の自宅で亡くなった、小倉智昭さんの後を追い続けてきた“一番弟子”フリーアナウンサーの笠井信輔(61)が、日刊スポーツの取材に思いを語った。

「感謝、ありがとう…それしかない」。

その言葉の裏には放送人、そして人間として受けた、たくさんの“宝物”があった。

小倉さんは、亡くなる2日前の電話で「諦めたよ」と口にしました。それは絶望したわけじゃなく、踏ん切り、決断…覚悟だったと思います。

奥さまが、医師から数日か数週間の命と言われ「望んでいることだから伝えます」と告知すると、受け止めて「(家に)帰ろう」と言い、先生に「頑張らなくていいですよ」と伝えたそうです。

どれだけ自分のために医療従事したか、事細かに分かっていたから…。

視聴者がどういうマインドでいて、思っていても言いにくいこと…政治や世の中のここが間違っているとズバッと言えた人でした。

例えば事件があって、容疑者がとてもきれいだと、VTRを終えると「容疑者は独身ですか?」と聞いてくる。事件の本質でなくても視聴者が知りたい、興味のあることを追求しました。《後略》

[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202412100001162.html

追悼 小倉智昭

ネットの反応

・相撲協会への逆ギレ謝罪、あったなぁ、痛快だった。
・あの大相撲発言の釈明の放送回は未だに覚えてますよ。小倉さん、神妙な顔して番組を降りる覚悟までできてる、とまで言ったんじゃないかなあ。結局番組は降りなかったけどねw
 >「責任を取れというのであれば、いつでもこの番組の司会をやめさせてもらって結構です」
・全ての力士がそうしているわけでは無いでしょうが、だからこそ協会は「サンクチュアリ」を完全無視してるわけでね。
・最期は自宅で家族に看取られてって、いい死に方だよな。
・1ヶ月前までテレビでピンピンしてたな
・手立てがない ってそんな寸前で言われるもんなのかね…
・え?標準治療やってなかったのかよ
・男の膀胱癌、女の乳癌は判断を狂わすんかな
・金を持ってるってのも良し悪しだな。まぁ標準治療で延命できてたかは誰にもわからないが
・ジョブスもコレやな
・追い詰められると都合の良い解釈をしちゃうもんなんだな。
・有名人のガン公表だと利用しようと群がる連中も居るんだろうな。
・金持ちは選択肢が多くなる。高い民間療法の方が良く見える。
・「民間療法」なんて言い方するからいけないんだ「未検証療法」とか「ニセ医療」とか「根拠なし方法」と呼べ
・最初に全摘しておけばって言ってたな
・喫煙と膀胱癌って関係あるんだよね
・ヘビースモーカーだったからな
・膀胱ガンの原因はタバコの吸い過ぎ 松田優作もこれで逝っちゃった
・あと数週間で死ぬって継げられた時ってどういう気持ちになるんだろうな
・今まで数々の有名人の訃報でメシ食ってきただろうけど、最後は自らがネタ提供する側に(・へ・)
・テレ東出身のアナウンサーで成功した人、田原総一朗と小倉智昭しかいない説
・かぶって出棺するのかそこだけが気になる
・カツラのハプニング映像を初めて見た時は大笑いした。秀逸な偽動画を本物と思っているバカが一定数いるのも面白い。
・抗がん剤飲んでも髪は抜けなかったみたいだな
・ご冥福をお祈りします

【オヅラ VS 太田】

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コメント

  1. 1
    名無しさん 2024/12/17 20:17

    事業規模を収縮して高収益の分野に集中するつもりかな
    低レベルの配送業者増えてるし、サービスの質が向上すれば差別化図れるね

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