東京都新宿区高田馬場の路上で3月11日、動画配信者「最上あい」こと佐藤愛里さん(22・多摩市)がライブ配信中に刺殺された事件。
警視庁が殺人未遂で現行犯逮捕した高野健一容疑者(42・栃木県小山市)が「借金までして250万円もの貸し付けをしたのにいっこうに返してくれなかったから、犯行を決意した」と動機を供述していることがわかった。
集英社オンラインはこの供述を裏付けるような2人の借金を巡るLINEでのやりとりを入手、深刻な金銭トラブルの詳細が浮き彫りになってきた。
「最上あい」に総額約250万円を貸していた高野容疑者
「高野容疑者は2021年ごろに佐藤さんの動画配信を見たことから知り合いになったようです。
3年ほど前には佐藤さんから『バイト先に財布を忘れて手持ちがない』などの理由でたびたび借金を申し込まれ、総額約250万円を貸し付けたのに返済がなく、ついには貸金返還請求訴訟に踏み切った。
しかし、裁判に佐藤さんが現れなかったことで高野容疑者の勝訴が確定したものの、その後も佐藤さんからの返済は一切なかったようです。
こうしたトラブルもあって佐藤さんはライブ配信を休止していた時期もあり、配信アプリ『ふわっち』の公式プロフィールには『転生して復活しました』と再開をアピール。
3月11日には『3.11山手線徒歩1周』のタイトルでライブを開始し、生配信で居場所を特定した高野容疑者が線路沿いの住宅街で佐藤さんをメッタ刺しにして殺害したという流れです」(社会部事件担当デスク)
こうした2人の関係性を裏付けるようなLINEのやり取りは生々しく、高野容疑者がじわじわと恨みを募らせていった様子が手に取るようにわかる。
2022年9月8日(木)19時2分〜
<申し訳ないんだけどさ、昨日日雇いバイト行った先に財布忘れちゃってまじ手持ちない状態だからちょいお金貸してほしいんよね。明日か明後日取りいくときに返すから>(佐藤さん)
<家にあったキャッシュカードに振り込んで欲しいの、出来れば今>(同)
<いくら必要??>(高野容疑者)
<数万いける?明日も取りに行けるのかくじつじゃないんよ>(佐藤さん)
<かえせても明日の夜か明後日だけど大丈夫?>(同)
2022年9月14日(水)0時25分〜
<ねね、もう2万送ってくれん>(佐藤さん)
<いま??>(高野容疑者)
別の日には、飲み代で生活費がなくなってしまったと、金を無心。
2022年9月17日(土)3時2分〜
<今日さ 私のキャバのグループの一番偉い人の誕生日で 圧とかてか、半強制的に10万のシャンパン開けてきちゃった>(佐藤さん)
<マジかw>(高野容疑者)
<生活費ってやつほんとなくなった、まじでごめん。>(佐藤さん)
2022年9月24日(土)6時41分〜
<もう頼まないから5万だけおねがいしていい?>(佐藤さん)
<ちと待ってね>(高野容疑者)
<うん、、>(佐藤さん)
<5万ならいけそ>(高野容疑者)
<ありがとう、>(佐藤さん)
佐藤さんからの小刻みな借金の申し込みに対し、高野容疑者が丁寧に対応しているのがわかるやり取りだ。
そして画像からは日付はわからなかったが、こんなLINEのやり取りもあった。
<時間かかると思うけど絶対返すから100万かりたい>(佐藤さん)
<わかった>(高野容疑者)
<口座の情報ここに乗せな>(同)
<ゆうちょ銀行○○○○○○○○サトウアイリ>(佐藤さん)
高野容疑者は後にこの間の佐藤さんとのやりとりを、知人に相談する形でこんなメッセージを送っている。
3ヶ月位の間に、財布忘れた
↓
キャバの一番偉い人の誕生日で圧でシャンパン入れた
↓
お姉ちゃんが彼氏と給料前借り状態でいなくなった
↓
元彼に貸したお金返せと脅されてる
↓
お姉ちゃんがホストで売り掛けしてたお金を払わないとデリヘルで働けと言われている
↓
吐血してガンかもしれない、家出中だから家を借りるお金がほしいって流れだたwww
高野容疑者が佐藤さんに用立てた250万円の原資については、知人と以下のやり取りがあった。
<150は自分のお金 残り100は毎月返すからって借りてって言われて借りたお金>
<最初50万っていっててもう50万って2社に借りたんかな>
警察の調べに対して「貸した金を返してもらえなかった」と供述している高野容疑者は、貯金を取り崩しただけでなく、消費者金融から借金もして金を工面していたようだ。
[via:集英社オンライン]
https://shueisha.online/articles/-/253350
賃金等返還請求訴訟の書類
生々しい裁判記録
高野健一容疑者が犯行動機として供述している金銭トラブル。
宇都宮地方裁判所栃木支部には、2023年12月、「原告・高野健一」「被告・佐藤愛里」として、「被告は原告に対し、2,514,800円及びこれに対する令和5年12月8日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え」と命ずる判決の記録が残っている。
そして、同裁判所で閲覧できる記録には、ふたりが出会った経緯も綴られていた。
〈原告は、令和3年12月ごろ、被告が配信する動画で被告を知り、同人に対して連絡したことで、互いの携帯番号を交換、連絡を取り合うようになる。
原告は令和4年8月25日ごろ、被告の勤務先を訪問し、被告に直接面談している〉
(裁判所の記録より。以下同)
人気ライバーといちリスナーという関係から、個人的に連絡を取り合い、実際に対面も果たしたふたり。佐藤さんは、高野容疑者に金銭を借りるようになった。
〈被告は、原告との上記面談後、原告に対して、『財布を忘れた』、『生活費が足りない』、『家出をしていてアパートを借りる費用がない』、『体調が悪くて働けない』などとして、すぐに返済する旨を述べて、金銭の借用を申し入れてきた〉
やがて高野容疑者に対する佐藤さんの借金は、250万円を超えた。
〈原告は被告からの金銭借用の申し入れがあるたびに、被告に対し、次の通り、各貸付日に各貸金額を被告から指定された被告名義のゆうちょ銀行口座に送金する方法で、貸し渡した。
原告が被告に対して貸し渡した貸金額の合計は254万4800円〉
佐藤さんは、高野容疑者に対して返済の意思を示したが、直後に音信不通になっている。
〈被告は、令和5年1月3日ごろ、突然原告に対して、返済する旨連絡し、翌日3万円を送金し返済する。その後は、被告は、原告に対して、返済することなく連絡も取れなくなった〉
この金銭トラブルの末に高野容疑者が民事裁判を起こし、佐藤さんに対して、前出の判決が言い渡された。しかし、高野容疑者の近況を知る人物によると、「安定した収入がなく、生活は困窮していた」という。
裁判所から返済が命じられた後も、問題は解決せず、今回の事件に繋がった可能性があるとみて警察が捜査を続けている。《中略》
SNSなどでは、高野容疑者が佐藤さんのファンだとはいえ、なぜこれほどまでに“言いなり”になっているのかと訝しむ声も上がっている。
実は、この裁判記録には2人の関係の“別の側面”を示唆する、“あまりに親密なやりとり”も記されていたのだ──。
[via:NEWSポストセブン]
https://www.news-postseven.com/archives/20250313_2028647.html
高野容疑者との親密LINE
裁判記録には、2人が交わしたLINEメッセージのスクリーンショットが20枚以上添付されている。そのほとんどの日付は隠れていて確認できなかったが、冒頭の親密なやりとりだけは日付が残っていた。
冒頭のやりとりが交わされたのは2022年11月6日。対面での出会いの約3か月後には、2人の関係はこんな言葉が交わされるほどに深まっていたようだ。
高野容疑者は消費者金融から金を借りていたと供述しているが、それは佐藤さんにも伝えていたようだ。
《やりとり1》
〈どこで借りたの?w〉(佐藤さん)
〈アイフル〉(高野容疑者)
〈レイクにも申し込んでみた〉(高野容疑者)
高野容疑者が佐藤さんに対し、金銭の工面が難しいといった旨を遠回しに申し出たこともあった。
《やりとり2》
〈ストップがかかったのかも?〉(高野容疑者)
〈現金おろせばよくね?〉(佐藤さん)
〈そしていれればよくね?〉(佐藤さん)
〈え?〉(佐藤さん)
〈コンビニで現金振り込みできんし、ATMやってない〉(高野容疑者)
〈信用金庫のほうは…〉(高野容疑者)
高野容疑者の近況を知る人物によると、「安定した収入がなく、生活は困窮していた」というが、なぜ高野容疑者は自分の限界を大きく超えて、佐藤さんに金銭を送り続けたのだろうか。
その理由には、こんな“親密なやりとり”が関係しているのかもしれない。
《やりとり3》
〈高野いないと生きていけない〉(佐藤さん)
〈オレも愛里なしじゃ生きていけない〉(高野容疑者)
〈あいりのために、いつもありがと、だいすき〉(佐藤さん)
〈うん、当然〉(高野容疑者)
白昼堂々起きてしまった惨劇の背景には、人気ライバーとファンの一線を超えた“複雑な関係”があったのだろうか─。
[via:NEWSポストセブン]
https://www.news-postseven.com/archives/20250313_2028933.html
「リアルで結婚します」とSNSで報告していた
フィアンセとタワマンに暮らし?
高野容疑者が事件直前まで、佐藤さんとのトラブルについて相談していた知人から証言を得た。
この知人(20代)は2人のトラブルや、ラインでの具体的なやり取りなども熟知しており、事件の解明には欠かせない人物だ。高野容疑者についてはこう語った。
「自分はずっと健さんの相談に乗っていました。最上さんとの間に何があり、健さんがどんな気持ちでいたのかも聞いています。もちろん、理由があれば人を殺していい、なんてことは私も思わないですし絶対に許されないことです。
しかし、私は2人の間に何があったのか事実を知ってほしいという思いがあります。少なくとも恋愛感情のもつれではないし、私の聞いていた話も、事件とは無関係ではありません」
「健さんは『月1万円でも返してくれればそれでいい』と言っていましたが、今年の1月31日に東京地裁立川支部で確認したら、最上さんは銀行口座に800円しか持っていなかったそうです。
最上さんの『ふわっち』でのプラチナプラスというランクなら、少なくとも月に100万円〜200万円くらい稼げていたはずなのに。
彼氏と旅行に行ったり、豪華なタワマンでの暮らしぶりをSNSにあげていたのに、お金がないというのは自分も信じられませんでしたが、最上さん側の言い分は、元カレの会社に借りたお金を返しているので財産がないという言い分でした」
高野容疑者と知人とのやりとり
踏んだり蹴ったりの状況
まさに踏んだり蹴ったり…そう表現するしかない状況の中で、高野容疑者は佐藤さんや「元カレ」への恨みを募らせていったようだ。
「配信での稼ぎは元カレの会社に振り込まれていたらしく、健さんは『もう諦めるしかないのかな』と言っていました。
でも実際には元カレではなく、今も付き合っているんじゃないですかね。SNSに事件直前にも最上さんは『フィアンセ』と投稿をしていましたから。
健さんは性格的に、彼女がSNSでセレブ暮らしを自慢しているのを見ても『お金持ってるよね?だったら返してよ』と強く出ることができないタイプでした。
2022年にお金を貸したばかりの頃、消費者金融の返済日が迫り、健さんは最上さんにお金を返してほしいとLINEをしています。でも、最上さんはのらりくらりとお金を返しませんでした。
その時、一度だけSNSで『最上あいさんが借金を返してくれない』という暴露配信を15分くらいやりましたが、配信後はそのアカウントも消していました。
そもそもちょうだいと言われてお金をあげたのではなく、『返すから貸してくれ』と言われて貸したわけですから。それなのにいつまでたっても返ってこず、裁判をしてもダメ…健さんはどうすることもできないって気持ちだったと思います。
さらに言えば借金を返してもらうために立てた弁護士の費用もかかっていて、その支払いにも追われていたようです」
八方塞がりの状況に
八方塞がりの状況に追い込まれた高野容疑者には、佐藤さんが居直っているように見えたのかもしれない。
「事件直前の3月7日にも『最上さんのやっていることすべてを暴露したいけど、それでは自分も不正したことになり、捕まるかもしれない』『死んじゃおうかな。でも(キミと)話せなくなるの嫌だからもう少し頑張る』とも言っていたのに……。
健さんは『何でこんな目にあわなきゃいけなかったんだろうな』『好きになって騙された自分が悪かったんだけど』と自分を責めているようでした」
佐藤さんや「元カレ」に対し、高野容疑者は事件の4日ほど前になって“最後通告”をしたようだ。
「健さんは最上さんとフィアンセが一緒に運営しているSNSのアカウントにDMを送ったんです。
『お金を返してください。貸すために借りた消費者金融の借金でもうマイナスで生活ができません。どうにかして1万円だけでも返してくれませんか』って。でも、それも無視されたって言っていました」
3月13日、高野容疑者は戸塚警察署から送検された。警察署をでる際、顔を隠すことなく無言で終始下を向いていた高野容疑者は今何をおもうのかー。
[via:集英社オンライン]
https://shueisha.online/articles/-/253340
高野容疑者と知人とのやりとり
「すきじゃないよもう」
「健さんと最上さんが交際しているとかはなく、配信者とリスナーという関係でした。健さんは最上さんに対し好意を持っていたと思います。
私が聞いているのは『好きだったけど(最上さんから)きっぱり付き合わないって言われた』という話はしていました。
それを言われたということに対しても健さんは『そりゃそうだよねー』みたいな感じでした。
でも、好意を持っていたのは、2022年までのことで、ここ最近は、ただただお金を返してほしかったという風に見えました」
[via:集英社オンライン]
https://shueisha.online/articles/-/253362
最上あいの婚約者を名乗る油井(ゆい)氏
最上あい 複雑な過去
20歳も年齢の離れた2人は、なぜこれほど急速に距離を縮めたのか。
高野容疑者が訪ねたという「佐藤さんの勤務先」は、東北地方の街にある接客を伴う飲食店だ。
NEWSポストセブン取材班が周囲を取材すると、付近の雑居ビルに入るバーで働く人物が、「アフターで何回か来てくれたことがありますよ」と当時を振り返った。
「彼女のことは覚えていますよ。2021年から2022年くらいにかけて、自分のお客さんを連れて4~5回来てくれたことがあります。
お店の中でも、携帯電話で配信していたこともありました。配信サイトが『ふわっち』だったのかは分かりませんが。
お金に困っていたのかは分かりません。お客さんにねだるような素振りもありませんでしたし。むしろ会計時にはお客さんに対して『店(佐藤さんの勤務先)でお金を使ってくれたから、ここは私が払います』ということもありましたよ」
この人物によると、佐藤さんは「目立つタイプではなかった」という。《中略》
シンママで経済的に困窮?
「彼女は複雑な家庭で育ったようです。実は自分もそうなのですが…彼女がどの段階から1人で生きていたのかは分からない。でも、大変だったんだろうなって。
それに過去だけじゃなく、当時の生活のなかでも背負っているものはあったんじゃないかな。赤ちゃんがいると話してくれたこともありました。『お腹を痛めて産んだ子だからやっぱり可愛いよね』って言っていましたよ」
前出の裁判記録からも、佐藤さんは2021年、18歳の時に第1子を出産し、当時は未婚だったとみられる。高野容疑者と裁判になった2023年時点では、ある母子支援施設に住所を定めていた。
そうした佐藤さんが置かれていた状況が、動機として供述している金銭トラブルにつながった可能性がある。当時の2人の関係は、事件の真相に近づくカギになりそうだ。《中略》
「近年はライバーとして稼げるようになっていたようですが、当時はシングルマザーとして経済的に困窮していた可能性はある。そういった状況で容疑者に出会い、借金を重ねるに至ったのではないか」
凄惨な犯行がリアルタイムで配信されたこともあり、社会に大きな影響を及ぼしている今回の事件。捜査関係者の調べは続いているが、その真相には大きな注目が集まっている。
[via:集英社オンライン]
https://www.news-postseven.com/archives/20250314_2029214.html
可哀想に~
ってならないのがすごい
あとから出てきたフィアンセという男の承認欲求もたいがいだな