セックスにも、いわゆる「基本コース」的な順序が、なんとなくではあるが存在する。キス、愛撫、オーラルプレイ、そして挿入という段取りを踏まえる人がほとんどではないだろうか?
むろん、バリエーションを効かせて、時には前戯もなく、いきなり挿入することもあるだろうが、一般的には基本コースを辿る人が多いだろう。ここでは、その基本コースの中から、「オーラルプレイ」に注目してみよう。
「オーラルプレイ」というと、少々堅苦しい印象を受けるが、要するにフェラチオのことである。
「かつては、一部の愛好家だけが行なう特殊プレイだった」と聞くと、驚く人もいるだろう。しかし、よく考えてみると、生殖器であると同時に、泌尿器としての役割も担うペニスという部位を舐めるというのは、かつては特殊プレイだったという説にも頷ける。
とはいえ、それは過去の話。いま現在、たとえ初めて肌を重ねる相手だろうと一夜限りの相手だろうと、フェラチオを求めて拒む女性は滅多にいないだろう。ただし、ペニスが極端に不潔である場合は除く。
なお、フェラチオに比べて、クンニリングスは「基本コース外」と捉えている人も少なくない。
これにはおそらく、男性器と女性器の構造上の違いが関係していると想定される。
男性器は、身体の外側に向かって飛び出すような構造だが、女性器は身体の内側に入り込んだような形状をしている。
加えて、月経周期などによっては、匂いが強くなる期間もある。そのことを彼女たちも承知しているのか、クンニリングスを遠慮する女性も珍しくない。男性側も、「正直、クンニリングスは回避したい」と本音を漏らす。
話をフェラチオに戻そう。セックスにおいて、フェラチオを嫌がる女性は少ないが、それはあくまでも「陰茎」(いわゆる竿)の部分に関して。
「玉も舐めてほしい」とリクエストしたところ、女性の反応が微妙だったという経験を持つ男性もいるようだ。軽くひと舐めしただけで、すぐに陰茎に引き返す女性も少なくないとのこと。
なぜ女性たちは、陰茎には積極的なのに、玉舐めには消極的なのか?
もっとも多かったのが、「柔らかく、毛が生い茂っている部位なので、舐めづらい」という意見。
ほかにも、「陰茎は、舐めることによって変化が起きるから舐め甲斐があるが、玉は無反応なので舐め甲斐がない」という声も挙がった。いずれにせよ、求められれば応じるが、自ら玉に向かう女性は少数派のようだ。
セックスとは、言うまでもなく「ギブ&テイク」に基づいた行為である。相手が玉舐めに積極的でないのなら、オトコ側からは求めないほうがいいのだろうか?
特に、クンニリングスを回避したいという男性は、あまり自分の要求ばかりを出すわけにもいかないだろう。
それ以前に、玉舐めに対して、世の男性たちはどのような考えを持っているのだろう?
男性陣に尋ねたところ、
「チンコよりも玉のほうが衛生面も良いのだし、女性が積極的でない理由がよく分からない」
「可能なら舐めてほしいが、どうしても気分がのらないなら、竿を舐めつつ、玉には手で刺激を加えてほしい」
「玉袋を舐められるのは好きだが、内部の睾丸を吸う際は細心の注意を!」
など、様々な声が挙がった。
玉袋よりもさらに奥、アナル舐めに関してはどうだろう?
この部位は、玉よりもさらにハードルが上がるようだ。玉舐めは、「求められれば応じる」という女性が圧倒的多数だったが、アナル舐めは「求められても断る」という人も少なくないようだ。
では、この女性側の心理を応用してみては如何だろうか?
まずは、アナル舐めを要求し、断られた後に、改めて玉舐めをリクエストする。女性側は、「一度断った手前、2回目のリクエストは断りづらい」という心理になるだろう。
これは「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」という交渉術を応用した方法である。店員に高額商品を勧められて断った後、低額商品を勧められると断りにくいという経験がある人も多いだろう。
このケースだと、アナル舐めが高額商品、玉舐めが低額商品にあたる。
「計算しているようで気が引ける」と思うかもしれないが、結果を出すために戦略を練るのは当たり前のこと。玉舐め以外にも是非、「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」を大いに活用して頂きたい。[MEN’S CYZO/文=菊池美佳子]
http://www.menscyzo.com/2012/01/post_3362.html
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